以前読んだ、『甘いバナナの苦い現実』のなかではじめて知った「エシカルな消費」。今回、『エシカルフード』というタイトルに惹かれて、この本を読むことにした。
「エシカル」とは、直訳すると、「倫理的な」という意味になるが、この本での「エシカルな消費」とは、最近聞くことが多い、「SDGs」で設定されている
...続きを読むさまざまな目標に対して、消費者自身がする消費活動、というニュアンスで語られている。
過去にも、ニュースなどのメディアを通じて、環境保全のための様々な取り組みを知ることがあった。
なるほど、と思うこともあれど、まだまだ我々の食生活は変わっていない。
商品が安く買えればそれでよし、として、「なぜ安く買うことができるのか」を考えていないのが現実であるように思える。
「環境に配慮した商品」というものは総じて「高い」。
全ての消費をエシカルにすることは、金銭面を考えるだけでも難しい。しかし、この本で提唱する「エシカルな消費」とは「全てエシカル」ではなく、「ときどきエシカル」であるということ。この発想には驚いた。
こうした解決策を考えるとき、どうしても、0か100かで考えてしまう。
例えば、ダイエットをしようと考えるとき、3食オートミールにしようなど、食生活を完全に変えようとする。それは実は間違いで、続けることを念頭に置いた「目標」というものは、少しづつ変えていくことなのだ。
この本を通して、真っ先に思いついたエシカル消費は、コーヒーだ。
最近、「レインフォレストアライアンス」という表示が目につくようになったが、1日に飲むコーヒーの一杯を置き換えることでも、エシカルな消費につながる。
そして、何も「エシカルな消費」は、食品に限らない。
何かを買うときに、少しでもエシカルな消費活動ができるように、もう少し知識を深めたい。そんなきっかけとなった一冊であった。