プルトニウムとその活用、危険性について分かりやすくまとめてある。
【プルトニウムの危険性】
プルトニウムのα線による外部被曝は無視できる。危険なのは内部被曝と化学的毒性。
プルトニウムが放射するα線はLETが大きいうえに飛程が短いので、局所的な細胞に大きな影響を与える。
さらにPu-239の半減
...続きを読む期は24000年(生物半減期は100年(骨),40年(肝臓))と長いため放射線量の減衰が少ない。
一方短期的には半減期の短いPu-238がα線を多く放出するうえ、β線を放出する半減期の短い同位体も存在するので、全プルトニウム同位体を含めると非常に複雑かつ致命的な影響を与えることになる。
このような原因からプルトニウムは「地上最大の猛毒」と呼ばれる。
しかし、硝酸プルトニウムのように可溶性であれば経口摂取となり排泄されるので比較的影響は小さくなるし、酸化プルトニウムのような粉末状でも数ミクロン以下でなければ排出される。
数ミクロン以下の酸化プルトニウムはプルトニウム燃料を作る時などで生じるが、プルトニウムによるヒトの発癌が明らかに認められたことはない。
【高速増殖炉】"高速"の速中性子をU-238に当て、核分裂による発電と、核反応によるPu-239"増殖"を同時に行う原子"炉"。減速材を用意する必要が無く、自然に多いU-238を用いるのが利点。
熱伝導が良