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うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々と千花に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは? 機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
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Posted by ブクログ
古本屋さんで見つけた本の途中に挟まれた栞。 少し汚れているけれど、綺麗なマーガレットが描いてあるその栞のページの目に付いた段落から読み始めても内容って意外とわかったりするけれど。最初から読んだらまた違った印象を受けたりするよね。 なんだかそんな感じの時間をくれる物語。
好きな作品だった。 亡くなった夫とともに暮らしながら、様々な人と交流する。 そして、普通とは違う自分の愛のかたちを信じ、受け入れてゆく話。 この物語にでてくる人は皆、少し変わった愛のかたちが描かれている。 でも。「普通」ってなんだろう…? 本人が幸せであれば、それが愛であり、他人がどうこう言う...続きを読むことではない。外から見て、人の幸せを判断することなんて、できないのだ。 本編でも、亡くなった夫(すなわち幽霊?)と共に過ごすその日々は、穏やかでとても幸せに溢れている。 それをどうして他人が否定できるのか。 自分とは違うかたちの関係や幸せを本当の意味で認めることは、私も含む多くの人にとって、きっととても難しい。 しかし、しっかりと本質を見極めて、人と関われるような人間になっていきたいと思うのだ。
とても大好きな作品です。 一人一人それぞれが違う悩みや考え方、夢がある。知人や社会がなんと言おうとも自分を貫く。それは簡単ではないけれど自分を大切にすることは素晴らしいことを優しく教えてくれる作品です。 鹿野くんの話し方やキャラクター性が大好きです。
凪良ゆうは日常でうっすら感じてる違和感を、これ以上ないくらい的確に表現してくれる。 「ある種の好意は粘性のある蜘蛛の巣に似ていて、必要としていない人間にとっては逃げづらい嫌な構造をしている」 「誰かを愛することは、それだけで不平等を生むものなのだ」 「わたしはわたし。あたなはあなた。適当に楽...続きを読むしくやりましょう。」 みんなが凪良ゆうの小説読めばもっと生きやすそう
愛は単純で複雑だな。 「マタ会オウネ」の、ロボットが唯一の友達というのは、これからそんな多様性の時代がくるんだろうなと感じる。「子供の心は明るく開かれているべき」という呪いが取り払われて全員が自分らしく生きられる世の中、周囲もそれを認める世の中になればいいなと思った。
再読。 他人にはなかなか理解されない、いろんな形の愛がある。分かってもらえなくても迷っても、自分の愛を信じて守ろうとする人たちのお話。みんな幸せになってほしいけど…最後、西島夫妻に全部持って行かれた。
事故死した夫の幽霊と一緒に暮らす女性、機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年の物語。 心は自由なはずでしょ、と問われる作品。 亡くなった人と普通に生活する話、好き。 『anone』とか好きだったなー。
千花ちゃん浮気に気がついてあんなことしたのかな?何度かやりきれない。ずっとこの先抱えていくには辛い。 ロボットの話が好きだったなぁ。そんな世界、いつかくるかな。未成熟を愛する金沢くんは可哀想。それが当たり前の世界だったら良かったのにね。相変わらず心に刺さる言葉が多くて好きだった。
柔らかくてとても読みやすかった。 愛はどんな形であっても、自分の気持ちが1番大事で、誰かの価値観でそれが壊れたり揺れたりするものではいけないと思った。
感動した!
凄くよかったー。 共感できる愛もあったし、共感できない愛もあったけど どの話しもとてもよかったです。
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