アラフィフ以上の日本人は、中国というと、どうしても人民服を着た自転車の大群のイメージを捨てきれないのではないだろうか。今やGDPは日本の3倍、眠れる獅子は超大国の座を取り戻した。
日本に住む中国人は高知県の人口に匹敵するが、日本の社会に溶け込むというよりは、自分達のコミュニティをどんどん拡大して、あ
...続きを読むちこちにリトルチャイナが構築されている感がある。
いつか日本は中国に乗っ取られてしまうのでは?と驚異に感じる日本人もいるだろう。しかし、この本を読むと、あまりにも変化の激しい中国の現状や中国人(と言っても様々な階層があり一括りにはできないが)の考え方、受け入れる日本側の問題にも触れることができる。
メディアによる断片的な情報を鵜呑みにせず、隣人としてお互いに生身の人間として理解し合おうとする姿勢が求められている。
日本と中国の差はまだ広がるだろう。しかし経済的繁栄だけが全てではない、日本の若い世代は多様な価値観を持つ、経済力でもう一度世界に存在感を示したいのはシニア世代だけではないだろうか。日本は違う道筋を見つけることも出来ると思う。2019.5.30