宿屋めぐり

宿屋めぐり

1,152円 (税込)

5pt

「主よ。主よ。教えてください。俺は正しい航路を進んでいるのですか」主の命で大刀奉納の旅道中の鋤名彦名は、謎のくにゅくにゅの皮に飲み込まれ贋の世界にはまりこむ。真実を求めながらも嘘にまみれ、あらぬ濡れ衣の数々を着せられ凶状持ちとなった彦名。その壮絶な道中の果ては。(講談社文庫)

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宿屋めぐり のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    宗教と宗教に寄りかかる人間の哀しさがとってもオモロかった。
    「見苦しいなあ、見苦しいんだよ。自分のやったことなんだから諦めて処刑されればいいじゃないか」P632
    このセリフが全てじゃないか。

    0
    2012年09月19日

    Posted by ブクログ

    厚さ4センチぐらい?持って歩くのが大変だったけれど、やっと読み終わった。

    「告白」の流れを汲むムード。
    わけのわからない時代設定、人名、擬音、そいういうのを乗り越えて読んでいくと、後半残り三分の一ぐらいからスピード感が増していき、なんだか自分のことを言われているような錯覚に陥りながら、あるいは自分

    0
    2012年09月09日

    Posted by ブクログ

    ときに理解を超えるが、しかし読まないわけにはいかない。自我がだだもれになって、主人公と読者の境目すら怪しくなる。主とはつまり・・・。『告白』につづいて傑作を読んでしまった。ああ、しばらく読書したくない気分。

    0
    2012年09月01日

    Posted by ブクログ

    みんながおれを悪党だというが
    なにもおれは悪党になりたくてなったわけじゃない
    わざとじゃないんだ、わざとじゃ
    だからおれは絶対に謝らんぞ
    といったような、ちんけなプライドに根ざす傲慢さを抱えながらも
    わたしはけっして根っからの悪党じゃない
    だからつねに、そんなわたし自身の自己防衛的ないいわけについて

    0
    2018年11月29日

    Posted by ブクログ

    『パンク侍』や『告白』のあたりで芸風がすっかり固定したようだ。相変わらずの目くるめく町田節。特にこの本は、主人公の道中のドタバタぶりや、展開の目まぐるしさが際立っている。ページをめくらせる力はめっぽう強い。

    「主」(最初は「あるじ」かと思っていたが、やっぱり「しゅ」と読むんでしょうな)という存在が

    0
    2018年11月05日

    Posted by ブクログ

    ながい…長い…。
    主人公の口語的スタイルで話しが進んでいくのにちょっと慣れが必要だった。
    ほかにも読みたい本やまほどあるというのにかかりっきりで読んだくらい面白かった。
    キタナイ、できれば目を背けたい、自分にはそんなところありませーんっていい人ぶっていたいような見たくないところを、見せられる、何度も

    0
    2017年02月04日

    Posted by ブクログ

    「パラ…、なんだいそりゃ?」と尋ねたのはのび太。それに答えたのはドラえもん。

    「パラサイト」なんて言葉があるね。寄生って意味なんだけど、要するに独力では如何ともしがたい低級な能力しか持っておらぬ存在がために、より上級な存在におべんちゃらを使って、胡麻を摺り摺りして、ご厚恩にあずかるというか、ま、あ

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    2013年04月19日

    Posted by ブクログ

    700ページ超の大長編。

    主人公、鋤名彦名の独白形式。
    “主”に命じられた大刀奉納の旅の道中、くにゅくにゅに飲み込まれてはじまる苦行のような日々。
    自分の都合の良いように言い訳ばかりして、どんどん落ちぶれていく主人公。
    結局残るものは何もなかった気もするが、読後の感覚が忘れられない。

    読書脳を活

    0
    2013年03月25日

    Posted by ブクログ

    長かった!
    不幸が起こると、何故自分だけこんな目に会うのか、好転するとこれは主の思召しだ、人殺しや盗み放蕩的な態度を全て贋の世界だからとなんたかんだと理由をつけて自分自身を納得させる。全てが因果応報という事も気付かずに。
    そんな人間の弱さやズルさを宿屋で会う奇怪な人に依って暴かれ、そんな時、人はど

    0
    2012年09月04日

    Posted by ブクログ

    摩訶不思議、数奇奇天烈。時代考証滅茶苦茶のストーリーが章立てもなく続く。町田氏ならではの飄逸諧謔が随所に鏤められており厭きさせない。騙され追い落とされ七転八倒する主人公。虚偽欺瞞が何のひっかりもなく横行する現代に、正しい倫理観を打ちたてようと煩悶する著者そのものを見る。

    0
    2012年07月29日

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