デイヴィッド・J・リンデンの作品一覧 「デイヴィッド・J・リンデン」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
作品一覧 2023/03/10更新 あなたがあなたであることの科学 人の個性とはなんだろうか 試し読み フォロー 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか 試し読み フォロー 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ 試し読み フォロー 触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか 試し読み フォロー 40人の神経科学者に脳のいちばん面白いところを聞いてみた 試し読み フォロー 1~5件目 / 5件<<<1・・・・・・・・・>>> デイヴィッド・J・リンデンの作品をすべて見る
ユーザーレビュー 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか デイヴィッド・J・リンデン / 岩坂彰 私はタバコを辞めるまで何度も失敗した。 しばらく止めると当初の苦しみは収まり、そんなに欲しくもなくなるが、 飲み会の付き合いなどで少し貰うと、そこから止まらなくなったものだった。 一旦依存症になると、減らして、ちょうどよい付き合いということはできない。 食事やセックス、ギャンブル、周りの人に優越し...続きを読むたり褒められるなど、人が快感を感じる時に、脳内で作動する「快感回路」。 快感は生命維持の中心的な役割を果たす。 食べることや子孫を残すことに快感があるからこそ、多くの人はそこに執着する。 快感と依存症は隣り合う。 空腹になれば生物は何をおいても食べ物を探す。 これを衝き動かす快感回路に何か他のことがはまれば、それは依存症となる。 ドラッグやアルコール、ニコチン、ギャンブルなどは、この快感の仕組みをハックしている。 快感を伴う経験は記憶され、強化されていく。 依存症が個人の意思で克服できない構造がよくわかる。 例えばアルコール依存症の人がしばらく断ってから久しぶりに摂取したとき、非常に強い快感が発生する。 これを感作といって、依存症が再発をしやすい原因のひとつ。 個人的には、快感回路を刺激する別のものを見つけるのがよいのかなと思う。 酒を飲みたくなったらとにかく何か食べて胃に満足感を与えるとか。太るけど。 快感を覚える時、ドーパミンの放出が中心的な役割を果たすことは共通しているが、ドーパミンの放出が快感の本質ではないと筆者は述べる。それ自体は無味乾燥な刺激でしかない。 食事でいうと味の素のようなものか。 美味しい料理には適切なうまみが含まれているが、うまみの結晶である味の素をただ舐めても美味しい訳ではない。他の風味や香り、食感など複数の豊かな刺激が幸福な体験となる。 体験は重層的。 腹側被蓋野(ふくそくひがいや、ventral tegmental area, ventral tegmentum、VTA)のニューロンからドーパミンが放出される。 Posted by ブクログ 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか デイヴィッド・J・リンデン / 岩坂彰 これまでに読んだ科学啓蒙書の類で最高クラスに面白かった。 学術的説明を省くことなく、だがわかりやすく説明する努力を惜しまず、頻繁に差し込まれるジョーク的記述で飽きさせない。 読書による知的快感回路が大いに刺激された。 sikamo 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ デイヴィッド・J・リンデン / 夏目大 脳の発達は遺伝子と環境の相互作用という形をとる。 ↓ 1.ニューロンが処理の遅い、信頼性の低いプロセッサである 2.脳が 古い脳に新しい脳をかぶせる という非効率な作り方をされている =アイスクリームのコーン 3.ニューロンが大量にあるためにニューロンどうしをどのように接続するか(個々のシナプスをど...続きを読むのようなものにするか)を遺伝子であらかじめ逐一決めておくことが不可能になった 遺伝子の記憶容量に限界があるため、細かい配線に関しては、遺伝子ではなく、環境に頼らざるを得なくなった。 人間は他の動物に比べて大人になるのにはるかに時間がかかるが、それは配線に必要な経験を積むのに時間がかかるためと考えられる。 だがこれは脳に、環境や経験によって変化し得る 可塑性 があるということでもある。 我々が物事を記憶できるのも、そして各人に 個性 があるのも、そのおかげなのだ。 Posted by ブクログ 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか デイヴィッド・J・リンデン / 岩坂彰 肥満した若い女性と痩せた若い女性を被験者として、チョコレートミルクセーキを飲んでもらった。 その結果、肥満の被験者の方が痩せた被験者よりも、チョコレートミルクセーキの一口が引きおこす脳の活性化が小さいことがわかった。 これは快楽回路が鈍感になるという結果だ。 さらに、肥満の人はミルクセーキを飲...続きを読むむ前、飲もうとしている時に、快感回路が比較的に大きく活性化する。 つまり皮肉なことに、彼らは大きな報酬を望んでいながら、実際には小さな報酬しか得られないようなのだ。 そもそも肥満の人は、痩せようと思いダイエットをして体重が減っている時は 飢餓状態にあるため、ダイエットをしていない人よりも食事が魅力的に見える。 昔は、今のように食物が豊富にないため、栄養を蓄える必要がある。その記憶が刷り込まれているため 現代の人類が体重を大幅に落としてそれを維持しようとする時、その努力は、数百万年すみ重ねられた進化に抵抗することなのだ。 これを考えるとダイエットを成功させた人というは、並みの精神ではありませんね。。。 Posted by ブクログ 快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか デイヴィッド・J・リンデン / 岩坂彰 「人間の行動を脳の仕組みから知る」という点において非常に良書。 結局人間も、「快感」を追い求め、プログラムにそって「感じて」「決断して」生きてるとよくわかる。 人間は自分が動物にしか過ぎないという答えにたどり着いた初めての動物だろう。 科学的な本なのに、哲学な気分にさせられた ヽ(´o`; ...続きを読む快感や科学に興味の無い人でも一読の価値有り。 Posted by ブクログ デイヴィッド・J・リンデンのレビューをもっと見る