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米国ニューメキシコ州にある長距離専門の陸上競技クラブNMAC。日本人が主宰するこのクラブの所属選手、エチオピア出身のジェシカ・エドルは、日本人選手アユミ・ハラダの異変に気づいた。アユミは夜ごと合宿所を抜け出し、呪殺の儀式を行っていたのだ。アユミがそこまで憎む相手とは誰なのか?彼女の口から明かされたのは、意外な人物の名前と衝撃の事実だった…。不可解な謎と巧妙な罠。驚天動地の傑作ミステリ。
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Posted by ブクログ
全く予想だにしてませんでした笑 そうね、この方は葉桜の作者だもんね笑 そういうトリックしちゃうよね。笑笑 読者を騙すトリック。そして、希望に溢れるラスト。読みやすい文章。これぞ、歌野晶午文学ですね。
なかなか珍しいスポーツミステリーです。 あとがきにも記されていますが、作品全体に大きな 仕掛けが施されています。 読者はまさにその仕掛けにミスリードされます。 その仕掛けは最後に当然明かされてますが、 「それはないよなあ」と思うか「やられた」と 思うかで読後感が違ってきます。 個人的には前者でし...続きを読むたが、よくこんなことを考え つくものだ、と感心しました。
なぜこれをチョイスしたのか、忘れてしまったけど、確かトヨザキ書評集からだったか。歌野作品だけにどんでん系を勝手に期待してたけど、そういう意味では拍子抜け。でも、物語そのものが読ませる内容だったし、事件と謎解きを主眼にしているのではない、と考えると、これはこれでアリかも。それにしても、グランドキャニオ...続きを読むンにおける瞬間移動の謎は、結局最後までほったらかしなんですね。
好き嫌いの分かれるわかり易い本格。 最初は陸上選手の日常が淡々と語られるため、事件に入るまでの時間がかかるのは、歌野晶午らしいかもしれない。 一読しただけで結末に追いつけなかったのは私の理解力の不足かもしれないが、後々読み返してみるとこうじんわりと、本格らしさが染み込んでくる。 トリックとしてはベタ...続きを読むでわかり易いかもしれないが、本格から離れた本格を作りたいという歌野さんらしい挑戦作に感じられた。
シンプルなトリックを、小説としての完成度を高めることでうまく機能させた。 素直にストーリーに入り込んで読んで正解。
陸上選手に焦点を当てたミステリ作品。 作者らしいトリッキーなトリックが炸裂するけど、有名な「葉桜」に比べると少しパンチが弱いかも。 けれど、選手の心理描写なども合わさって、その淡白さが作品の雰囲気に一役買ってると思いました。 この作品割と賛否両論なのですが、その理由がメインのトリックがアンフェアで...続きを読むあることに起因するそうで... 確かに予備知識が前提ではあるんですが、結構露骨な伏線が序盤に散りばめられており、そこからこの発想に行き着くのは、頭が良い人ならイケるんじゃないかと思います。(自分の頭脳だけならまだしも、今の時代ネットもありますし。) ただトリックの性質上、謎を解かないまま読んだ方が楽しめる作品だと思います。
一気読み!本のタイトルで騙されたぁ!! でも時系列は苦手らしく、読み解くのに時間かかりました汗 わかってみると、ほぉ!!!あっぱれですわ!!という感じ。この単純な話なのに伏線で騙される感じがなんとも好き。
歌野晶午さんの小説を読むのは二冊目。 マラソンランナーのジェシカと、もう一人のランナー・アユミが主人公。彼女を中心に、ある事件が起こる。しかも軸となる事件が起こるのは物語の中盤。 著者は昔マラソンをやっていたことがあるようで、その経験も生かされているようだ。 1冊目に読んだ「葉桜の季節に君を想うとい...続きを読むうこと」が傑作だったため(ご存知、我らがSMAP中居正広がスマスマでオススメしてくれて読んだ一冊だ)、期待値が自分の中で上がりすぎてたかな・・・。「分身」というのが大きな伏線となって物語のキーになると思いきや、大きな山場がなかったように感じてしまった。
歌野さんらしい、読み応えのある作品でした。 クライマックスに向かうにつれて、本当にわくわくする。 蓋を開けてみれば何も謎はない、素直な事件なわけですが、またもや綺麗に騙されました。 この見事さが本当にはまります。 ただ、エピローグ(?)部分はちょっと説明が冗長に感じられてしまいました。 グランド...続きを読むキャニオンのくだりもそうですが、必ずしも一から十まで登場人物の口から語らせなくても良かったのでは?という気もします。 グランドキャニオンの別れ際の謎くらいは、調べればわかることですし、そのままにしておいても、作品に余韻も出るし、ある日突然気づいてにやり、なんてこともありそうで私好みかな…なんて。 とはいえ、面白かったです。
本格ミステリーという範疇から少しズレたミステリー。トリック自体は素直で、ミスリードの罠をあれこれ探るよりも、登場人物に添って読んでいく方が楽しめる。 自分の限界について悩み、苦しむ姿を描いた作品は個人的に好きなので、スポーツ愛好者や何かに本気で打ち込んだ経験のある人は割と入り込める作品なのでは。
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