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タクシー強盗と、港の火事、そしてスーパーの警報騒ぎ、同時に起こった事件の意外な関連とは…。中洲の屋台でバーを営む鴨志田鉄樹と、結婚相談所の調査員・根岸球太。腐れ縁の通称「鴨ネギコンビ」が、どういうわけか、物騒な事件に関わっていく。博多を舞台に大暴れ! ハードボイルド・ストーリー。
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Posted by ブクログ
青春テイストのミステリーっていうのかな。とにかく、面白いエンターテイメント小説。友情タッグな二人が登場。男子が好きそうなテイストの話。個人的にはとても面白かったのでそのまま連作の今作から続編の長編読みたい気分。
博多の街のもつ独特のテンションは、日本全国探しても他に見つからないと思う。あの混沌とした活気が今となっては懐かしい。 博多に住むとどうしても意識せずには暮らせない「裏」。 その裏と表のギリギリのラインを飄々と、時に思慮深く突っ走る鴨ネギコンビ。大人の友情ですね。 三浦しをんさんの「まほろ駅前〜」シリ...続きを読むーズを楽しめる方なら、この本も楽しく読めると思います。 一つ一つの話がうまくリンクしていく、飽きない連ドラみたいな感じの一冊です。一瞬だけでも、怖いものがなくなる感じ。 北森さんが亡くなったときはショックでした。まだまだいっぱい書いて欲しかったなあ。
北森作品がちょこちょこ続いてくる。。。 民俗学や骨董、カナリヤからも離れましたけど、料理・お酒の面ではそのままか。 カナリヤっぽく各編最後の締め方が似てますかね。
博多にクラス高校の同級生二人が探偵のように働き問題を解決していく。屋台のおやじだったり、結婚相談所の調査員だったりの二人だがハードボイルド。
クールでホットで粋でダサい。 故郷を持たないテッキとバリバリ博多っ子のキュータ。 二人の共通点は女性の好みくらいか。 それでも、こんなに息の合ったコンビはいない。 長浜で屋台のおやじをやっているテッキは、30歳にまだなっていないというのに、枯れた風情。 結婚相談所で働くキュータは、もうそろそろ30...続きを読む代に手が届くかという歳なのに、とにかく刹那的。計画性というものが全くない。 たいていキュータが事件をテッキのところに連れてくる。 で、一つの事件をキュータ視点から、テッキ視点から、交互に語る。 やってることはハチャメチャなのに、なぜか淋しいんだよ。彼らが。 好き勝手やっている彼らを見ていて、なぜか淋しくなるんだよ。私が。 最後の話。 こういう終わり方って…。 続編にどうやってつなげるつもり? なんでこんな哀しい生き方しかできないんだろう。 頭はいいのに不器用なんだよね。
テッキとキュータ、愛しいふたりのホロリとせつない、ソフトだけどハードな物語。キュータの軟派ぶりが目に余りましたが、これはこれで北森さんらしい、好きな作品ですねー。
博多弁に慣れるまで、少し読みにくかったけど、全体としては面白かった。 「〜やろうもん」という語尾が、頭に残って…。 ハードボイルドテイスト。 そんなムチャクチャな!と思いつつ…そうかもしれない、そういう世界もあるかもね、とも思ってしまう。
博多の長浜で、おでんとラーメン、そしてカクテルを出す屋台を営む テッキこと鴨志田鉄樹。 テッキとは腐れ縁な同級生、 華岡結婚相談所の調査員、キュータこと根岸球太。 高校時代は「鴨ネギコンビ」と呼ばれた、どちらも29歳。 という二人が主人公だ。 どう云う訳か…二人の下へ日常的に調査依頼が舞い込んでく...続きを読むる。 その結果、様々な事件に巻き込まれることに。 そして、それぞれのやり方で解決していく。 センチメンタル&ハードボイルドなミステリィ連作短編集。全6編。 手法がまた、面白い。 テッキとキュータが、それぞれの一人称で交互に語っていくのだ。 短編の作中でいきなり語り手が代わるのって、掛け合い的で、 なかなか面白い経験だった。 北森作品とは、『花の下に春死なむ』で出会い、本書はまだ二作目。 今回も、『花の下・・・』程ではないが、調理師免許を持つ北森氏らしく、 おでんとカクテルがいくつか登場する。 アルコール片手が必須の作品だww 萌えポイントだったのがww テッキの許に難題が持ち込まれる前触れ・・・ ≪いやな予感がした。こうした夜に限って、疫病神はこの店に降臨する。≫ そして、キュータが現れる。そう、疫病神とはもう一人の主人公のキュータ。 この二人、お互いを理解しているからだろうが、ホントにいいコンビなのだ。 行動力と話術に長けたキュータと、頭脳と冷静さで事の真相を見極めるテッキ。 お互い話し合って調査に当たるわけではないのに、自然と分担されているのが 心地イイ。 相手を理解する心意気も実に、頼もしい。 またサブキャラも個性的!凄いのばかりが登場する。 一押しは、何といっても “歌姫” だ。 ライブハウス<ヘブン>の経営者&シンガーなのだ。 彼女の物語だけで、一冊書けそうなインパクトなんだもの。 あっ!ハードボイルドに欠かせない悪徳警官も、もちろん登場しますよ(笑)。 キュータの博多弁に、ついつい笑ってしまったが、 「〜ったい」 「〜やろうもん」 「〜じゃと」 という聞きなれない言葉の数々に なんかこう、温かみがあってテンポがあっていい感じ。(*^^)v 博多には、全く馴染みはないが、読後は近くに感じたもんなぁ。 「セブンス・ヘヴン」 登場人物紹介編といった感じ。 キュータが勤める結婚相談所で出会い、結婚したカップルが心中した。 発見者は、キュータ。でもって容疑者。 「地下街のロビンソン」 サブキャラ「歌姫」登場。 歌姫から人探しを依頼されるが、複雑な人間関係から事件が入り組み… 結末は、重くて辛い。 「夏のおでかけ」 テッキの謎に迫るサスペンス劇、かな? テッキは毎年、夏の間の二週間だけ店(屋台)を閉める。 その理由が明かされ、さらには別な事件へと発展。 軟派なキュータに、イラッとしたww 「ハードラック・ナイト」 二人の本名とコンビ名が判明! 過去も明らかになる重要な作品。テッキの元カノ小坂奈津美が登場。 女子校生の暴行屍体を軸に事件の真相解明は楽しめる。が、 女子高生の考えていることには、納得できない。 「親不孝通りディテクティブ」 テッキの店では、カクテル「雪国」は永久欠番。 その理由となった、ホームレスのヒデさんが巻き込まれた、二年前の事件を語る。 事件の裏には、ヒデさんの人柄が、人間味が溢れていた。情感たっぷりな表題作。 「センチメンタル・ドライバー」 二人の高校生活の一部が明らかに。過去の因縁物語。 性根の腐りきった悪党には、どう対処したらイイのだろうか。 本書はこれで完結なんだと、締め括られた作品。 結末には、いろいろと考えさせられた。 しかし、北森氏って、すごい多作な方なんですね。 「蓮丈那智シリーズ」や「冬狐堂シリーズ」というのもあるらしい。 これからも地道に追い続けたいと、思う。 先ずは、「香菜里屋シリーズ」二作目からだけどね。 既に刊行されている 『親不孝通りラプソディー』 は、 本書の「ハードラック・ナイト」にちょこっと出てきた・・・ 二人の高校時代のエピソードが描かれているみたいですね。 文庫落ちしたら、そちらも読んでみようっと。 ワクワク 北森氏、ついて行きまぁ〜す。
生々しく悲しく、人生を書ける北森さんに脱帽。 本編の後の解説嫌いな私が珍しく解説を読みました。
カモネギコンビ第一弾。 連作短編集。 これ、次作で終わりでしょうか。 裏京都シリーズっぽさがありながらももう少し硬めな感じ。 でいったら最後の最後でずがんと落とされました。
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