蘇我氏-古代豪族の興亡

蘇我氏-古代豪族の興亡

880円 (税込)

4pt

蝦夷・入鹿父子は六四五年の乙巳の変で討たれたが、蘇我氏は滅亡せず、以後も国家権力の中枢に位置した――。稲目を始祖とした馬子、蝦夷、入鹿の四代はいかに頭角を現し、大臣として国制改革を推し進めたのか。大化改新後、氏上となった倉麻呂系は壬申の乱へとつづく激変の時代をどう生き延びたのか。六世紀初頭の成立から天皇家を凌駕する権勢を誇った時代、さらに平安末期までを描き、旧来の蘇我氏イメージを一新する。

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蘇我氏-古代豪族の興亡 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    蘇我氏の始まりと歴史の表舞台から姿を消したその後…。
    資料に基いた説得力のある推測と同族氏族の追跡調査。かなり詳しく調べられていて非常に興味深く読めました。
    わたしにとっては、蘇我氏に対する知識が物凄く深まりましたし、古代ロマンに没頭できる素晴らしい一冊でした。

    1
    2020年06月20日

    Posted by ブクログ

    蘇我氏滅亡してないやん!っていう面白さ。あと家系図が独特で良かった。昔は親族で結婚することも多かったからというのもあるが、蘇我氏の血がどれぐらい入ってるか(1/2とか1/4)っていうアプローチが新鮮。

    0
    2022年04月10日

    Posted by ブクログ

    蘇我氏渡来人由来説は誤り。現在の奈良県曽我が発祥の地と考えられる。始祖は葛城氏から独立した蘇我稲目。それ以前の家系図も存在するが実在は疑わしい。
    王位継承に血縁原理が導入されたのは5世紀のことであり、欽明天皇と稲目により確立した。戸籍登録も行った。蘇我氏を悪と決めつけ聖徳太子や中大兄皇子による天皇中

    0
    2022年01月07日

    Posted by ブクログ

    乙巳の変で蝦夷・入鹿父子が討たれるまではもちろんのこと、大化改新から平安末期までの時期も扱われている。壬申の乱以降の律令制国家の下、中下級氏族になって生き残り続けた時代の様子は中々に新鮮だった。

    1
    2020年08月29日

    Posted by ブクログ

    藤原氏を専門とする歴史家による、蘇我氏に関する研究結果をまとめた本。教科書にも載ってはいるものの、ほとんど知識のない蘇我氏について、詳しく知ることができた。研究、分析はかなり精緻であった。
    「記紀に見える「葛城氏」とは、すなわち蘇我氏が作り上げた祖先伝承だったのである」p18
    「蘇我氏をすべて悪と

    1
    2018年10月23日

    Posted by ブクログ

    「蘇我氏を蒸し殺す(645年)大化の改新」と教わった我々は、あのクーデターで天皇家を乗っ取ろうとした不埒な蘇我氏は滅び、律令国家へ向けた歩みが始まったと考えている。しかし、その後の歴史には蘇我赤兄や蘇我果安といった人物が登場する。大和盆地と河内の要地を抑えた蘇我氏がそう簡単に滅びるはずもなく、プロパ

    1
    2016年01月09日

    Posted by ブクログ

    漫画『日出処の天子』を読んで蘇我氏に対する理解を深めたく読んでみた。

    蘇我氏は葛城氏として起こり蘇我氏として独立し、その後馬子、蝦夷、入鹿の活躍を経て本宗家は途絶えるものの、蝦夷の兄弟である倉麻呂の家系が蘇我から石川へと氏を変え、生き延び、再び宗岳氏となり歴史の中に消えていく…。

    蘇我氏と聞くと

    0
    2022年01月02日

    Posted by ブクログ

    蘇我氏と言えば歴史上では、蝦夷・入鹿親子が大化の改新(今は乙巳の変というようです)で権勢の極みから没落し、一族は歴史の表舞台から姿を消した印象が強かったのですが、本書ではそれが意外なほど長く存続していた史実を知りました。

    蘇我氏が渡来人の先進技術を取り入れたり、仏教の導入を後押ししたりと当時開明的

    1
    2019年01月27日

    Posted by ブクログ

    蘇我氏が天皇家との外戚関係で権力を築いていったことは藤原氏の先例。同じく外戚を築いた葛城氏が没落し、蘇我氏は稲目から突然生まれるが、葛城氏とは蘇我の先祖伝承だと主張する。彼らは開明的な海外との取引を進めた一族で決して守旧派ではなかった!そして蝦夷・入鹿の死後も蝦夷の弟・蘇我倉麻呂一族(後の石川氏)に

    1
    2016年05月18日

    Posted by ブクログ

    蘇我氏は大化改新で滅亡したという固定観念を覆す。生き残った一族は、その地位を藤原氏にとって替わられた。藤原氏がその後1000年にもわたり栄華を極められたのは、不比等の巧みな制度設計によるものなのか。

    0
    2020年02月09日

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