【感想・ネタバレ】秘密 【講談社版】のレビュー

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Posted by ブクログ

主人公の殺人シーンから始まるショッキングな1冊。でも、この殺人がなければ、充とは出会うこともなかった。出会う順番が違っていたら、良い意味でも悪い意味でもこんなふうにはなっていなかっただろう。木原さんの作品ということで、軽いはずがなかろうとは思っていたけど、やっぱり……。BL作品ゆえ結構刺激が強いけど、オススメです。こんなスタートだけど、ちゃんとハッピーエンドになっているからすごい。

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2020年09月08日

Posted by ブクログ

木原さんの作品は読んだうち1/3くらいは、BLというジャンルに入れるのをためらいます。
BLのレーベルからでてるからそこに入れてるだけ、、といった感じで、読み物としては純文学でもいいのじゃないかと思っています。(もっとも、この純文学と言う分け方も、どうも個人的には眉唾物で好きじゃないんですが、行ってしまえば、そもそもジャンル分けに何の意味があるのか?とか言う疑問から始めなくてはいけないので、あくまで、あとで思い出す時の目安程度、、、ということで)

さて、妄想癖のある主人公と、彼が出会った脳機能障害のある男性との話ですが、この主人公の感情の推移に絡ませる妄想の扱い。その表現の上手さに、ページを繰るのをやめられない。
メインのお話のあとに、相手の男性の周辺のお話が2つあるのですが、特に2つめは、多分BLというものが読みたいと思ってる読者には全くなくてもいいものでしょう。
でも、メインの話でゆっくりとそのキャラに魅かれた読者は、きっと優しくなるために読めて良かったと思うでしょう。
BLというジャンルで出された文庫にこういう話を入れて来られるのは、さすがというか、木原さんの読者層がそれをちゃんと受け取れると解っているからなんだろうなと思えます。

ここのところ軽いBLで、散々失望して、ここに書く気も起きなかったものばかり立て続けに読んだために、久しぶりに引っ掻き回した本棚に、読み忘れていたこの作品があって良かったです。

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2014年02月18日

匿名

ネタバレ 購入済み

ただのBLじゃない

BL小説というジャンルだけれど、ただのBLとは違うなと思います。
他の作品でもそうだけど、人間としての問題とか・・・ただそこに登場する人たちが男性同士だということ、な感じです。うまく言えないけど。
とても深い内容だと思います。充の父親は最低で、下手したら弟も同じ道まっしぐらだったろうけど。
弁護士にまでなるほど勉強できても、人間としては父親も弟も最低最悪ですね。
改心したっぽい弟はまだ救いがあるでしょうか。
いずれにせよ、啓太もとんでもない事態を引き起こしたわけでもなく(ある意味ヤバかったですが。精神的に)二人がお互いにふさわしい相手であって、幸せになるならそれで良かったなと思います。
運命なんだと言った充の言葉が全てですね。

#深い

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

識字障害の男性と周囲の人々のドラマを上手くBLに落とし込んだなあ…というのが率直な印象。
これが一般文芸として再版されたのは、本人と周りの家族達がどう障害と向き合っていくのか?という問題提起が評価されたからだと思う。

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2023年07月02日

購入済み

幸せになって

読み終えた後 良かったぁ〜という感情と共にポーっとなってしまいました。
最初は え?殺人? これはBLでなくサスペンスなのかと驚きましたけど…

充…気持ちのいい子。絶対幸せになって欲しいです。

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2022年04月03日

購入済み

3部に分かれています。
視点が変わるので心情や真実が見えて読みやすかったです。

最初啓太は充のことを名前ではなく男としか表現してなかったので妙な怖さがありました。それに殺人の告白から始まるから素直で優しい充が巻き込まれて大変だ!と思ったけど妄想で良かった。

孝則さんも幸せになるといいな

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2022年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

妄想癖のある(のちに判明)啓太くんと、ディスレクシアであろう杉浦くんの、恋愛のお話。
BLなんだけど、BLっぽくない。男性同士ということを、あまり意識させないお話。っていうか、自分はBL小説の定義もよくわかってないけど。
とにかく運命の二人が、出会って、恋に落ち、大切な存在になっていくんだけど、殺人?悲しい結末なの?って心配しながら読んでいたら、妄想でしたー良かったー!二人は幸せになるのねー♪っていう、幸せなお話。うん、恋愛小説はこれで良いのだ。大満足。
弁護士なのにディスレクシアを知らないの?とか、妄想オチなの?とか、色々ツッコミはあるんだけど、面白かったから、ま、いっか。

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2021年09月09日

Posted by ブクログ

読み応えある作品!
ミステリーチックでハラハラするシーンもあって目が離せなかった。
純粋無垢で不器用で優しくて…だからこそ切なくて愛おしくて読んでいるうちに自分まで愛に縋りたくなるような。
色んな愛に溢れてる作品。

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2021年08月27日

購入済み

商業BLじゃなくなんだかの文学小説を読んでる気がした、とても品のある作品でした。
大きな秘密を抱えたお二人がお互いを助け合って幸せになれて本当に良かったです。
読み甲斐があってとても癒されました。

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2020年12月13日

Posted by ブクログ

啓太に対する愛が良かった。不器用でも、相手を想い続ける気持ちに幸せが溢れていて良かったです。私も恋愛したい。

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2016年03月03日

Posted by ブクログ

あぁ、やっぱりこの作家さんの作品大好き。
読んでいるとどんどんキャラがリアルになってそれぞれに愛しさを感じる。
あぁ、好きだなぁ。

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2015年09月19日

Posted by ブクログ

ノベルズ読んだのは思い出せないほど前だが感動は変わらないというか色んなBL読んできた分、木原さんの凄さ再確認出来た。

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2014年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

BL小説は初めて読んだんですが、この物語はミステリーと思いきや、恋愛小説で、描写も読みやすくて、ただエロイだけとかじゃなくて、話自体が面白かった!
充の病気の事も分かって、最後には母と妹とその子供と会うようなシーンがまたジーンと来てしまう。
父と弟は一生充の事は理解出来ない似たもの同士なんでしょうね。自分のものさしでしか人を計れない悲しい人達。
そういう家族模様も割りと好きでした!
初めて読んだ作家さんでしたが、他のもよんでみたい。

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2013年12月29日

Posted by ブクログ

読み終わって茫然としてる。これはただのBL小説ではないよ、同性愛や障害への差別について読者に考えさせる名作だよ…!!

木原音瀬の作品は「ほら!こういう男同士のシチュエーションが好きなんでしょ!」というBL作品とは一線を画している。ちゃんと同性愛者の生きづらさとか、それでも幸せになろうとする人々の人生を最期まで書ききってる。BLはファンタジーだけど、木原作品は地に足をつけて踏ん張ってる感じがする

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2013年12月20日

Posted by ブクログ

2007年に刊行されたノベルスを改稿、文庫化したものです。これで木原センセは講談社文庫は3冊目。どれも一度読んだら忘れられないほどの衝撃があった作品ですが、とりわけこちらは“殺人”が絡むだけにハラハラドキドキの異常な緊張感が印象的でした。
そして、何度読んでも涙があふれます。男同士の恋愛感情だけに踏みとどまらず、もっともっとデリケートなテーマへと物語は突き進んでいます。

「秘密」のせいで悪夢を見る啓太。そこから逃避するための手段として選んだのは、ゲイバーで出会った充というやさしくて人の良さそうな男。不器用な充に苛立ちを感じながらも、彼の側にいることで安心感を得る啓太ですが、自分の「秘密」のことでせいいっぱいで、彼の純粋でまっすぐな好意に自己中心的な態度しか取れません。なのに、どこまでも好きだと言って好意を寄せてくる充。彼もまた啓太が知らない苦しみを抱えていて。

憧れの先輩に言い寄られ、マイノリティという未知の禁忌に酔ってしまったことで代償を科せられた啓太。一方の充は、家の中でも居場所が無く、厄介者としてハブられて一人暮らしを余儀なくされている身。
誰かのために生きたい。好きな人のために生きたい。そうすればそこに生きている意味ができる…という充の魂の叫びが痛いほど心に響きます。
そんな二人のぎこちない関わりが啓太の「秘密」によって、驚くほど強い絆に変わっていくことになります。
まっすぐすぎる充の愛に、壊れそうになった魂を救われた啓太。そしてまた、充も自分を見捨てずにいつも側にいてくれた啓太に魂を救われます。
パーフェクトな人間なんていないんだから、多少不出来でもやさしい思いがあれば幸せになれるんですよね。
そんな簡単なことが難しい、理不尽な世の中です。

「秘密Ⅱ」は、榎本の視点で家族からも邪魔者扱いされていた充の過去から現在までが描かれています。榎本は自由奔放だからこそ、一途に思いつめられるのが息苦しかっただけなんでしょうね。端々に充を愛している気持ちが滲み出ています。啓太には多分ヤキモチ焼いてたのかも。榎本の人柄がよく出ていて、いい話です。

「秘密Ⅲ」は、充の弟で今では弁護士になっている樹視点での話。これが一番胸にきた話です。もう、何度も読み返してるので大丈夫かな、と思ったんだけど、やっぱり涙が止まらなかった…!
家族の葛藤、苦しみ痛み、そして何があっても揺らぐことのない、充の家族への愛情。痛いほど直視させられます。胸が熱くなりました。

読後はやさしい気持ちに包まれます。

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2013年12月18日

Posted by ブクログ

 「箱の中」の作者様の本で、レビュー数が多いから手に取ってみた。

 正直、箱の中のときほどの衝撃はなかった。

 なんだろ。
 初手で主人公に好感が持てなかったのと、その後の杉浦にもずっとネガティブな印象が続いてしまったから、その点でマイナススタートになってしまったことが大きかったと思う。

 人の負の部分を強く描きつつ共依存していき、最終的にはお互いがお互い自分の抱えているものと向き合った上で共に生きることを選ぶ、という、総括をしてしまうと身も蓋もなく聞こえそうだけれどもそういう話……かな?

 前半はミステリ仕立てになった先の真実が気になって物語を読み進み、後半は仕掛けが明かされた後の彼らがどう生きるのか、どう生きてきたのかということをするすると読まされた感。

 世間的弱者であり、うまく立ち回れない人間の哀れさ、逆にうまく立ち回っている人間の足りなさを、このようにうまく描くことができるのは文学的感性にすぐれているからなのだろうなあと思った。

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

啓太と充、充の従兄弟、充の弟、視点の三部構成。
啓太と充の視点では、秘密が濃厚に漂いミステリ風で良かったけど、性描写が過剰で‥。個人的にはちょっとくどく感じた。
充の従兄弟や弟の視点は、苦々しくも切ない余韻があって。あぁやっぱり木原さん、好きだ。

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2023年10月05日

Posted by ブクログ

落涙の危機に見舞われた。
異端の恋愛観の中で、異彩な純粋さを書いておいて、最後に言い古された言葉で幸せを表現してくるからだ!と思う。
秘密では、「盆と正月が一緒に来たみたいだ。」
檻の中では、「言葉に言い尽くせないほど。」
社会的地位も低い、幸せという言葉から遠い人生を送ってきた人達に 今の瞬間が、本当に幸せなんだと言わせる。そこに、持ってかれる。
主人公はディスレクシア(文字の読み書きが苦手な学習障害)。周囲は、それに気付かなかった。幼い頃から間違った教育に苦しみ差別を受けながら、間違っているほどの優しさを失っていない。
自己肯定感が低いけど心優しく一生懸命。そんな彼を認めるパートナーの存在。
ラストで、山本周五郎の「さぶ」を思い出してしまい、それもまた読みたくなってしまった。

たまたま、ネットでUDデジタル教科書体というフォントの開発について読みました。私は、美しいと思っている、毛筆の運びを表現した楷書体に、ディスレクシアの障害があるとストレスを感じるらしい。線の太さが変わったり、トメハネの動きが読み取り難くしているらしい。そこで、運筆の流れを残して手書きの表現に近い誰にも読みやすいフォントを開発したとのこと。文字の多様性かな。便利になると良いね。

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2023年07月17日

Posted by ブクログ

講談社文庫版『箱の中』『美しいこと』と読んできて、本作は最もBLジャンル感を色濃く残して刊行されたんだなあと思った。
木原さんの描写力の虜となって三作目、もうすっかりファンになってしまった…。
充と啓太はある種の共依存関係から始まり、一時は中毒状態にまで陥ってしまうものの、互いに互いの手を離さずに歩んで全てを克服していく。三作中、このカップルが一番まともだったかも…?なんにせよ、ハッピーエンドでとても嬉しい。
充の父親のような人間は現実にもいるので、弟の樹が父を反面教師にしてくれそうで、救われた心地がした。

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2022年01月20日

Posted by ブクログ

ロマンスを信じたくなる。

最初は殺伐としていてエロい話と思ってたら人生の話になっていく。

これで4作目ですが、すっかり木原音瀬先生の虜です。

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2020年09月28日

Posted by ブクログ

どうなることやらと思ったけど良かった…
充が言う台詞に胸がぎゅうううう!てなった。
誰かのために生きたいとか家族が欲しいとか愛してほしいとか、もうその台詞見た瞬間涙がでたわ…
途中までは啓太目線で物語が進んでいたから冷凍庫の死体の行く末にドキドキざわざわして、どうなるんやと気を揉んだけど気付いたら愛の物語になっていて穏やかになりました。
やっと愛してもらえる啓太と好きな人が傍にいて幸せな充、啓太が捕まったらバドエンやん!とソワソワしたわ。

秘密II〜は孝則目線の話で充との出会いとかがどうだったかを描いていて、なんだかんだ孝則は最高に優しい人だなとちょっと惚れそうだったよね。
秘密IIIは充の弟の樹の話。
孝則が予見していたように樹はクソ親父そっくりに育っていたわ。本当に現代っ子って感じで最後に気付けたからまだ救いがあったけど、あれで気付けないならもう詰んでるし嫌いなまま終わりそうで、ある意味ドキドキした。
クソ親父と同じような生き方をせずに生きていけたらええのぅ、樹よ。

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2019年09月09日

Posted by ブクログ

ドキドキヒヤヒヤしながら読みました。情事のシーンが多いけど、攻めが純粋に主人公を愛してる姿が、まるで純愛物のように感じます。すごく良かった。

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2019年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

途中からなんとなくわかってきたけれども、やはり柳沢を殺してはいなかった啓太。精神的に追い詰められると妄想と現実の境がわからなくなってしまうようだ。そんな彼と出会うのは字の読み書きに障害のある充。それぞれが困難を抱えながらもお互いを好きになり、かけがえのない存在になっていくのが描かれている。充の愛がまっすぐ過ぎて、、中々こんな風に人を愛せるもんじゃないですよね。だからこそ啓太は安心して自分を預けられるのだと思うんですけど。
愛に依存してた充が啓太に出会って高校にも専門学校にも行って…彼の世界が広がっていくのが嬉しかったです。


伏見憲明さんの解説がすごく腑に落ちました。
以下抜粋
ならば、どうやったら、私たちは「私」でありながら「あなた」と痛みを感じずに関わることができるのか。互いを欲望の道具として利用するのではない、「純粋な関係」を実現することはできないのか。
木原音瀬という作家が多くの読者に愛されてやまないのも、関係の不可能性を可能性に変換しようという潜在的な意志の顕現のように思えてならない。
どんなに個と個が「純粋に」結びつくことが困難でも、その術をまだ見つけられなくても、「それでも……あきらめない!」という希求が、BLのハッピーエンドと愛の黄金律には託されている。
この『秘密』もそうした未来への野心的な挑戦である。そして、私たち読者自身も、この本を手に取ることによって、きっと、「まだあきらめないこと」を誓い合っているのだ。

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2017年06月25日

Posted by ブクログ

良い意味で期待を裏切られた、というか…。啓太と充が破滅に向かって、悪くすれば二人とも死んでしまうのではないかと思っていました。
それが…まさかこんな展開とは…。(そんな展開ってどうよ?とは思うけど途中から二人を応援していた私にとっては、ホントに良かった…。)読後感も清々しいし、前向きに生きていく二人に好感が持てます。いい話でした!

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2017年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みやすかった。この人の作品は、やはりBL関係なく読んで欲しい。けれどエロ描写がかなりあるので、ダメな人はダメなのだろう。もったいない。
「実は殺していなかった」で済ませてしまうのは少し拍子抜けした。
BL要素なしで、障害に向き合った小説も読んでみたいと思った。

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2014年07月04日

Posted by ブクログ

BLは欲望充足装置なんだと思ってました。
でもこの小説の愛のかたちは重すぎて痛すぎて、全く機能しなかった。だから却って別の読み方が出来ました。
生き辛さを抱えた人が居場所を求めて足掻き、それを手に入れる物語。
執拗に繰り返される性行為に、愛する者を求める切実さと受け止める側の大変さをひしひしと感じます。気持ち悪くなってしまったぐらいです。
幸せになってくれて良かったと心底思いました。

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2014年06月05日

Posted by ブクログ

普通のミステリーだと思って購入したのですが、ジャンルが違うではないか!!

ミステリーを求めて購入したのですが、これはこれで、面白いストーリーでした(*^^*)

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2014年02月06日

Posted by ブクログ

三冊目の木原さん。読むたびにファンになります(笑)
今回は一番ダークな世界感だったけど、一番好きな話だった。なんというか、BLという枠内では収まりきれないような感じ。
スピンオフを読むのと読まないのではまた世界観が違ってくるのがすごいと思う。また新刊が出るの楽しみ。

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2014年02月05日

Posted by ブクログ

この小説が……好きだ! まだ一回しか読んでいないけれど、一回しか読んでいないからかもしれないけれど、この小説が大好きだ。読んでいる最中のわたしの気持ちを表現すると「どうなっちゃうの? どうなっちゃうの? え? えー!」というなんのおもしろみもない単純なものになるが、しかし身体には一体どれほどの感情が渦巻いていたことだろう。啓太と充が歩いた道程には胸を締め付けられたし、理解しあうことの難しさは生きていく限り深く根を張って抜けることはないのだろうが、それでも。小声でいいから言わせてほしい。「運命だったんだね」

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2013年12月19日

Posted by ブクログ

「寂しいからじゃなくて、僕が好きだから傍にいるんだって言って」

このセリフに、なぜかとても衝撃を受けました。当たり前のことのはずなのに…愛することの真髄だと思います。

木原さんの講談社文庫は前2冊とも既読ですが、今作が1番ライトな気がします。表題作は終わり方がサラッとしていて、あれ?と思いました。テーマがテーマなので好き嫌いが分かれるのではないでしょうか。

秘密Ⅱは微笑ましい終わり方で、表題作の重苦しさを跳ね除けてくれるのですが、秘密Ⅲでの樹のステレオタイプな考え方に心底腹が立ちました。それでも、啓太との支え合いによって充が一歩ずつ進んでいく様子、そして家族(樹・父除く)との絆の強さを見ることができ、ホロリとさせられます。

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2013年12月19日

Posted by ブクログ

最初の章は性描写が多くて少し辛い。本編よりも榎本や充の弟視点の方が良かった。
与えてばかりだったディスレクシアの充を愛し、その才能が認められればいいと、労を惜しまずに支える啓太。マイノリティの中で互いに寄り添って生きていけるパートナーに出会えて良かった。

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2017年12月09日

Posted by ブクログ

あまりにも愛情表現が直球すぎて…照れた(笑)
家族の絡むBL話は好き。でもそこまでのめりこめなかったのは、キャラが好みじゃなかったからか。啓太はだいぶ情緒不安定だし、そんな啓太のことを盲目的にべったべたに甘やかす充も、若干怖い。
「箱の中」も積読になっているので、いつか読みます。

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2017年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「美しいこと」を読んで良かったので、この作者の作品を読んでみたいと思い購入しました。
「箱の中」「美しいこと」を超える、と帯にありましたが、それほどではありませんでした。
ボーイズラブ特有の、性描写はリアルで、楽しくもありましたが、やはり同性愛の事はあまり理解できませんでした。
同性愛者の男性は本当にそういうしゃべり方をするんでしょうか。
大きな障害も支えあえる、愛情の深さには感動しました。

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2015年01月13日

Posted by ブクログ

啓太は街を徘徊していた。自宅のアパートに戻り悪夢を見たくないのだ。そんな時に出会った、愚鈍だが心優しい充に啓太は徐々に惹かれていく。そして啓太は過去を断ち切るため、充を伴い秘密を隠した冷凍庫を海に捨てに行くが。

すみません。この小説はダメでした。
木原さんの講談社文庫から出ている前二作は非常に面白く読みました。
ですが、前二作に共通して言えることは、片思い期間が長かったこと。なので、男性同士という生々しさよりも、恋する人間を描くという面の方が大きかったように思えます。
これは両想い(といえるかどうかは怪しいところですが)の期間が長いので、そういった方面に耐性のない私にとってはきつかったです。

私は相容れないと思ってしまったのですが、物語自体は面白かったです。

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2013年12月18日

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