河﨑秋子の作品一覧

「河﨑秋子」の「ともぐい」「介護者D」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ともぐい
    3.8
    1巻1,925円 (税込)
    明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!
  • 鳩護
    4.0
    1巻891円 (税込)
    「お前は鳩に選ばれたのだ」 小森椿27歳、会社員。 鳩に謎の使命を背負わされる! 文学界を席巻する新星が放つ、 摩訶不思議な鳩をめぐる物語。 一人暮らしのベランダに突然、真っ白な鳩がきた。 怪我をしているらしく、飛び立つ気配もない。 小森椿は仕方なく面倒をみることにする。 白鳩に愛着がわいてきた数日後――。 帰宅途中、謎の男に奇妙な宣告を受けた。 「お前は俺の次の『鳩護』になるんだ」 鳩を護ることを宿命づけられた者。 それが鳩護だという。 なにその宿命? どうして私が? 混乱する椿をよそに、 白鳩は椿の日常を否応なく浸食していく! スピンオフ小説『福田さんの白い羽根』収録。
  • 清浄島
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    風が強く吹きつける日本海最北の離島、礼文島。昭和二十九年初夏、動物学者である土橋義明は単身、ここに赴任する。島の出身者から相次いで発見された「エキノコックス症」を解明するためだった。それは米粒ほどの寄生虫によって、腹が膨れて死に至る謎多き感染症。懸命に生きる島民を苛む病を撲滅すべく土橋は奮闘を続ける。だが、島外への更なる流行拡大を防ぐため、ある苦しい決断を迫られ……。
  • 介護者D
    3.9
    1巻1,799円 (税込)
    私は介護者「D」ランクなのだろうか──東京で派遣社員として働く30歳の琴美。父親の体調のため札幌へ戻ることを決意したが、慣れない父子生活、同級生との差異に戸惑う。現代的な問題を軸に描く著者の新境地。
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    自分の親さえ知らない主人公は、狩猟を生業とする男に拾われて育った。生まれて此の方生活の大半を山に依存している。街に出ないわけではない。必要最小限のものを買うために遠い街まで出かけるのだ。金がない。狩猟で得た肉や毛皮・山菜等を売り、銃弾、酒米と僅かな物資を買う。主人公の名前は、稚児の頃、狩猟で得た熊の爪で玩んでいたところから「熊爪」と呼ばれる。

     作品に登場する熊は、主に「穴無し」「赤毛」で壮絶な激闘シーンが目に浮かぶ。

     熊爪自身の生活が過酷なものにも拘らず、山に溶け込み描写が瑞々しく息吹を感じます。懇意な付き合いがある街の取引先の店主は、山の生活に興味を持ってくれるが、熊爪には有難迷惑の

    0
    2024年05月26日
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    熊爪さんの生き様

    生まれ育った環境に順応できるか、できないようならどう生きるか。

    自分は切り開いて行けるか考えさせられる。


    久しぶりに読んだという感触の大きい本でした。

    0
    2024年05月25日
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    熊文学。緊迫感のある狩の描写が素晴らしかったです。
    ゴールデンカムイという漫画でも熊との戦いがよく描写されるのですが、実際はこういう生きるか死ぬかの二択なのだろうなと思いました。
    話の本筋ではないのですが、とにかく主人公の狩の相棒である犬がいい子すぎて…。犬好きには特に刺さること間違い無しです。犬文学といっても過言では無いです。

    0
    2024年05月22日
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    「新たな熊文学の誕生!」と聞いて楽しみにしてた。いい意味で思っていたのと違っていた。「人も獣なのかもしれない。いや、獣なんだ」と感じた。

    0
    2024年05月18日
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    壮観で圧巻されました。
    この手の時代物は読むのに時間がかかるのですが、本作はずーっと引き込まれました。

    山暮らしをしながら相棒の犬と狩りをしながら生きる渋い仙人的な山男の話
    時代は日露戦争前で舞台は北海道の山

    最初は淡々と獣を狩って山の一部となり静かに暮らすスタイルだが、他所から熊が来るところから物語は展開。その熊との格闘、その熊を殺した若く強い熊との格闘、そして出入りしていた屋敷で働いていた盲目の女性(陽子さん)を貰って山での同棲生活と物語はドンドン展開していって最後は陽子さんにまさか殺される

    現代社会で暮らすわたしには到底できないがなぜか主人公には惹かれる

    0
    2024年05月05日

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