桐野夏生のレビュー一覧
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バブルの時代の物語。地元の証券会社の現地採用で貧しい家庭に生まれ育った水矢子と佳那は自分達にまとわりつく負の連鎖を断ち切りたいと願い、二年後には東京へ出ようと心に誓う。
また、コネもカネも学歴もない営業の望月昭平は、佳那と縁のあった客を足掛かりに、なりふり構わず成績を上げていくが、何かに憑...続きを読むPosted by ブクログ -
読みやすく、引き込まれて、一気に読みました。
水矢子は、滞納でアパートを追い出され、3ヶ月路上を彷徨っている。
井之頭公園の中で、夜を過ごす場所に決めて座ってベンチ。
そこに、昔勤めていた銀行で、同期入社して親しかった佳那が現れた。佳那に、同期で職場結婚した望月昭平は、元気か?と尋ねると、「うん」...続きを読むPosted by ブクログ -
昔、子供の成長に影響を与えるのは、環境と遺伝の両方と聞いたことがあるが、育つ環境がモロ影響を与えるのだろうと思った。
こういう子供が少なくなることを祈る。Posted by ブクログ -
上下巻!?
長いなぁダラダラ系かなぁ
と、少し疑いながら(笑)読み始めたら...
全然ダラダラ系じゃなかった(笑)
さすが桐野さんです。
内容は、バブルの頃のお金がらみの話だけど人間模様も面白く、あの時代、こう言った人たちがたくさんたくさんいたんだろうなぁと。
少し読み始めに躊躇した上下巻でした...続きを読むPosted by ブクログ -
いい作品でした^_^僕は女性じゃないから子どもを産んだ、産むまでの時間がわかんないけど、お腹にいる時間は母親になるまでの時間なんですねー^_^
悠子さんも偉いなー^_^Posted by ブクログ -
桐野さんはほんとに人間の醜悪を書くのがうまい。一言で下品と片付ける人もいるけど、その下品さが人間を人間らしくしている。あっけらかんとしている登場人物たちも清々しく感じる。桐野さんは海外を絡めて書くことも多い印象だけど、今回は国内完結で、それも分かりやすくてよかった。Posted by ブクログ
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面白い‼︎冒頭のエピローグから度肝抜かれました。。えぇ、、最終的にこうなっちゃうの、、って。順風満帆のように思えたけど、後半から大金の額がどんどん跳ね上がってなんだか不穏だな。。どきどき。下巻が楽しみです‼︎Posted by ブクログ
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バブル期当時、主人公三人と同世代だった私にとって、当時の空気感や情景がくっきりと脳裏に浮かび上がり、めちゃくちゃ引き込まれた。
上昇気流に乗って成り上がっていく証券マンの望月。恋人の佳那と同僚の水矢子。
お調子者の望月が好きになれず、何で利発な佳那がついていくのかモヤモヤ。
堅実な水矢子には転落して...続きを読むPosted by ブクログ -
誰を信用して誰を信用しないか決めるのは全部自分。その先には結果があるだけ。面白くて読み進めていくうちにやめられなくなり、最後まで一気読みしてしまった。最後の展開は思いがけなかった。Posted by ブクログ
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あ、これヤバいぞって
子供だってわかるのに、
欲に目が眩むと人って
どこまでも愚かになる
んですよね。
どこで道を誤ったのか。
後から振り返るとよく
わかるその分岐点も、
そのときは気付かない。
あるいは薄ら気付いて
いてもリスクを軽ーく
甘ーく見積もるんです。
まるで綿アメのように
・...続きを読むPosted by ブクログ -
当時まだ小学生だった
私は見も知らぬ世界。
私も大金を積まれたら
身近な人をも裏切って
しまうのかな・・・。
理性を持たず昏い衝動
に忠実な獣と、
その姿ははたしてどれ
ほど違うのか。
この作品はその時代を
生きた人たちにとって、
良い思い出だけでなく
苦い記憶も呼び覚ます
使い魔になりそ...続きを読むPosted by ブクログ