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二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第1冊。
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Posted by ブクログ
船長候補となり愛する恋人との結婚間近の船乗りのダンテスは、様々な者たちの陰謀により牢獄“シャトー・デフ”に送られる。 フランスを代表する復讐劇、第一巻! 面白い〜めちゃくちゃ面白い〜ネタバレ怖くてそれしか言えない笑
なんで今まで読んでこなかったんだろうか!とても面白い。 ダンテスの天と地のような幸福と不幸。絶望の淵で出会ったファリア司祭。ファリア司祭の賢さ・知恵の使い方・我慢、どれもビジネス本以上の金言。時を味方につけることの大切さを教わった。さてさて、これからどうなるか? もう少しファリア司祭から教えを賜りた...続きを読むいのだが……、無理かなぁ?
「それが怖いんですよ。」と、ダンテスが言った。「人間というものは、そんなにやすやすと幸福になれるものではないらしいんですから!幸福は、竜が戸口を固めているという魔法の島の宮殿のようなものなんです。幸福を得ようと思ったら戦わなくてはなりません。 一巻で一番参考になったセリフと箇所。 ある年齢にならな...続きを読むいと人生の幸福や不幸を語ることはできない。またどんなに考えても経験の裏づけのないセリフや展開はチープなものに過ぎない。
フランスを代表する大作家による大河小説。 始まりとなるこの巻の物語は、 幸福から絶望に突き落とされた主人公ダンテスが、 監獄の中でで師となる囚人ファリア司祭と出会い、 自分が落された罠、財宝の秘密等を知らされるまで。 個性際立つ登場人物たち。 ダンテスの投獄のきっかけを作った者たち、 ダンテスを愛し...続きを読む、信ずる者たち。 親子関係。二つの婚約披露と美しい許婚者たち。 彼らはナポレオン時代~第一復古王政~百日天下~ 第二復古王政の歴史の変遷に翻弄され、行動する。 そして監獄の中のダンテスは・・・。 思えば、小学校高学年のときに名作全集で読んだのが きっかけで、中学生になってこの岩波版に出会い、 以後、何度もボロボロになるまで繰り返し読みました。 今回は、全巻買い替えての久々の読書となります。 明るいマルセイユの空、陰鬱なるシャトー・ディフ。 この対比が鮮やかであるほど、ダンテスの運命の変化の 恐ろしさが際立ちます。 さぁ、先はどう展開されるのか? あ、読むの止められない!・・・・やっぱり面白いなぁ~。
全7巻を読んだうえでの感想です。 文庫本で3000ページ近くになる大作ですが、とにかく面白かったです。 一言でいうと復讐譚、ということになるのでしょうが、それにとどまらない数々の魅力を備えた作品です。 私が最も感心したのが、登場人物の造詣の深さと、全編に張り巡らされた伏線の巧みさでした。 第1巻...続きを読むだけでも、ダングラール、フェルナン、カドルッス、ヴィルフォールの4悪人はもちろん、主人公ダンテス、恋人メルセデスやファリア司祭など、それそれの個性がくっきりと描き分けられています。 ナポレオン失脚直後の時代背景が色濃く出ていますが、それに加えて愛憎、嫉妬、金や権力への執着や保身等の普遍的な人間像も描かれており、現代に生きる私たちが読んでも彼らに対してある種の人間臭さを覚えるはずです。 そして彼らのとった一つ一つの行動が、その後の様々な事件の意外な伏線として結びついていく展開には、現代のミステリ・サスペンス小説にも通じるような謎解きのワクワク感を堪能できます。 確かにある種の強引さやご都合主義的な要素もありますが、それを差し引いても、描かれた時代を鑑みれば素晴らしいとしか言いようがないです。 ちなみに第2巻以降も、物語の長さに比例して登場人物は増え続け、加えてあちらこちらの関係が入り組んでいく展開をみせますので、人物相関図を書きながら読んでいくのがおススメですね。 それではダンテス(=モンテ・クリスト伯)の波乱に満ちた人生を、じっくりゆっくりお楽しみください。
大河ロマンっぽい本が読みたくなって、まず一巻目に挑戦。マルセイユが舞台ということで、地中海の話題が多く、またスペインに近い町という雰囲気も楽しい。地図を確認しながら読み進む。ダンテスが獄中の人となってからは、苦しい話になるが、ファリア神父の存在が救いだ。長期に渡る物語には、メンター的な人が必要だ。
ネット上で非常にお勧めされていたので読んでみた。 ファリア司祭曰く 「人智のなかにかくれているふしぎな鉱脈を掘るためには、不幸というものが必要なのだ」 「犯人を見付けるためには、まずその犯罪によって利得する者を求めよ」 はここが起源なのか? エドモン・ダンテスのこれからの運命が楽しみだ。
ブックカバーのかわりに破れかけた油紙。 四方が茶色く変色した頁。 そして誰のものかわからぬ「印章の盗み方」と「ブルーブラックインキの消し方」をつづったメモ用紙。 25年前に手に入れた時からすでにこのような状態だったこの古本は、約40年ほど前の発刊。しかし小説の価値とはまったく関係ない。 ...続きを読む逆に本作の雰囲気にとてもぴったりで、何度も読み直すほど気に入っているにもかかわらず、買いなおす気にはなれずにいる。 幸せの絶頂から、一瞬にして不幸の暗闇へ落ち込む主人公。 重ね重ねの巡り合わせは、絵に描いたようではあるが、それを稚拙と言うのはもったいなさ過ぎる。 1巻は、何度読んでも面白い、土牢の中での交流が一番の醍醐味。
まさに不条理な主人公ダンテスの人生。 とても素直で実直な青年だが、世の中に妬みや 欲望がはびこっている事を知らず 幸せの最中突然、無実の罪で裁判もされず 投獄されてしまう。 人間の愚かな妬み、欲望が世間を知らない 若者にはそれが見えず判事代理のヴィルホール の企みまんまと陥れられてしまう。 牢獄で思...続きを読む慮深い投獄されてる司祭と出会い ダンテスの見えなかった物や真実を知る事になる。 やはり、経験や教養は凄く大事で後々役にたつ という事が、この一巻からよく分かる。
全7巻の作品 こういう長編作品はなかなか再読が難しいであろうから備忘録としてレビューしたい そのため一部ネタバレあり フランス革命後の激動の時代 ナポレオンが失脚しエルバ島へ流刑され、ルイ18世が王権を取り戻した頃… 世間ではナポレオンを支持するボナパルト派とルイ18世を擁立する王党派がにらみ合...続きを読むっていた 何とも純朴な好青年という印象の主人公ダンテス 「父」と「婚約者」と「船乗り(一等運転士)の仕事」という狭い世界で十分満ち足り、人を疑うことも知らず幸せに生きていた もうすぐ結婚を控え、仕事においては船長に昇格か⁉︎というまさに幸せ絶頂ともいえる矢先 船乗り仲間のひがみ、ダンテスの婚約者メルセデスを愛してやまない従妹の嫉妬 そして全く無頓着であった自分の世界とは関係のない政治絡みに巻き込まれる それらが出来過ぎたようにうまく絡み合い、まさかの反王党スパイ容疑で逮捕されるのである しかも婚約パーティーの当日…である そんな皮肉な運命により天国から地獄へ真っ逆さまとなるダンテス さてダンテスの運命を狂わせた非常に厄介な検事代理の男ヴィルフォール 彼自身は王党である そして父親はボナポルト派であるジロンド党 その父親が策士となった手紙 まったく手紙の中身を知る由もないダンテスが運命のいたずらにより運び屋になってしまったのだ ヴィルフォールは父をかばいつつ、自分の地位を守りたいという計算高い野心家 そんな彼がダンテスという一人の青年を使わない手はない…と始まった策略によりダンテスはナポレオン帰国陰謀を企てた罪で獄中へ 不幸のどん底に突き落とされる 独房に入れられたダンテスは、時間の経過とともに気がおかしくなっていく 彼の心の変化は期待、希望、祈りに始まり、絶望、憤怒、憎しみへと変化する それが鎮まると今度は死に対する安息を求めるように… こうした地獄絵図のような時間が何年も経過した折、ある出来事により同じ獄中の罪人と交流ができることに それがローマ人の祭司ファリアという人物である ダンテスはファリアの教養と辛抱強さ、精力に脱帽する ファリア司祭は12年余りの獄中生活で紙、ペン、針、梯子…までもを創意工夫と気力により作り上げ、持ち前の知識を活かし論文まで作成するのである 祭司の貴重なお言葉は以下 〜これらの知恵は、不幸が必要であったのだ 火薬を爆発させるのに圧力がいるように… 監獄生活は、ほうぼうに散らばっていたわしの才能を一つの点に集めてくれた〜 とまぁ、ありえないほどの人物との出会いにより眠っていたダンテスの知識、才能が開花する ファリア司祭の秘密を共有したダンテス それはファリアが秘書として働いていた貴族(枢機員)の遺した宝であり、その場所をダンテスに教え譲り渡そうとするのである 〜囚われていたあいだの息子なのだ〜 二人の間には友情を超え、親子のような深い愛情で絆ができるのだが… 実に面白い! さすが名作だけある 始終エキサイティングな展開で、あっという間に読んでしまった… 平々凡々で人の良さだけが取り柄のようなダンテスの人格が少しずつ崩壊していく このジリジリと迫る彼の変化が見ものである ダンテスがどう変貌を遂げ、復讐鬼となるのか… またどう脱獄するのか… さらには全7巻であるがそんな長い事かけてどう展開するのであろうか… そんなところも見ものである
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