作品一覧 2021/02/15更新 温泉文学論 値引きあり 試し読み フォロー 原発と原爆 「核」の戦後精神史 試し読み フォロー 新型コロナウイルス人災記 パンデミックの31日間 [電子改訂版] 試し読み フォロー 歎異抄 試し読み フォロー 村上春樹はノーベル賞をとれるのか? 試し読み フォロー 梁塵秘抄 試し読み フォロー 1~6件目 / 6件<<<1・・・・・・・・・>>> 川村湊の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 歎異抄 唯円 / 親鸞 / 川村湊 日々ありとあらゆるものに悩みぐらぐらふらふら迷っている自分だけど、この本を読んで、そんな自分でもいいのかなぁと思うことができた。 自業自得という言葉があるけど、この本の中ではそんなものはなんら関係なく掬い上げる「アミダはん」の存在を諭していて、親鸞が語った様々な話に触れていくうちに、自分のどうしよ...続きを読むうもなさやあさましさを思い、こんな自分に関わってくれている周りのヒトモノセカイそしてそこから生ずる縁、全てに有り難いなという気持ちが湧いてきた。 仏教の今生における目標は心の平安であるとしたら、この有り難いと思う心の状態というのは、とてもそれに近い気がする。 愚かな自分を認めた先にそれをも大きく包んでくれている大きなもの(=アミダはん)に手をあわせたくなる気持ち(その気持ちを言葉であらわしたものが「ナムアミダブツ」なのかな)をただ持って生きればよいというシンプルな親鸞の教えは、文字が読めないなど当時の社会で強くない立場にいた人々にとって大きな救いとなったと想像できる。 どんな苦しい状況でもアミダはんの本願の力に心から感謝をして、有り難い、有り難いと生きれば、死をも怖くはなくなる、というのもなんとなくわかる。 幸せになるにはどうしたらいいのか?という率直な疑問に、難しいことは抜きで一直接にコミットした教えが他力本願なのかな。 当時の農村の人々の目線で話を聴いているような、素朴な気持ちになれる読書時間でした。また苦しい時に再読していきたい。 Posted by ブクログ 歎異抄 唯円 / 親鸞 / 川村湊 浄土真宗の教祖である親鸞。 その直弟子の唯円が師である親鸞の思想がその死後に異なったものになることを歎じて書いた書と言われる『歎異抄』 親鸞(1173-1262)は12世紀から13世紀にかけて生きた人物であり、今から750年以上も前の人物だ。 驚きなのは、親鸞は弟子をとらない、としてこの本文中に...続きを読むも書かれてあり、 また、大正時代のベストセラー本でもある『出家とその弟子』でも、このような形で描写されてあったが、その親鸞の教えである「浄土真宗」が今も尚脈々と受け継がれているということだ。 唯円のように全てをなげうって、丁稚のような形で遍路をともにするものはいたが基本的には弟子達にお寺で大規模に教えるというようなことはなかったのではないかと見受けられる。 そして、その教えを受け継いだのは親鸞の血族であり世襲によって引き継がれていくという点は興味深い。 この浄土真宗における核となる思想「他力本願」は、信仰心をもち「南無阿弥陀」を唱えるとことで、学問や厳しい修行をできない人でも、救われるというもの。 当時、学問的かつ厳しい修行を得てからでないと解脱はできず、普通の人にすれば仏陀へと至る道があまりに険しかった。 そうであれば意味がないではないか、一般の人々に対しても門出をひらいてこその、この世の中ということで、自分の力で頑張るから救われるというパラダイムから、他人の力で救われるという他力本願を「南無阿弥陀」で作り出した宗派。 その真髄を、 唯円が語り口調で説いているのがこの書だ。 Posted by ブクログ 村上春樹はノーベル賞をとれるのか? 川村湊 特に文学賞に興味が向いている今、手に取った作品ということもあるけど、かなり面白く読ませてもらいました。村上春樹とノーベル賞の親和性についても頁数は割かれているけど、むしろノーベル賞の何たるかを検証する点に重きが置かれていて、世界規模の文学賞の実際が見えてくる構成。過去の受賞者とか(北欧偏重)、男女比...続きを読むとか(男性偏重)、まあ何となくそうなんだろうとは思いながら、改めて指摘されるとへーって感じ。アジア枠みたいな中に日本人も入っていて、中国とか韓国とかも合わせて選出、みたいになってるんですね。そうなると、目下一番のライバルがカズオイシグロってのも納得。いよいよ今年のそのシーズン。周りが騒ぎすぎ感が大きいけど、やっぱり取っては欲しいですよね~。 Posted by ブクログ 原発と原爆 「核」の戦後精神史 川村湊 P191 原発関係者は放射能を閉じ込めるということを強調するのだが それは実は原発の全ての情報を閉じ込めることであり、 原発に関する論議、討議を密室化し、その実情を決して明らかにしないということにある P195 発電の方法はいくらでもある。 コスト、環境悪化、持続可能性、終末処理、社会的リスクの ...続きを読むどの面においても原子力発電はもっとも劣悪な選択枠であることは すでに明らかとなっている。 誰かが犠牲にならなければならないという エネルギー政策は根本的に間違っているのだ。 ★読んでみたい本、見て見たい映画がたくさん紹介されていた。 川村 湊さんの本も、もっと読んでみたい。 Posted by ブクログ 原発と原爆 「核」の戦後精神史 川村湊 タイムリーなネタで面白かった。 「読み比べといったところで、私にその両者の主張を科学的に吟味するだけの能力があるわけではない。私は、その内容というよりは、両者の著書が持つ説得性や論理的な説明の…」 そう!それが私の言いたかった事。 今、皆そのレベルの作業をしてる。 いろんな「専門家」がバラバラの説明...続きを読むをする中、 どの説明に自分が納得させられるニュアンスが感じられるか…。 それだけなんだけどね(^^; って謙虚さが大事なんだよね~。 Posted by ブクログ 川村湊のレビューをもっと見る