直近に読んだニクソンの「指導者とは」での周恩来、そして今回の鄧小平を読み感じたことは、
毛沢東-周恩来-鄧小平の関係は、
織田信長-豊臣秀吉-徳川家康の関係と対比して考えられるのではないか、ということである。
ざっくりと、毛沢東と織田信長は既存の秩序に対抗し、勢力を拡大して天下を取る強いリーダー。
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一方で、周恩来、鄧小平、豊臣秀吉、徳川家康はより実務家としての能力に長けた存在。
周恩来は毛沢東のもとで、豊臣秀吉は織田信長の元で力を認められ出世し、トップまで登り詰めている。
一方、鄧小平と徳川家康は毛沢東、織田信長に力を認められ評価されながらも、完全に服従はせず、自分を脅かすのでないかと恐れられる存在である。
もちろん、3者の性格や関係性、歴史上の役割は共通点よりも異なる点の方が多いだろう。
例えば、周恩来は毛沢東よりも先に死んでおり、真の最高権力者になったわけではないし、鄧小平と徳川家康にしても、一方は改革開放を進め、一方は鎖国を進めている。
そもそも、共産党というイデオロギー支配と、戦国時代の支配は、組織も根拠も異なっている。
しかし、それでもこのように歴史を比較し、共通点、相違点を考えることは有意義であると考える。
自分自身の頭の整理にもなるし、それぞれの時代に必要なリーダーとしての素質、そして凋落の原因などを考えることにつながる。
いずれにせよ両者についてまだまだ理解が不足しているので、鄧小平の本編に是非挑戦するとともに、日本の戦国時代についてと改めて読み直したいと感じた。