宮沢賢治の物語や詩を足掛かりに、高校の地学の内容をおさらいする本。
賢治先生と、たぬきくん、きつねくん、くまくん、ねこさんの対話を通して展開する。
宇宙と地球のしくみ、岩石と鉱物、地球史、そして大気と海洋の順に話が進んでいく。
これは高校のカリキュラムに即したものであるよし。
全編カラー図版で、
...続きを読む読んでいて楽しい。
ゆるっとしたキャラクターのイラストと、説明のためのかっちりした図版や写真の対比も面白い。
プレートの移動の模式図や雲形十種の図はとても分かりやすく、現役で地学の勉強をしている高校生さんたちにもきっと有用だろう。
概ね内容はよくわかった。
とても良い本だと思うけれど、こちらの知識不足のせいだろうが、わかりにくいと感じたところもある。
p86の地層についての解説部分のところなどだ。
地層に見られる模様とあり、斜交葉理と級化成層、漣痕、ソールマークが取り上げられる。
斜交葉理と漣痕は水平面の模様だと思うけれど、級化成層は断面のことらしい。
そして、ソールマークは写真になっているのだが、残念ながら解説文を読んでも写真のどの部分がその特徴的な部分かがわかりにくい。
斜交葉理と級化成層はモデル図になっているのだから、写真の中に書き込みがあってもよいのでは?
あるいはモデル図に書き起こした方がわかりやすい?
ここに関しては、ちょっと他の本で調べてみないとな、と思った。