ではなぜ、この様な非効率なプランナー・アプローチは無くならないのだろう。それには、本書の原題である「THE WHITE MAN'S BURDEN(白人の責務)」という考え方が、影響を及ぼしているように見える。つまり、現地の人々は遅れていて、自分で課題を解決することはできないから、外から正しい解決策を与えてあげよう、という姿勢があるのだ。
しかし、プランナーは認めたがらないし、評価をしていないから認識もしていないのだが、現実にはそんなことはない。むしろ、プランナーたちが支援したことで泥沼の政治状況に陥ったケースが多くあることは、歴史が証明している。多くの場合、外圧では物事はよくはならないのだ。自分たちで試行錯誤して、解決策を見出していかなければならない。