ユーザーレビュー 審判 フランツ・カフカ / 本野亨一 『審判』カフカ 100分で名著。 これで取り上げて欲しい1冊となりました。 1.購読動機 筒井康隆さんの読書の極意と掟のなかの一冊です。プロが影響を受けた書物に関心が芽生えたからです。 2.本書の内容 主人公は銀行エリートです。 30歳の誕生日に逮捕をされます。 それが物語の始まりです。 なぜ...続きを読む逮捕されたのか? 結末は? 読者の関心を引っ張りながら物語は淡々と展開します。 無実を信じる被告。 それがゆえの楽観。 しかし、時の経過とともに、無実を証明する戦いに体力、神経をすり減らす日々。 証明するために、自ら情報をとりにいき認識できる現実。 裁判所なる組織。 裁判官の上級、下級。 弁護士の役割と現実。 そして被告の結末。 3.読み終えて やりきれない感覚と表現したら良いでしょうか? 40歳と少しで生涯を閉じたカフカ。 独り身であったカフカ。 彼が未完といわれながら描いた作品は、法治国家への警鐘というレベルに留まらないと考えます。 人間の尊厳とは? 社会そして己でどのように守るのか? #読書好きなひとと繋がりたい Posted by ブクログ 審判 フランツ・カフカ / 本野亨一 逮捕された男が追い詰められていく過程がスリリング。 一市民である銀行員のK。 ある朝、犯した罪もわからずに逮捕されるが、拘束されることもない。今までと同じく自由に暮らす毎日。しかし、それも表面上のことであった… 逮捕されながら、自由に暮らす男の不自由さ。 牢獄に繋がれた方が、却って自由であ...続きを読むるようだ。 身体は自由なのに次第に追い詰められていくKの焦燥感に、読者も追い詰められていく。 ところどころ抜けがあるものの、一応完結した物語なので最後は一安心。 Posted by ブクログ 審判 フランツ・カフカ / 本野亨一 好きだ 奇怪な世界に迷い込ませてくれます。 決して明かされることのない訴訟の理由。 唐突に訪れる判決。 意味なんて必要ない。この理不尽さがたまらない。 芸術って、何かのために、とかじゃなく「書かずにいられない」 っていうものの発露なのだなあと思った。 Posted by ブクログ ある流刑地の話 フランツ・カフカ / 本野亨一 流刑地にて。 理不尽な罪で人を裁いていく将校。道徳や倫理観はさておき、自らの使命?のようなものから、その任務を遂行していく。ある時にはそれが間違っていることと知りながら。 人が生きるとはどういうことなのか。 その他、解釈不能な内容、生き物が続々登場してくる。これはなんなのか、何から考えていけば...続きを読む良いのだろうか。それすらわからない。良い意味でしこりを残された作品。イッツ・カフカワールド! Posted by ブクログ 審判 フランツ・カフカ / 本野亨一 カフカの描く不条理な世界。 朝起きたらいきなり逮捕され、 自分の罪状が明かされる事はなく、裁判での 画策等に奔走する。無駄骨感がたまらない。 立場が弱いくせに高慢な態度をとったり、 ちょっと歩くとものすごく疲れてしまうキャラクターだったり。 ボケが長いコントを見ているような気分になる。 最後に...続きを読むしれっと死んでしまうのが面白い。 Posted by ブクログ 本野亨一のレビューをもっと見る