作品一覧
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
普段なかなか知ることのできない警察の本音や思考パターンが赤裸々に描かれている。文章もよくまとまっていて純粋に読み物としても面白い。
閉鎖的な権力組織である警察が腐敗したり、権益拡大を図ったりするのはまぁ理解できる。どこの国でも多かれ少なかれそんなものだろう。許せないのは、本来権力を監視し、不正を正す役割を担うはずのマスコミ、特にテレビ局が警察に利用されるのに自ら甘んじていることだ。『警察密着○○』のような番組で、本書で指摘されているグレーゾーンの任意捜査手法を問題視するどころか、逆に手柄のように賛美するのはいかがなものか。ほとんど製作費をかけず数字が取れる局側と、絶大な影響力を利用して世論誘導 -
Posted by ブクログ
北海道警に勤務して、退職後に裏金システムを告発、道議会で告発した筆者が、警察の実態を教えてくれる。道内のマスコミは、道警が怖くて筆者に取材することがタブーになっているという。
警察に対して感じていることが、すっきり説明されたと感じる。
警察の三大特徴: 裏金、冤罪、警察官犯罪
ほとんどの警察官が、法に則っていないばかりでなく、法を知りもしないことがわかった。自分が若い時に、交通規制に沿って走っていて、反則切符は切られなかったものの不当な指示を受けた時に、規制内容に合致していることを理路整然と説明したら相手が引き下がったこととも整合すると感じた。
それは危険な賭けであったと思う。相手が無法集 -
Posted by ブクログ
今日の書評は「警察捜査の正体」原田宏二著。原田さんは昭和57年に北海道警に採用後、札幌中央署、岩見沢署などで勤務し、その後、山梨、熊本県警で捜査2課長を経て、82年3月から道警に復帰、89年に警視正に昇任、旭川中央署、道警本部防犯部長などを歴任、95年に釧路方面本部長で退職といった素晴らしい肩書を持つ方なのだ。
本著はそんな原田さんによる、警察実務の意義や問題点を法的な観点から、つぶさに余すところなく詳述したご著書であり、警察官はもとより一般人で警察の事情に精通したいという方にうってつけの本である。
では早速レビュースタート。
まず原田さんは、2004年に記者会見を開き、北海道警察の裏金シ