作品一覧 2016/11/18更新 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険 試し読み フォロー 骨が語る日本人の歴史 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 片山一道の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 骨が語る日本人の歴史 片山一道 日本列島の人間の歴史は、旧石器時代に始まり、案外長く、結構遠近感にあふれるダイナミックなものだった。用語の羅列性の中に埋没するのなく、事象現象の物語性に軸足を移してもらいたい。 弥生人の多様性と地域性は、渡来人を含めてもっと評価しなおさないといけない。弥生に人口爆発があり、戦国時代並みの戦乱の時代が...続きを読むあった。複顔の際には軟部組織に関する情報は復元できない。弥生人は前期、中期、後期でひとつの地域でも差が大きい。 縄文人は身長のわりに手足が長い、下肢が発達、出鼻大鼻、えらの張った受口。広く東アジアの大陸部から吹き溜まりのようにして集まってきて列島に適応し独特のユニークな縄文人が生まれた。 前半面白い。前半だけなら星5つ。後半は考えてしまうところも多い。 Posted by ブクログ 骨が語る日本人の歴史 片山一道 面白いと思いました。 特に新しいことを知ったということはなく、 他でも言われている内容だと思うのですが ただ、骨考古学という軸で考えるということが 新鮮だと思いました。 日本人とは、ということ、現代日本人の特異さ、 さらに体型、身長、骨格、容貌というのは 環境や活動範囲や摂取する内容等の後天的な 要...続きを読む因で割とドラスティックに劇的に変わるもの であることなどが新鮮でした。 Posted by ブクログ 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険 片山一道 人類学についての基礎的な話。 筆者の言いたいことはまず、『人種』には全く意味が無いといういうこと。コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイドの違いは単に皮膚のメラニン色素の違いだけで、DAN的な違いは全くないとのこと。さらにこの違いは、住んでいる地域の環境によって影響を受けただけで、それ以外の違いはな...続きを読むいということである。 さらに、ポリネシア人についての考察ではポリネシア人の体格がヘラクレスのように筋骨隆々の人が多いが、それは遺伝的に少ない食べ物で効率よく筋肉や骨を成長させることのできる資質を持った人たちが生き残ってきたという結論となっている。 この本を読んでからジャレド・ダイアモンドの名作「銃・病原菌・鉄」を読めば、さらに人類の発展歴史についての理解が深まると思う。 最後の章の「明石原人」の話は蛇足だったように思う。 Posted by ブクログ 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険 片山一道 身体人類学の碩学による、人間の身体の特徴と特性の分析。人間は「考える足」である。よく移動し、よく食べ、よく遊び、好奇心旺盛で、セックス大好き。身体性からみれば人種なるものはほぼ無意味。むしろ「文化的」身体形質のほうが影響は大きい。人種という概念を構築したのが100年前の人類学であり、できあがった人種...続きを読む概念を批判するのが現代の人類学。 Posted by ブクログ 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険 片山一道 人間はなぜユニークな種であるのか、日本からポリネシアまでを網羅し、特に身体の歴史を読みときながら、人間という存在の本質に迫ている。 本書の中でも人類学が理系か文型かというくだりがあるが、単に人類学という学術的論考にとどまらず、そのクロスオーバー的思考が故か、文章としても結構楽しめる内容となっている。 Posted by ブクログ 片山一道のレビューをもっと見る