作品一覧

  • 広告みたいな話
    4.0
    1巻330円 (税込)
    この時代のカケラを、文化、言葉、風俗、社会、メディアの分野から拾い集め、言文一緒、ハンフリーなんて言葉で、無重力の時代、カフェバー、椎名誠の文体、ビートたけしまで軽く鋭く斬っていく。これを読めば、訳の分からん世の中のことも分かってきたような気になる、これぞこの時代の広告になっている一冊!
  • 成長から成熟へ ――さよなら経済大国
    3.9
    「古事記」「日本書紀」が国の成り立ちを広告的に書いたものだったように、広告はなにも資本主義に特有の産物ではない。だが戦後“生活の設計図見本”として人々に豊かな暮らしを予告した広告は、いまでは地球を覆うグローバリズムのしもべとなり、人間をどん欲な衝動的消費者に変える片棒をかついでいる。電球が1000時間で切れるよう設定され、自動車がデザイン変更を繰り返すなかで広告も“欲望の廃品化”に一役買ってきたのだ。 60年にわたり広告の最前線に立ち会った著者が語るその内幕と功罪。そして成長主義が限界を迎えたいま、経済力や軍事力のモノサシで測れない成熟した社会のために広告ができることを提言する。【目次】第一章 計画的廃品化のうらおもて/第二章 差異化のいきつく果てに/第三章 生活大国ってどこですか/エピローグ 新しい時代への旅
  • 成長から成熟へ ――さよなら経済大国

    Posted by ブクログ

    「そろそろ、本当に変わりませんか?日本よ!」って。
    マスクも原発もテレビショッピングも福袋もリニア新幹線も、どれだけ必要なのって。そういうことだよね。同感です。
    引用されていた言葉「大きな災害や事故が起きると、すべてを新しく創造的な方法で考え直すことのできるスペースが生まれる。いま日本はまさにその時だが、もたもたしていると、そのスペースはまた閉じてしまう」というのが心に残っています。

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    2014年03月10日
  • 成長から成熟へ ――さよなら経済大国

    Posted by ブクログ

    易しく優しい言葉で鋭く厳しい事を諭してくれる天野さん。
    その天野さんがもうこの世にいないことが残念でなりません。
    自分と考えが違う人を「人間のクズ」なんて簡単に口にしちゃう人たちに爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。

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    2014年03月05日
  • 成長から成熟へ ――さよなら経済大国

    Posted by ブクログ

    長らく日本経済において消費活動を促進する一助となってきた広告を通して、経済システムや社会の動向を回顧録的な形式でまとめた一冊。
    アメリカのT型フォードの誕生によりシステム的に機能し始めた大量生産、大量消費社会から現代に至るまで、広告がどのような役割を果たし、また変化してきたのか、天野祐吉らしいユーモアや鋭い視線を以って書かれている。
    後半の経済成長が行き詰まった今の日本社会がどのような方向で舵取りをしていくべきなのかという話はとても興味深かったし、天野さんの言う方向で発展した時の社会は楽しそうだと単純に思った。
    3.11以降、被災地の復興だけでなく本来であればあの痛ましい災害を契機に新しい日本

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    2014年02月09日
  • 成長から成熟へ ――さよなら経済大国

    Posted by ブクログ

    「広告批評」を創刊し、広告を通して日本経済を見通してきた筆者が、3.11後の社会をどう見るか。非常に興味深い視点でした。

    バブル全盛の頃、その中心にいて経済をドライブしていたのは紛れもなく「広告」でした。しかしその狂熱に浮かされて大事なものを見落として、広告はその輝きを失ってきているように思えます。

    もう日本は経済大国ではなくなった。そうしたときにどう生きるのか。
    誠実に、身の丈に合った生き方をしたい。そうしたときの思考のヒントになる一冊です。

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    2013年12月31日
  • 成長から成熟へ ――さよなら経済大国

    Posted by ブクログ

    天野祐吉さんが亡くなられたことを、迂闊にも知らないでいた。
    今朝の朝刊で読んだこの本の書評で知り、慌てて書店に走った。
    本人の意向で葬儀は行わなかったということだが、亡くなられたのが2013年10月20日。出版が2013年11月20日であるからこの一冊は天野さんが私たちに遺した遺言に他ならない。

    天野さんは書かれたもの、語った言葉、TVに映った姿のすべてがすっきり筋が通っていて、しかも静かで品のある方だった。
    生前何度か話された「贅沢は素敵だ」のエピソードのことを、私はおりに触れ思い出す。
    「贅沢は敵だ」というのはあまりに有名な戦時下の国民を戒める標語だが、街に張り出されたそのポスターの「贅

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    2013年12月23日

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