間宮改衣のレビュー一覧

  • ここはすべての夜明けまえ
    ちょっした衝撃を受けました。ひらがな文章は読みづらいですが、我慢して読み進めて欲しいです。哲学のようなSF!主人公の名前を明かさない意図を想像したい。いや、理由を知りたい。
  • ここはすべての夜明けまえ
    哲学書やん

    まず最初に来たのがこれ

    まぁ、私前々から繰り返し言ってますけど、SFって結局哲学なんですよ(自分自身が初耳)
    なのでまず「哲学」って何よ?ってところから始める

    「哲学」ってのはね、要するに「人が幸せに生きるためにはどうするか」を考える学問なんです

    つまりこの本を読んで、これは「人...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    近未来もしかしたら人間は人工知能と融合し、物事を全て合理的に考えられるようになり、不幸だと感じることはなくなるほど幸せな人生を永遠に送れるようになるのかもしれない。そこには死もなく、人との別れもなく、現在を生きている私たちから見ればつまらない人生に思えてしまうと思うが、融合した人から見ればそんなこと...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
     賛否が分かれる話題作のようで、気になって読んでみた。奇を衒った話題になりたいだけの本の可能性もあるな、と斜に構えて読み始めた。

    すると、時々語られる主人公の素の考えの部分が、あまりに自分と同じでびっくりした。進化して才能を得て若返った自分がこれを書いているんじゃないかと思うほどに…

    そして、だ...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    最初から話の中に引き込まれ、とても読みやすかったです。ひらがなの多い文体は、最初読みづらさを感じたけれど、すぐに慣れ、その意図を知るとそれを表現する上で有効で、私は好きです。

    ディープな内容だと思うけど、淡々とした語り口だからかスルスルと読め、引き込まれました。

    最後の決断はとても人間的だと思い...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    ひらがなだらけの子供の作文のような文体も、ゆう合手術をうけた主人公の、感情の少ない冷徹な心をうまく表現してる。
    名前も明かされない、主人公が受けた虐待の悲しみ。しかし他人を語るかのように、無常な語り口でたんたんと綴られる家族史。

    自殺措置(安楽死)ができる未来の世界、本当にいつかこんな未来がきてし...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    タイトルのように夜明け前の静かな時間に読んだら、ひとりぼっちで生きてきた(そして死んでいく)主人公の寂しさにちょっとシンクロできるような気がしました。家族、恋人、みんな自分を置いて先立っていく。そして他の人類が宇宙へ旅立つのを見送り、自分は地球に残る。これ以上に寂しいことってあるだろうか。でも終盤の...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    めちゃくちゃ好みの作風のSFでした。
    一人語りで進んでいき、何故文章がひらがなばかりなのか、一体主人公に何があってどんな世界、どんな家族の中で生きてきたのかがじわじわとわかってきます。
    わかってくると、なかなかしんどい内容がてんこもりではありますが……だいぶ酷い…。
    「アルジャーノンに花束を」を少し...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    ひらがなが多くて読みにくいところも多かったけれど、それに意味があるから読み切った。

    読書会したら面白そうな小説だったな。
    読んで良かった小説だ。
  • ここはすべての夜明けまえ
    約120ページの中編でお値段が1,430円なのでちょっと割高かなと思ったが、この作品が第11回ハヤカワSFコンテストの特別賞ということで、作者への御祝儀として購入した。SFマガジンにも既に掲載されていたこともあり本当に購入を迷った迷った。
    さて、作品の方はと言うと、最初から大量のひらがなで面喰う。ひ...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    あらすじを読んで、絶対に読みたいと思っていたのが、実際に読むと本当にドストライクなSFだった。
    出てくる曲や動画が実在するもので、書き手の言葉なども現代っ子っぽい雰囲気があり、気が抜けるのにシリアスだった。私は「わたし」とは全く違う人生を歩んでいるのだけど、「わたし」の言ってることは、すごくよくわか...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    「息さえ忘れて」という言葉があるけれど、読書を続けていると稀にそうとしか表現できない状態になることがある。
    心地良い…というより深海を潜ると言った方が適切で、けれど息苦しさとはまた違う独特の感覚。この本を読んでいる時は、ずっとそんな状態だった。

    主人公たちの倫理を問うことは一概に出来なくて、まぁ言...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    この先起こるかもしれない未来。長寿命化が進み、時を止めるゆうごう手術というものができた。死んだ愛する妻に似たーーーちゃんがかわいくて手放したくなくて、歪んだ愛情、いや虐待で父親はーーーちゃんに手術を受けさせる。きょうだいたちは気味悪がり、またーーーちゃんも思考が機械化してくる。
    またさらに未来。編集...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    著者が本作で第11 回ハヤカワSF コンテスト特別賞を受賞し、作家デビューされたこの作品は話題となっていて、週刊売上ベストテンにも入っていて、気になっていました。

    まずはその装丁、表紙に驚かされます。今までにカバーに本文が印刷されている作品を私は知りません。

    そして次に驚くのが主人公が

    マシン...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    するりと読めるけど内容は重めでどんな結末になるか分からなくて、でも惹き込まれてあっという間に読み終えた。

    物語を消化するのに時間がかかりどんな感想を書いたらいいのか悩み、上手く言葉に出来ないがとても凄い作品を読んだ。

    わたしの最後の思いに晴れやかな気持ちになり、なんだか救われた。
  • ここはすべての夜明けまえ
    ひらがなが多く、最初はとても読みにくい。
    しかし、慣れてきてその世界観を受け入れ始めると、だんだん主人公の語る物語に没入してゆく。
    純文学であり、SFであり、恋愛小説でもあるこの作品、読後におとずれる、このじわじわくる何かは、読んでみないと体験できないと思う。
  • ここはすべての夜明けまえ
    82点
    読後感がふわふわしていた。読み終わって消化するのに時間がかかった。こう、言葉にできないのって良い読書体験だったことを実感する。
    コンセプトが面白く楽しめた本。ひらがなが多用されていて多少読みづらいが、意図のあるものなので良い。
    ネタバレになるので詳しく書かないが、伝播するものと表現されていて...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    或る女性の人生。
    融合手術なるものでロボット化し、若い姿のまま100年を生きる。両親の死を看取り、兄弟の死を看取り、甥を恋人とする。
    火の鳥、復活編、望郷編を併せたような内容であるが、時は正に今。もう未来が未来でない時代に来てしまった。AIの進化、エアカー、アバター、メタバース、ロビタ、不老不死。進...続きを読む
  • ここはすべての夜明けまえ
    YouTubeのshortでオススメされてたので購入しました。SFかつページ数も130程と短い小説でありながら、人間味を味わう事も出来、倫理観について考える描写もあり読み応えがありました。
  • ここはすべての夜明けまえ
    平仮名にやっと慣れてきたと思ったら、漢字混じりになり、また終盤に平仮名のみの文章に。
    この使い分ける理由が何なのか、よく分からなかった。
    主人公の名前が空白なのも、意図がよく分からなかった。
    100年の人生にしては内容が薄く、考え方も稚拙で共感できない。

    『アルジャーノンに花束を』も同様なので、私...続きを読む