ユーザーレビュー 斜陽日記 太田静子 太宰治の「斜陽」の下敷きとなった日記作品です。もう30年も前になりますか、斜陽に魅せられて繰り返し読んだものです。その下敷きとなったこの作品が今、文庫で読めるというのは幸せなことですね。余談ながら、「斜陽のおもかげ」、吉永小百合主演の青春映画でしたが、太田静子と太田治子の親子の姿を描く感動作でした。...続きを読むこの本に描かれる母娘の姿は、映画の母娘の姿と重なるように思いました。いい本でした。 Posted by ブクログ 斜陽日記 太田静子 人は恋と革命のために生まれてきたという名文が、太田静子のものであったこと。 「斜陽」の直治の自殺と最後のかず子の手紙が太宰治のものであったこと。 このことが分かって私はしんみりとしたはげましを感じた。 太田治子の解説の受け売りだけど、直治はほとんど太宰であったから、きっと書きながらとても死にたかっ...続きを読むたのでしょう。 しかし、かず子もまた、静子でありながら、太宰自身であった。 かず子の手紙が太宰の創作であり、静子をはげます言葉であったというのは、静子にとっても、「斜陽」の読者にとっても心強い事実だと思いました。 半年前「斜陽」を読んで、人生を変える力をもらった気がしました。 19歳の夏、ふたたび迷いのなかにあるいま、この本の復刊に出会えて良かったです。 Posted by ブクログ 斜陽日記(小学館文庫) 太田静子 太田静子さんは太宰治の奥様でした。今作は太宰著の『斜陽』の元となった作品。二冊を比べて読むと本当に面白い。個人的には『斜陽』より『斜陽日記』が好き。 Posted by ブクログ 斜陽日記(小学館文庫) 太田静子 太宰の代表作となり「斜陽族」という流行語まで生んだ『斜陽』のかずこのモデルとなった太田静子の日記。というより正確に言うなら、『斜陽』はこの日記を太宰が加筆修正、没落とその中で強く生きる女性という美しい世界観を作り上げた。当然『斜陽』の文と重なる、否、そのまんま、ってところだってある。比べながら読むと...続きを読む面白いだろう。まったく罪な男。 Posted by ブクログ 斜陽日記 太田静子 太宰の『斜陽』の下敷きとされた作品ということで興味を持ったので、どうしても比べながら読んでしまいました。前半は思ったより似ていないかなと思ったのですが、後半ではそのまま使われているようなところも多かった印象です。これは元々あったもの、あれは太宰が付け足したものと知れて、また作品に関して考えたくなりま...続きを読むした。 ただ、もし比較せずに読んだとしても、戦時中の生活や死にゆく母を近くで支える娘の姿など、ありのままの現実を知ることができる貴重な日記だと思いました。 Posted by ブクログ 太田静子のレビューをもっと見る