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生は浪費すれば短いが,活用すれば十分に長いと説く『生の短さについて』.心の平静を得るためにはどうすればよいかを説く『心の平静について』.快楽ではなく徳こそが善であり,幸福のための必要十分条件だと説く『幸福な生について』.実践を重んじるセネカ(前4頃―後65)の倫理学の特徴が最もよく出ている代表作3篇を収録.(新訳)
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Posted by ブクログ
生は浪費すれば短いが活用すれば長い…スマホに時間を溶かされている現代人必読の書。 古代ローマの歴史ややギリシャ哲学についてもう少し勉強してから読み直したら、もっと面白いんだろうな…
本棚整理していたら懐かしいと思って、以下感想(思い出し) 「ジャネーの法則」、一生における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例するというというものや、「光陰矢の如し」と言われる通り、月日や人生の流れが早い様をあらわす言葉や考えはこの世にたくさんある。 本書でセネカは、「われわれが人生を短くしているの...続きを読むだ。」、「われわれが人生を浪費しているのだ。」と述べている。 人生をどう捉えるかは本人次第、加えて、運命の支配下にある未来に何もかも託したり、そのような未来のために今多忙を極め、月日を無駄にするのではなく、確定した過去と向き合い、今を生きる大切さを説いているように感じた。 未来への自分への投資も立派だが、今自分が何をしたいか、それに時間やお金を使うことは全くもって人間の性たる軽忽な行いのひとつではないことが分かる。 キリスト教や古代ギリシア・ローマに文化的背景をもつ欧米圏の人々と違って、仏教や儒教の影響を受けてきた日本人からすると、アジアとヨーロッパとで分けてしまう人もいるかもしれないが、それらは全く対極にあるというわけではなく、むしろそれらで通ずるところは多いにあって、「無為自然」を説いた「老荘思想」なんか特にそれ自体にこういう考えを見出すことができる 決して、流れに身を任せて生きるという部分だけを強調するのではなくて、(難しくなりそうなので簡単に言うと)今の自分を生きて、その後のことを流れに任せようということ 古い道徳感を今更押し付けるなよとか、2000年も前の哲学に興味ある方にはオススメ
生は浪費すれば短いが、活用すれば長い。人は、時間が無形であるため、時間の価値を見誤り、浪費してしまうことがほとんどである。 ここまでの主張はとても刺さる。心に留め置きたい。 しかし、真に生を活用できるのは哲学のために時間を使う人のみというのはどうだろう。90歳になっても弁護士をしている人も、他人に時...続きを読む間を奪われているとバッサリ切り捨てられていたが、本当にそうだろうか。最後まで人の役に立つことを願って生き続けるのも、案外悪くないんじゃないかと思うが、この答えは実際に死期を迎えないとわからないことだ。 いずれにせよ、今を主体的に、大切に生きるということは忘れないようにしたい。
光文社の古典新訳文庫版を読みましたが、とてもわかりやすい訳でした。2000年前以上前の先人達の言葉にたくさんのヒントを得るなんて素敵なことだと思います。ギリシャ古典文学も色々読んでみたいと思いました。
生は浪費すれば短いが、活用すれば十分に長いと説く『生の短さについて』。心の平静を得るためにはどうすればよいかを説く『心の平静について』。快楽ではなく徳こそが善であり、幸福のための必要十分条件だと説く『幸福な生について』。実践を重んじるセネカ(前4頃―後65)の倫理学の特徴が最もよく出ている代表作3篇...続きを読むを収録。
育児、仕事に追われてあっという間に過ぎていく毎日にふと疑問を感じてこの本を読んでみた。 気づいたこと。 ・人生はあっという間ではなく、人生の時間を自分だけに使えばとても長く、人生で偉業も成し遂げることも可能。 ・時間は人間が平等に与えられた財産である。しかも、金等と違って増えることはなく減る一方の...続きを読む貴重な財産なのだ。 ・金や大事な物、車や家等の財産を他人に奪われたら抵抗するだろう。しかし、時間については他人に奪われても平気でいるのはなぜか。進んで自ら人に捧げたりもする。仕事をするということは他人に時間という貴重な財産を与えているのだ。 ・そんな貴重な時間をどうしたら有意義に過ごせるか。明日死ぬかもしれないという気持ちを持って一瞬一瞬を大切に過ごすことだ。 ・更に過去を振り返ってみることもいい。過去は誰にも奪えない自分だけの財産である。いい思い出ならその思い出に浸ってみるのもいいし、悪い出来事なら今後も繰り返さないように振り返り反省してみると良い。 ・過去を振り返る点で言えば、哲学を学び人生とはなにか内省することはとてもいい。読書は過去の偉人と会話できるタイムマシンみたいなもので、いつでも助言をくれる。哲学と読書はいい人生を送るのに最高だ。 今後。 時間=財産という認識を日頃から頭に叩き込んで置く必要がある。ついつい、無駄に過ごしてしまったり、仕事を優先して他人に時間を捧げてしまったりするからだ。 また、哲学を学び続けて、読書をして過去の偉人と会話することで人生を内省してさらに良くしていくように努めたい。
以前「限りある時間の使い方」という本を読んだ。人生には限られた時間しかないということを受け入れなければならないという内容だった。約2000年前の賢人セネカはこの問題についてどう考えていたのだろうか? パウリーヌスという、セネカの親戚?への手紙として書かれている。 人生は短いと思われているが、これ...続きを読むは人生を無駄に浪費しているからで、実際は、何かを成し遂げるには十分な時間があるということだ。最も無駄なのは、他人のために苦労をすることだから、自分のために時間を使いなさいと説いている。 やや賛同しかねるところもあるが、いかに生きるべきかという問題について、知識が得られる良い本だった。 光文社古典新訳文庫版も読んだが、そちらの方が自分には読みやすくわかりやすかった。
「浪費」や「忙殺」など現代人には耳が痛い言葉がたくさん並んでおり、改めて時間の重みを学んだ。 p11~12 多くの偉業をなすべく生まれついた人間に定められた寿命はあまりにも短い。」われわれにはわずかな時間しかないのではなく、多くの時間を浪費するのである。人間の生は、全体を立派に活用すれば、十分に長...続きを読むく、偉大なことを完遂できるよう潤沢に与えられている。 p48 すべての人間の中で唯一、英知(哲学)のために時間を使う人だけが閑暇の人であり、(真に)生きている人なのである。
なんか...寝る前に布団の中で... じゃなくて... ちゃんと背筋を正してノートにメモを取りながら、もう一度読んでみたいと思う内容。 読んでいるうちにキリスト教のこと、方丈記のことが頭をよぎる... 本の最後に訳者の「解説」が載っているのだけれど、これがとってもわかりやすい! 最初にこちらを読...続きを読むんでから読み進めれば良かった後悔した。 ストア派の思想がローマにおけるキリスト教の受容の素地となったetc ... なんか納得なのだ。 そして 生・時・今とか... 徳とか... 死に直面する、した...そのときとか ... 少しわかった気もする...時々読み返したい... そしてキリスト教もやっぱり少し気になる存在なのだ...
何度も読みたい。 きっと読むたびに気づきを得られる。 『生は浪費すれば短いが、活用すれば長い』 私はこの言葉に衝撃を受けた!
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