野村総研が毎年発表しているITロードマップは、5年先のITトレンドをつくるキーワード先進事例についてまとめられている。アメリカを中心とした先進市場のトレンドや事例をもとにしている。
まだソリューション化されていないが、コンセプトとして盛り上がりつつある…、というキーワードをざっくり知る目的では貴重な
...続きを読む本である。
今年の傾向としてはクラウドの普及期が目前にきており、その活用に向けたキーワード・課題が増えていることと、ソーシャルCRMに関する扱いが多い。評者が気になったキーワードは下記。
<クラウドの利用拡大>
・パブリッククラウドの利用は、米・中ともにここ3年で急速に普及。
・セキュリティも基準整備され、徐々に信頼される。金融への適用事例も。
・先行する米市場では、オンプレミスとの使い分け、複数クラウドの利用などが進むことで、運用面での負担という課題が顕在化しつつある。
・運用効率化に向けた技術も今後の大事なキーワード(RBA、クラウド仲介サービス)
<ソーシャルCRM>
・googleに代わるインターネットの入口としての役割を果たす。
・集まった個人情報をもとに、より積極的な顧客アプローチ。(ヒアリングから、エンゲージメントへ)
・新たなアウトソーシング領域、ビッグデータにつながるとの期待もある。
<スマートシティ>
・スマートメーターのみならず、幅広いデバイスとシステムの融合。それゆえに技術のモジュール化が必要。
<スマートTV>
・米国では徐々に本格活用はじまる。
・TVはIT機器に比べ買い替えサイクルが長い、画面レイアウトに法的制約があるなどの、独特の課題も。