ユーザーレビュー ここはすべての夜明けまえ 間宮改衣 最初から話の中に引き込まれ、とても読みやすかったです。ひらがなの多い文体は、最初読みづらさを感じたけれど、すぐに慣れ、その意図を知るとそれを表現する上で有効で、私は好きです。 ディープな内容だと思うけど、淡々とした語り口だからかスルスルと読め、引き込まれました。 最後の決断はとても人間的だと思い...続きを読むます。 とても切なく、感情が込み上げてくるものがありました。暖かい光が差し込む様な、そんな結末だと思いました。 普段SFはほとんど読みませんが、 好きな本です! Posted by ブクログ ここはすべての夜明けまえ 間宮改衣 ひらがなだらけの子供の作文のような文体も、ゆう合手術をうけた主人公の、感情の少ない冷徹な心をうまく表現してる。 名前も明かされない、主人公が受けた虐待の悲しみ。しかし他人を語るかのように、無常な語り口でたんたんと綴られる家族史。 自殺措置(安楽死)ができる未来の世界、本当にいつかこんな未来がきてし...続きを読むまいそうな気もする。 すみません、よくわかりませんでした って、つい言っちゃうの、笑えないよ…。 最後の主人公の行動は、まだ人間らしさが残ってると感じる選択で、でもものすごく読後は重たい気持ちになる。 自分は生きてるってことを実感したくなる。 とても素晴らしい作品でした。 Posted by ブクログ ここはすべての夜明けまえ 間宮改衣 タイトルのように夜明け前の静かな時間に読んだら、ひとりぼっちで生きてきた(そして死んでいく)主人公の寂しさにちょっとシンクロできるような気がしました。家族、恋人、みんな自分を置いて先立っていく。そして他の人類が宇宙へ旅立つのを見送り、自分は地球に残る。これ以上に寂しいことってあるだろうか。でも終盤の...続きを読む主人公の感情は、夜明け前のような希望に満ちているんですよね。 主人公の幼さが少し気になってしまった。適合手術を受けた実年齢(?)は25歳だけど、文体や思考回路はそれよりずっと幼く感じられる。幼少期に父親から被害を受けた精神的ストレスから、心が成長を止めてしまったということなのか? 主人公が手術を受けた理由も不思議で仕方なかった。父親が半ば強制的に望んだ、コントロールされていたとも思えるが、「死にたい」という感情と「不老不死の体になる」って結果は180度違うものじゃない? それとも不老不死の体になったら自分の感情が全部消えて無になれると思ってたのかな。実際はそうじゃなかったみたいだけど。 一人称小説だからこそ、わからないことがたくさんあって、だから誰かと感想を語りたくなる。そんな小説でした。若い作者の、これからの作品にも期待してます。 Posted by ブクログ ここはすべての夜明けまえ 間宮改衣 めちゃくちゃ好みの作風のSFでした。 一人語りで進んでいき、何故文章がひらがなばかりなのか、一体主人公に何があってどんな世界、どんな家族の中で生きてきたのかがじわじわとわかってきます。 わかってくると、なかなかしんどい内容がてんこもりではありますが……だいぶ酷い…。 「アルジャーノンに花束を」を少し...続きを読む思い出しました。 こういった未来のSFを多々読んでいるといつか本当にそうなりそうだと怖くなってきますね…。 Posted by ブクログ ここはすべての夜明けまえ 間宮改衣 ひらがなが多くて読みにくいところも多かったけれど、それに意味があるから読み切った。 読書会したら面白そうな小説だったな。 読んで良かった小説だ。 Posted by ブクログ 間宮改衣のレビューをもっと見る