天童荒太の作品一覧
「天童荒太」の「ペインレス(上下)合本版(新潮文庫)」「悼む人」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「天童荒太」の「ペインレス(上下)合本版(新潮文庫)」「悼む人」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
土手下に転がされていたのは、裸で縛られていた男の遺体。
その男は、集団レイプ事件の加害者の父親だった。残されていた「目には目を」のメッセージ。
とても重い内容である。
ジェンダー・クライム…性に纏わる犯罪は連鎖するのか…というなんとも苦しくて読んでいても心身が疲弊するようである。
ひとつの犯罪が、多くの人を傷つけ、悲しませてしまう。家族までも巻き込んでしまい、終わりが見えないままである。
どうやったら苦しみから逃れることができるのだろうか…と。
すべては、親の責任なのだろうか…と。
いろいろな思いが交錯したが、なんとも言いようのない結末だった。
これは、子どもを育てる者の罪なのか…と。
メ
Posted by ブクログ
遺体に残された「目には目を」というメッセージ。被害者の息子には、性犯罪加害の前科があった。殺人事件と過去の事件の捜査を進めるうち、あきらかになってくる事件の波紋。ひどく重苦しく、しかし救いも感じさせられる重厚なミステリです。
性犯罪に対する捉え方って、本当に人によって違うものだと思います。もちろん悪辣で、許されるべきものではないのですが。しかし殺人などと比べると、感じ方の温度差が激しいのではないかと。「たかがそんなことで」「命まで取られるわけじゃなし」という意見もあるのでしょうね。だからこそ、その犯罪がのちのちまでも後を引く悲劇なのであるということは、もっと重く認識されるべきであると感じます。