異文化理解というと、相手の文化を私たちがどれぐらい理解できるか、との点だけに意識を向けていませんか?でも実際にはそれと同じぐらい、あるいはそれ以上に、自分の意見を異なる文化の人に理解してもらうことも必要です。では、その...続きを読むためにはどうすればいいのでしょう。まずは文化によるコミュニケーションスタイルの違いを把握することが第一歩となります。これをわかりやすく解説したのがこの『異文化理解力』です。文化の差を「カルチャー・マップ」を使って可視化し、文化の見取り図を解説しています。読み進めると、「なるほど!やっぱりそうか」「え、本当?」とさまざまな発見が得られます。一例を挙げると、「空気を読む」は日本固有の文化の様に思えます。でも、程度の差はありますが、「空気を読む」文化を有する国は他にもあることが同書を読むとわかります。(*原書では「空気を読む」は”listening to the air”となっています。)日本以外ではどんな国が空気を読む文化を有しているのか、あるいは、空気を読んでしまうと、全くコミュニケーションが取れない国はどこなのか、一目でわかる様になっています。
留学を希望する人、将来グローバルに働きたい人、そして日本を客観視したい人にとっても非常に面白い本です。ぜひ一読をお勧めします。