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〔ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞〕両性具有人の惑星、雪と氷に閉ざされたゲセンとの外交関係を結ぶべく派遣されたゲンリー・アイは、理解を絶する住民の心理、風俗、習慣等様々な困難にぶつかる。やがて彼は奇怪な陰謀の渦中へと……エキゾチックで豊かなイメージを秀抜なストーリイテリングで展開する傑作長篇
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Posted by ブクログ
これは、アイとエストラーベンという、 全く異なる時空、異なる太陽系、異なる社会、身体システム、常識、自然環境に生きた異なる人間同士が、 同じ苦境を乗り越える中でわかりあう旅の物語。 異なる人間がわかりあうためには、絶望と希望の狭間で同じ苦境を乗り越えること。 これを積み重ねること。 それくらい、...続きを読むそもそも異なる人間が理解し合うという過程は、ほんとうは深淵なものなのかもしれない。 今ようやく、表紙の意味がわかるし、表紙の2人に思いを馳せてしまう。
喉も、肺すらも凍りつくほどの真っ白な世界での逃避行。じわりじわりと迫り来るような闇への恐怖と根源的な生への執着、そこで育まれる信頼、友情(友愛)、とまどいと信頼。そして訪れる唐突な別れ。回想。 人生ベストブックです…。 ハマりすぎて本当にショックで、わんわん泣きながら調べ物をしたりデリダの赦しを読...続きを読むんだりしていたら、著者自身が闇の左手をセルフパロディしたというFour Ways to ForgivenessのForgiveness Dayについての叙述を発見しました。(確か、世界の合言葉は森?か世界の誕生日の訳者あとがきで)でも英語読めないしなあ…でもでも頑張って読むか…ebook買って…なんて思っていたら、買ってそのまま積読していたSFマガジンのルグイン追悼号にまさにその短編(赦しの日)が掲載されて…いました…。奇跡…?しかも…しかも小尾芙佐氏の訳で…ありがとう…ありがとう早川書房… 当方ルグイン超絶初心者ゆえ赦しの日を闇の左手のアンサー、ととるのはいささか早計やもしれませんが、ああ、こういう物語にもなったんだなと、温かいなみだを流し読後を迎えることができました。 ""『』省略
冬の惑星舞台の冒険ものかつファ―ストコンタクトSF というのが筋書きだが 書かれて40年も経てば西の良き魔女による古典SFの一言で済むか 今から見ても「生まれてまず尋ねるのは男か女か」のかわらなさが光る
作家の仁木稔先生のファンになってわりとたちます。 こちらがおくったファンレターがキッカケで、ぼちぼちメールや手紙のやり取りがつづいています。 相手が流石の作家先生なので、気楽に書き散らすというのができにくいので、自然ペースは細々としたものに…それはともかく。 いちど、「先生の作品は、両性具...続きを読む有のキャラクターが多いですね」と書いて送ったら、「アーシュラ・K・ル・グィンの『闇の左手』以降、両性具有はSFの一ジャンルです」と返事をもらい、読んだことなかったので読んでみました。 グィンはゲド戦記が有名で、日本でジブリでアニメ化もされましたが、原作は読んだ当時の私(多分、20前くらい?)には難しかったし、アニメのできは(以下略)だったので…最後まで読み切れるかどうかちょっと自信なかったのですが、結局、早々に読み切ってしまいました。 <あらすじ> 宇宙連合エクーメンは、かつて植民地であった辺境の星との外交関係の復活を目指し、惑星「冬」に使節・ゲンリー・アイを送り込む。惑星「冬」の住人は両性具有であり、特異な社会を形成していた。 しかし、使節・ゲンリー・アイは現地の陰謀に巻き込まれ・・・、 使節・ゲンリー・アイと追放された宰相・エストラーベンの関係が主軸です。 交互に惑星「冬」の神話が挿入されています。 ・・・名作です。 ================ 友人か。どんな友人も新月になれば愛人に変わってしまう世界で、友人とはいったいなんだろう?私は男性という性に閉じ込められているから、友人ではない。セレム・ハルスの友人でもないし、この種族の誰の友人でもない。男でも女でもない、そして男であり女である彼ら、月のめぐりによって手を触れ合うだけで変態を遂げる人間の変種である彼らは私の肉親でもなく友人でもない。われわれのあいだに愛は存在しない。
思いつきで借りるにしてはボリュームのある本でした。ゲド戦記は読み始めたら大変だろうと思ってこっちにしたのですが……こっちもなかなか。 技術とか科学とかサイエンスな方向のSFではなくて、社会学とか、民族学とか、心理学関係の要素が強い、文系SF。刺激を受けたこと、じっくり考たいこと、読み返して堪能...続きを読むしたい部分、要素盛りだくさんで、とても楽しかったです。こういう、いろいろ考えたくなるSFは好きー。 男性、女性という区別がない異性側が、最初は変わった設定だなぁと思ったけれど、社会の仕組みやメンタリティへの理解が深まるにつけ、納得できてしまう。とても合理的で、皆の納得する仕組みになっているんじゃないかと思っていまう。その過程が楽しかったです。 あと、ル・グィン名物なのかな、旅。 到着すること自体が目的の旅なので、もう、めっちゃ消耗しながら旅をする。これが、着いた先で何かと戦わなきゃいけないような話だったら、こんなにキャラを消耗させるわけにはいかないもんなぁ。 旅自体がとにかく過酷で、体力減らしながらの極限状態が鬼気迫っておりました。こういう状況だからこそ、さらけだせるものがある……っていうことなんだろうけど、それでも容赦ない。 見た目に騙されちゃうのか、どうしても、私は男性と男性の……のように見えてどきどきするのですが。そういう見方はすべきじゃないんだろうなと思いつつ……やっぱりどきどきするのです。まあ、これは仕方がないこと、うん。多分。
「ゲド戦記」などでおなじみのル・グインの作品。わたしは彼女の作品は初めてとなる。この作品は、ヒューゴー賞とネビュラ賞を同時に受賞した作品である。ヒューゴ-賞にしろネビュラ賞にしと、女性作家が受賞したのはこの作品が初めてなのだとか。 もちろん、賞をとったから面白いのだというつもりはないが、いろいろな意...続きを読む味でエポックメイキングな作品として紹介されている。 人類が地球のほかにも存在しており、その人類たちで組んだ同盟「エクーメン」の使節として、ゲンリー・アイは惑星ゲセンへやってきた。雪と氷に閉ざされた惑星<冬>。その過酷な環境ゆえに、遥か過去に人類がやってきて放棄した植民地。 彼はもちろん外交関係を開き、同盟加入を促すための使節である。 まずカルハイド王国をたずね、そこでエストラーベンという実力者に庇護されつつ国王に会える日を待ちつづける。 この星の人類は両性具有という性質を持つため、特異な社会を形成していた。 そんな中、アイは惑星を巡る陰謀に巻き込まれていく。 前半はひたすらゲセンの社会や風景を描写する文章が続く。 カルハイドとオルゴレインという2大国の様子が、緻密な文章で描かれていき、まるで自分がそこを知っているかのような錯覚を覚えさせる。 しかし圧巻はその後半。 惑星<冬>の中でも一番寒く過酷な地域を選び、脱出劇を試みるアイとエストラーベン。その過酷な自然描写、異性人とのたった二人きりの逃避行の中で芽生える確かな友情が、細かに、しっかりと、丁寧に描かれている。 そしてエストラーベンの故郷で迎えるラストシーン。 真摯な心は、万国共通なのかもしれない。 どうやら彼女の作品は<ハイニッシュ・ユニバース>と呼ばれている未来史が基本となっているものが多いようだ。 この作品もそのうちの一冊。 ぜひ他のこの未来を見てみたいと思う。
はるか遠い未来の話。人類の末裔たちの物語。星間を行き来できる世界で、外交関係を結ぶために、人類が極寒の星に使節を送り込む。その使節ゲイリー・アイが語る数奇な物語。 重厚な物語で、読み慣れない言葉もあり、読み進めるのに時間がかかった。 17章 オルゴレインの創世伝説 この辺りから、一気に読むスピード...続きを読むが上がり最後までたどり着いた。 1969年に発表されたと解説にあったが、多様性を受け入れる社会が描かれており、とても現代的だなぁとの印象を持った。
この不思議なタイトルの意味が回収された瞬間が個人的に最も興奮した気がする(?)後半は文句なく面白く、主人公ふたりの関係のこまやかな描かれ方がとってもよかった。 序盤はこの作品独特の設定や世界観についていくのに必死でなかなかストーリーに追いつけなかったので、また読み返したいと思う。2回目の方がいろいろ...続きを読むと理解が進んで楽しそう。
ゲド戦記で著名なアーシュラ・K・ル・グィンのヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作品。両性具有の人類という特異な社会を描いているのが最大の注目点であり、セックスとジェンダーをめぐる思考実験として考えさせられるものがある。後半の大部分をしめる真冬の氷原を越える旅が圧巻で、異星人との心の交流とその結末が深く心に...続きを読む残る。 いっけんファンタジーぽい世界の背景に、長大なスペースオペラがまるまる収まりそうなSF設定があるのもすごい。 全体的に重い話なので個人的な好みには外れるが、何十年も読まれ続けているのは納得。稀有な傑作なのは間違いない。
わからないなりに食いついて読んだ。 まったく違うものたちが、当然ゆえに見過ごされる誤解を通って隣りあい近づきあう、そのわずかだが貴重な時間と。繋がりが「絶えた」ときからみえてくる相手の拡がり。 主人公(?)はきっとこの後も長いこと、おのれの住む星と文明のために動いたひとりのゲセン人を思い出すのだろう...続きを読むな。愛という観念さえ、通じ合っているかわからなくても。 しかし。であれば「同盟」というのはなんだろう。文明を、『前進した自らこそが進化の到達点』と定義するのだったら悲しいことだなぁ。
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アーシュラ K ル グィン
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