作品一覧

  • 猫のいる喫茶店の名言探偵
    3.5
    1巻730円 (税込)
    うだつが上がらない平凡すぎる新米弁護士のノリは、東京・谷中にある猫のいる喫茶店の一角で事務所を開いた。秘書を務めるのは弟のノリ。シュッとしたイケメンだが、名言大好きの変わり者。事務所に持ち込まれてくるのは、嫁姑問題の愚痴や落書きの犯人探しから、前科者に対する立ち退き交渉、遺産相続のトラブルまでさまざま。そこに絡んだ謎や人々の悩みを、兄弟で力を合わせ、名言を使って解決していく。古今東西の名言が満載の、思わず涙がこぼれる連作ミステリー。『名言探偵』を改題。 ※本文中に出てくる名言には誰の言葉であるかが明記されていますが、それとは別に、各話に“隠し名言”なるものを盛り込んでいます。登場する人や物がヒントになっていますので、それにまつわる名フレーズ(セリフや歌詞)を探してみて下さい(一部、アレンジされているものもあります)。
  • ルドルフ・カイヨワの憂鬱<新装版>
    3.0
    1巻770円 (税込)
    この物語のもっとも悲劇的な側面。それは、被害者が、胎児であることーーーーーー。謎のウィルスに冒された合衆国。弁護士カイヨウの調査は、巨大な陰謀につきあたる・・・・・・。近未来ハードボイルドの傑作! 第5回日本SF新人賞佳作入選作。 新生児に先天的な脳障害を引き起こす「ゲノム・ウイルス」。この新種ウイルスによって甚大な被害を被ったアメリカ合衆国では、自然出産を禁止し、体外受精や胎児のDNAスクリーニングが義務化されようとしていた。そんな中、遺伝子関連問題を専門に扱う弁護士ルドルフ・カイヨワは、ある病院の不正卵採取疑惑を調査するうちに、大きな陰謀に突き当たることとなった。彼は友人の私立探偵オタや、依頼人の美女ローラらとともに謎に迫るが、やがて自らの出生にまつわる秘密にもかかわることとなっていく…。選考委員各氏から、群を抜くリーダビリティーと、エンターテインメントとしての完成度を高く評価された、近未来ハードボイルドの傑作。03年、第5回日本SF新人賞の佳作に入選。
  • 白般若は語らない
    1.5
    1巻682円 (税込)
    文明館大学能楽サークルには二人の指導者がいる。ダサい臨時顧問・雨堂愁介と、イケメン能楽師・筧清隆。しぶしぶ加入した舞衣は彼らと合宿へ赴くのだが、そこで待っていたのは十柱能という追儺祭と誘拐事件で――?
  • リバース
    4.3
    1巻660円 (税込)
    プロをめざしているバンドマン・柏原省吾はある日、恋人の上野美月から別れ話を切り出された。省吾の幼馴染である桂木妙子の交際相手のエリート医師・篠塚と付き合うというのだ。その直後、省吾は不思議な能力があるといわれている少女・野原すみれとともに、篠塚が美月を殺しかけている光景を幻視する。嫉妬ゆえの妄想か、それとも……。 省吾は美月を守り、彼女との幸せを取り戻せそうとするのだが――読後感さわやかな、二転三転の長篇ミステリ。「2010本格ミステリ・ベスト10」ランクイン作品!

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  • 嘘(PHP文芸文庫)
    4.4
    1巻850円 (税込)
    あの夏、私たちは「家族」だった――。息子を事故で亡くした絵本作家の千紗子。長年、父・孝蔵とは絶縁状態にあったが、認知症を発症したため、田舎に戻って介護をすることに。父との葛藤と息子の死に対する自責の念にとらわれる千紗子は、事故によって記憶を失った少年の身体に虐待の跡を見つけ、自分の子供として育てることを決意する。「嘘」から始まった暮らしではあるものの、少年と千紗子、孝蔵の三人は、幸せなひとときを過ごす。しかし、徐々に破局の足音が近づいてきて……。切なさが弾ける衝撃の結末――気鋭のミステリ作家が描く、感動の家族小説。

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  • 横浜市警第3分署 ヘブンズスラム
    3.0
    1~2巻682~704円 (税込)
    県警の相次ぐ不祥事で警察への信頼が揺らぐなか、横浜市長は「犯罪のないクリーンな国際都市」を旗印に、地域密着型の自治体警察を復活させた。治安の悪い危険なエリア天国区は別名〈ヘブンズスラム〉と呼ばれ、貧困と暴力に支配されている。管轄するのは横浜市警第3分署。殉職率の高さと地名をかけて、ここへの異動は刑事たちの間で「天国行き」と囁かれていた。警察小説、堂々開幕!
  • ペルソナの鎖
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    捜査一課のエースが、取調室で出会った男は、かつて自分がいじめた同級生だった。同僚との確執、世間からの軽蔑。そして家族も――奈落の底に転がり落ちた刑事が這いあがる唯一の方法は、連鎖する猟奇事件の解決だけなのか? 冒頭からエンジン全開、圧巻のリーダビリティ。警察小説界に誕生した、新たなダークヒーローを見よ!
  • 嘘

    4.4
    1巻1,500円 (税込)
    これから少年に嘘をつく――。主人公は、かつて幼い息子を水難事故でなくした、絵本作家の里谷千紗子。彼女は父・孝蔵との間に確執があり、長いあいだ絶縁状態にあったが、独りで暮らす孝蔵が認知症になったため、田舎に戻ってしぶしぶ介護をはじめることになった。ところが、久しぶりに再会した旧友と町で飲んだ帰り道、旧友がひとりの少年を車ではねてしまう。幸い大きなケガはなかったものの、少年は記憶を失ってしまっていた。ただ彼の身体に虐待の跡を見つけた千紗子は、少年を自分の子供として育てることを決意するのだった……。ひとつの“嘘”によってはじまった少年と千紗子の母子、そして認知症が進行する父親の三人の生活は、豊かな自然のなかで、しだいに新しい家族のかたちを育んでいく。しかし、そのひとときの幸せな生活にも、やがて破局の足音が近づいてくるのだった――。新進気鋭のミステリ作家が紡ぎ出す、感動&衝撃のストーリー。

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  • 嘘(PHP文芸文庫)

    Posted by ブクログ

    嘘つきたちのお話。
    息子を事故で亡くした主人公、介護が必要になった呆けた父親、虐待を受けていた少年。
    大変な介護、胸糞の悪い虐待のストーリーは読んでいて辛かったですが、これらの部分はこの本の中ではサラッと済みます。それよりも優しさに溢れた物語が素晴らしかったです。
    来月から映画が公開されるようですが、タイトルを「嘘」ではなく「かくしごと」にされたのは最後の文章を読めば、なるほど!
    楽しませていただきました。

    0
    2024年05月24日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

    Posted by ブクログ

    全体として好きなストーリー内容だった。
    そううまく行くかなと思うこともあったけど、素敵な展開だったし、なにより最後が一番こうあって欲しいと思う展開で気持ちよく読み終えることができた。

    0
    2024年05月12日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

    Posted by ブクログ

    映画化おめでとうございます!
    主演が杏さんと聞いてハマり役だなと思いました

    認知症の父と虐待された子供と暮らす過程での、主人公の感情の移り変わりの描写がとてもよかった

    0
    2024年05月11日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

    Posted by ブクログ

    「良い結果をもたらす嘘は、不幸をもたらす真実よりいい」これにつきる。
    千紗子は、ひどい虐待といじめを受けていた男の子を拾ってしまった。息子を亡くして前に進めていなかったことと、ひどい親の元に返せないことが、嘘の始まり。嘘を隠すためにまた嘘をつき、でもそれがホントの親子以上の絆になる。
    記憶を書き加えていく拓未と、記憶をどんどん失っていく孝蔵の対比。千紗子と拓未を見守る周りの人たちの優しさ。そしてなにより拓未の優しさと強さ。やっぱりな。

    0
    2024年05月05日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

    Posted by ブクログ

    認知症と父、絵本作家の娘、記憶がない少年。

    3人が家族になっていくお話し。

    認知症の家族を介護するのが
    本当に大変なことを知っているし
    家族だけで抱え込もうとすると
    いつか共倒れしてしまう。

    施設に入れるまでのつもりで
    実家に戻った娘だけど
    同級生の飲酒運転に同乗した時に
    とある少年とぶつかってしまう。

    その少年は虐待を受けていて
    川に落ちた時に記憶を失っていた。

    最初は飲酒運転を隠すために始まった
    少年との暮らしだけど
    気がついたら少年との暮らしが
    息子の死から立ち直る助けになっていた。

    はじまりは許しがたい事故だったけど
    父親、娘、少年のことを考えたら
    これで良かったのかなぁ

    0
    2024年04月28日

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