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ニーチェの言葉か、漫画のコマか?日々の気づきからセクシュアリティ、社会問題までを捉えた、たった140字の「有限性の哲学」。新たなツイートを加え、著者自ら再編集した決定版。松岡正剛氏絶賛!
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Posted by ブクログ
千葉雅也(1978年~)は、フランス現代哲学及び表象文化論を専門とする、立命館大学大学院教授で、2013年に発表したデビュー作『動きすぎてはいけない―ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』で表象文化論学会賞を受賞した、現在注目される現代思想家のひとり。 本書は、2014年に単行本で出版された『別のしかた...続きを読むで~ツイッター哲学』の新版で、元版に含まれていた2009~2014年のツイートに、2019年までのツイートを加え、内容と配列を修正したものである。元版は、配列のせいか、正直なところ雑然とした印象が拭えなかったのだが、新版は、章立てになっていて、とても読み易くなっている。 著者は、「ツイッター哲学」とは「非意味的な有限性の哲学」である、即ち、ツイートは、明確な意味はない140字という制限(有限性)で個体化・輪郭化されるが、それは決定的なものではなく、別のあり方へ生成変化していく途上の「仮の輪郭」に過ぎないにもかかわらず、取り敢えずその輪郭でいいとすることによってのみ成り立ち得るもので、それは、あらゆる行動や思考の元となる、非意味的に切り取られた「仮の輪郭」の典型的なフォーマットのひとつであるという。 収められたツイートは、いずれも著者の思考(哲学)の断片であり、示唆に富むものもあれば、(私から見ると)他愛のないものもあるのだが、私が最も気になったのは、元版にはなかった「はじめに」で、著者が最近のツイッターを取り巻く状況について語った部分であった。 「「ゼロ年代」と呼ばれた時期のツイッターはもっと牧歌的で、アングラなものでした。状況が大きく変わったのは、震災と原発事故、3.11以後でしょう。・・・それ以後ツイッターは、「○○はどうあるべきか」について誰かが何かを言いすぎては「炎上」して批判が殺到し、また再批判が起こり、立場の違いが明確化されていく、というひじょうにストレスフルな空間になってしまった。民主的な政治空間になったのだからいいのだ、という見方もできます。が、僕は、社会のあちこちで分断が過剰に可視化されてしまったと感じています。ツイッターでは、この人がそういう価値観だとは知りたくなかった、というケースが多々起こります。ある時期から僕は、名刺交換代わりにツイッターやフェイスブックでフォローし合うのをやめました。知らなくていいことを知ってしまうからです。・・・ちょっと休憩時間に覗くと、誰か友人が仕事について何か言っている。自分の部屋から出て、茶の間やコモンルームに行くと、同僚がいてちょっと立ち話ができる感じ。他の人が何かに取り組んでいる姿を見ると、もうひと仕事するかという気持ちになる。他の人が飲み始めている姿を見ると、そろそろビールかなと思う。これこそがツイッターです。」 著者のツイッターを使うスタイルを意識しつつ、パラパラ漫画のような、著者の「(人生の)仮の輪郭」を楽しみたい一冊である。 (2020年11月了)
私の学力の問題が大きいと思いますが、正直何を言っているのか分からないところもありました。 でも千葉雅也さんの感覚なので、無理に分かろうとはしなかったです。分かるものだけを吸収すればいいかなと。 私は「〜するべきだ」って表現が嫌いです。未来なんて誰にも分からないし、私のことを想ってくれているような...続きを読む口ぶりで、道を外れないように今あるレールに乗せる。それによって自分を守る大人が使っていたからです。 でも気づかないといけないのは、無意識に自分も誰かに使っていること。後輩とかに「絶対そっちの方がいいよ」っていうのも「〜すべきだ」の言い換えになる。 言葉をどう捉えるかは人それぞれ。 だから大切に紡がないといけないって再認識しました。
ツィッターは、人が目一杯喜んだり、怒ったり、疲労困ぱいする場。人の生き様の断片が現れる場。それが好きという筆者の気持ち、なんか分かるかも。 本文中に引用されてるツイートが面白くてつい読んじゃう。 ツィッターを見てネガティブな気持ちになることが多かったけど、この本を読んでそうでもなくなった。
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ツイッター哲学 別のしかたで
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