さらしなにっき

さらしなにっき

616円 (税込)

3pt

3.5

「小さかった頃にはまだ町ん中に原っぱがあって……」先輩の原口さんが、呑み屋で知り合った男と思い出話に意気投合しているのを、ぼくはぼんやりと聞いていた。中年男二人の他愛ない話と思っていたのだが、その日から原口さんはおかしくなっていった――少年時代の記憶に潜む恐怖を描いた表題作ほか、130年ぶりに地球に戻った宇宙飛行士の過酷な運命を物語る「ウラシマの帰還」など、美しくも哀しい8篇を収録したSF作品集。

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さらしなにっき のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    リリカルSFホラー。

    「何とも言えない心細さ、たよりなさ、心もとなさ……夕ぐれどきの泣きたいようなやるせなさがぼくをとらえていた。まだ、まっ昼間、光あかるいビルの谷間の、都会の大群衆の中にいるというのに。ぼくは原っぱなど知らない。青白い顔の少女も、白い古ぼけた洋館もない、ぼくはそんな幽霊などとは縁

    0
    2012年07月10日

    Posted by ブクログ

    「さらしなにっき」
    「忘れないで」
    「峠の茶屋」
    「ウラシマの帰還」
    「走馬灯」
    「最後の夏」
    「パソコン日記」
    「隣の宇宙人」


    「さらしなにっき」
    先輩の子どもの頃の思い出に登場する原っぱと洋館と窓から見える少女。これ、語り手がその記憶を持つ当人だったら、高橋克彦の記憶シリーズになりそう。当人

    0
    2013年09月17日

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