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理不尽で我侭で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。
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Posted by ブクログ
長編第一部 宮本輝の父親を描いたとされる自伝的小説。 豪放磊落、しかし、決して完璧でない、むしろどこか精神的な病を患っているかのような主人公の在り方に、とても惹かれた。今の時代には、おそらく受け入れられないであろう。だからこその憧憬かもしれない。魅力的で人間臭いキャラクターが多数登場。続きが楽しみ。
とんでもない本に巡り合えた。 人が幸せに生きていく上で必要な素養の全てかここに在る。 この作者の「優駿」を読んで、是非他の作品も読みたくなり、この本に辿り着いた。 1984年の第一刷発行であるが、 全く古さを感じないどころか、まさに現代(いま)を予言しているかの様な作者の慧眼に舌を巻く。 ...続きを読む 宝石の様な言葉が至る所に溢れている。 いみじくも… 巻末のあとがきにて、自らをドンキホーテに擬え、「宇宙の闇と秩序を全ての人間の内部から掘り起こそうと目論み始めたのです」と語っている。 なんと途方も無い決意で書かれた小説なのだろう…。 作者自らが予測した第五部を大きく越えて、第九部で完結した本作を読み終えた時、おそらく私は「見事に目論見は果たされた」と涙しているに違いない。 第一部 敗戦の2年後。 大阪に戻った主人公・松坂熊吾の自動車部品を扱う事業・松坂商会の再建から、 妻・房江との間に齢五十にして授かった一粒種・伸仁の誕生、そして腹心・井草正之助の裏切り、さらに辻堂忠との出会いと背信を経て事業をたたみ、郷里の愛媛県・南宇和に引き上げるまで。
知らず手に取ったが第九部まで37年間に及ぶ小説の冒頭だった。人間のどうしようもなさと星廻りを感じさせる物語。
宮本輝さんの作品との出会いは16歳。青が散るでした。 そしてこの流転の海のシリーズを読み始めたのは52歳。主人公とほぼ同じ年齢なので目を背けたくなる描写も、辛くて耐えられそうにないことも受け入れられる精神力があるように思います。 作品に入り込みすぎてあっという間に読み終えてしまいそうなので、この流転...続きを読むの海シリーズは一年かけてゆっくり読みたいと思います。
熊吾 過ぎるほどの人間臭み 豪胆さと脆さ こんな境遇、時代背景に自己投影できる人などいないけれど 共感できる 共感というよりは、男性として惚れる、憧れる男ですね この小説の存在で、今年は寝正月になったと言っても過言ではない
■動物としての人間が本来持つ生命力を感じる■ 舞台は戦後。焼け野原から裸一貫、事業の再起をかけのし上がろうとする松坂熊吾の野太い生きざまと、その荒々しい流れに巻き込まれ、溺れ、また反発する男たち、女たちの盛衰や友情、裏切り、愛憎を描く。 熊吾は仁義に厚く豪胆、ガキ大将がそのまま大人になったような...続きを読む人物。しかも先見の明があり、機知に富む。情にもろい半面、身勝手で嫉妬深く暴力的だ。男尊女卑やDVという概念すらなかった時代、我が子のこととなると愛情のあまり我を忘れて怒鳴り散らす。そんな偏屈な人物像に親しみを覚え、自然と感情移入してしまう。 むき出しの欲望、ギラギラした闘争心、他人を蹴落としてでも這い上がろうとするバイタリティーが交錯する。そこに遠慮や後ろめたさは感じられない。いや、みんながどん底にあった当時は感じる必要すらなかったのかもしれない。それは善悪や是非の問題ではない。 運動会の徒競走での「手つなぎゴール」の良し悪しについて議論される現在とのギャップを感じる。「がんばれ」「負けるな」といった類の言葉を発することが時としてためらわれる成熟しすぎた社会。 そんな現代では希少となったみなぎる活気、闘争本能、湧き上がる生命力、そして潔さ。そういったものが焼け野原に立つバラックや闇市を含む、衣食住もままならない戦後社会には確かに存在した。 そのエネルギーは人の評価や体面ばかり気にして自分に正直にも貪欲にもなれず、現代社会に飲み込まれ溺れそうになる僕を鼓舞してくれる。 熊吾には今後も縦横無尽に暴れてほしい。
主人公は愛媛弁丸出しでアクの強い大男・熊吾 学歴はないがずば抜けた才覚と持ち前の気風の良さとで事業を拡大し一家をなす 他の登場人物の話し言葉は 当時のあの辺りの大阪弁そのままで 違和感なくしみ込んで来る この人達は 多分作者が実際に見聞きした人たちで ただ順にポケットから取り出して 勝手に...続きを読む動き回るにまかせている・・・という安心感があって気持ちよくのめり込んた 熊吾の事業は順調に拡大していたが 最愛の幼い息子が病弱で そのために事業はすべてたたみ 戦前会社のあった梅田の一等地も現金に換え 故郷に帰る 朝鮮戦争の気配 第2集が楽しみ
ワタシにとっていい作品は世界に没頭できる作品。ここにはちゃんと世界と人生が描かれている。ワタシは熊吾の人生に参加し始めたんだと思う。続きが気になって仕方ない作品に久々に出会えた!2巻を昨日買っておいて良かった~!読みます。
母に借りた!くまさん(主人公)が魅力的かといわれると人間らしくて嫌いになりそうな場面もある。でも人間ってそういうものなのだ。
粋な関西のおっさんの独特な視点から色々教わることが多い。生きるのに必死で、周囲のことなんかかまっていられないはずなのに、なんでそんなに優しいの。人間の側面をそれぞれに体現した登場人物と、熊吾のやりとりが本当に勉強になる。
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