作品一覧

  • 伊勢の闇から
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    1巻2,607円 (税込)
    社(やしろ)の杜(もり)深く、信仰の古層に、浮きつ沈みつ。女のさすらい。旅と古典でふちどる古代の神々……。碩学が挑んだ傑作評論。 「たけだけしく残酷な女神たち英雄たち、デメーテルやオデュッセウス、ヴァルキュリアやジークフリートの世界とは全くさま変り、刻薄な何物かの恣意に弄ばれて、よるべなくさまよう、われわれの英雄や巫女たちの、たどたどしい足どり。」(あとがきより)
  • イロニアの大和
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    1巻2,607円 (税込)
    保田與重郎をめぐる大和文学紀行。――国のまほろば・大和の地に刻まれた、無垢なる魂の悲惨と栄光。悠久と無常の風土に、保田文学の根源をたどる、碩学の傑作評論。 「保田を読み始めた頃は旅を嫌っていた若者が、老境に入って、旅の経験もかなり積み重ねて来たその蓄積の上で、保田の大和を眺めた時どのように見えるか、そのことをたしかめようとしたのがこの本である。いうまでもなく現実にはその土地は行政区画としての奈良県であって、そこにひそむ遠い過去の追想は、所詮幻にすぎぬかもしれない。しかし幻にこそ土地の神髄があると考えれば、現実の相はかえって虚にすぎなくなるともいえる。実にして虚、このイロニーの上に保田の大和は浮んでいると見た所に表題を置くいわれがあった。」(後書より)
  • 「浮気」を「不倫」と呼ぶな――動物行動学で見る「日本型リベラル」考
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    1巻1,012円 (税込)
    川村二郎 日本型リベラルの正体とは……良く言えば現実離れをした空理空論を弄ぶ子供、悪く言えば無責任でいざとなると逃げ隠れする卑怯者。 タテマエは子供のもの、ホンネは大人の世界:何でもかんでも平等を求めるのが子供なら、文化遺産が権力者の遺物で、人間が平等なのは、法の前だけであることを知っているのが大人である。 竹内久美子 平等とは……モテない自分にも女を平等に分け与えよという意味、貧富の差がないとは、稼ぎのいい男が妬ましいから格差をなくせという意味。 長年にわたり学界に巣くい、腹立ち、呆れ、うんざりし続けている連中の正体:科学的事実の前に思想があり、思想のためなら捏造、改竄、隠蔽もいとわない、時には研究妨害をもする。
  • 学はあってもバカはバカ
    5.0
    1巻1,012円 (税込)
    朝日新聞記者、高級官僚、エリート議員── 学歴のあるバカが国を滅ぼす! 元『週刊朝日』編集長が「学バカ」を斬りまくる! 「学歴のあるバカ」ほど始末におえないものはない。取扱いのむずかしい「学バカ」はマスコミや国会、政財界にかぎらず、どこにでもいる。読者諸兄姉の上司がそうでないことを祈るばかりである。 私は朝日の社内だけでなく、他の会社や官庁、大学で、学はあってもバカはバカを沢山見てきた。テレビを見ていると、こういうバカは増える一方のようである。バカがはこびらないようにするには、偏差値の物差しをなくすことが第一歩である。──「あとがき」より

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  • 社会人としての 言葉の流儀
    5.0
    現役記者時代に、井上ひさし、大岡信、大野晋、丸谷才一ら当代一の作家と交わり、日本語の的確な使い方を教わってきた著者が、変わってはいけない日本語の神髄を説く、全ての世代におくる日本語読本。

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  • 孤高 国語学者大野晋の生涯
    4.5
    1巻759円 (税込)
    名著『日本語練習帳』の著者で国語学の巨人・大野晋は、その研究に八十八年の人生を捧げた。東京下町に生まれ、小学校の時に父親から『広辞林』と『字源』を与えられ、大戦下、一高から東京帝国大学に学ぶ。還暦を過ぎてから発表した「日本語の起源はタミル語」であるという研究は、学界論争を巻き起こす。司馬遼太郎をして「抜き身の刀」と言わしめた大野晋の波瀾万丈の生涯を描いた傑作評伝。
  • ブッデンブローク家の人々(上)
    -
    1~2巻990円 (税込)
    老ヨハンは、意志の強い男である。長男が自分の意にそわぬ家の娘と結婚したことを理由に、廃嫡をおこない、すでに自分の商会を次男の手に委ねている。だが、完全に引退したわけではなく、権威をあいかわらず保持している。二代目は、商会の仕事を大きくしていく意志においては父に劣らない。だが、父と異なり、がむしゃらに事業に専念するタイプではなかった……。「ある家族の没落」の副題をもつ、トーマス・マン25歳のときの処女長編であり、当時のヨーロッパでベストセラーとなった。

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  • 白山の水 鏡花をめぐる
    3.0
    1巻1,771円 (税込)
    著者少年期の金沢体験を出発点に、また、その後の土地の精霊を訪ねる旅での見聞をもとに、泉鏡花の作品世界を、地誌的・民俗学的に読み解いた長篇エッセイ。「川」「峠」「水神」「蛇」「化物」「白神」等のキー・タームから、鏡花作品の幻想性に入りこみ、その深奥にある北陸の山と水、それらを宰領する精霊たちのうごめきを感じとる。鏡花をめぐるセンチメンタル・ジャーニー、巡歴の記録。
  • 日本廻国記 一宮巡歴
    -
    1巻1,463円 (税込)
    1978年、〈中世の語り物〉への興味から発起し、9年の歳月をかけて巡歴した、全国68ヵ所の一宮参拝。土地に結びついた神秘と交感したいという著者は、地方色に富んだ風景にとけこみ、神社の結構や佇いを詳細に描写し、記紀や民間伝承文芸等の叙述をふまえて、地神・外来神など、祭神の関係をつづる。人々と祭神の関わりのなかに、日本文化の根底を見すえる傑作紀行。
  • いまなぜ白洲正子なのか
    3.8
    1巻880円 (税込)
    日本の美の定点観測者、白洲正子を描いたはじめての評伝。白洲次郎、青山二郎、小林秀雄、吉田茂…多彩な人脈を紐解きながら、能、骨董、花など卓越した鑑識眼がなぜ生まれたのかを探る。

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  • 孤高 国語学者大野晋の生涯
    4.5
    1巻880円 (税込)
    我々の言葉はどこからきたのか。ベストセラー『日本語練習帳』の著者は南インドのタミル語に着目した! 不世出の学者の波乱の人生を描く。

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  • 孤高 国語学者大野晋の生涯

    Posted by ブクログ

    たとえ童児の言っていることでも、真実であれば信ずるべきである。

    まず、ものごとを細かく観察すること。観察した上で正確に言葉で表現すること。

    学問に対する姿勢と日本語に向かう姿勢。今の先生に伝えてたい。言葉は変わるとはいえ、基本を理解した上で、日本語を使っていきたい。

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    2022年09月03日
  • 社会人としての 言葉の流儀

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎さんの思い
    「わかる」とは、ものごとの本質をつかむこと 
    人にわかりやすく説明する 簡潔な説明は分かっていないとできない
    ?やまと言葉をつかえ
    ?たとえの活用
    井上ひさし「文章心得3ヵ条」
    ①むずかしいことをやさしく
    ②やさしいことわふかく
    ③ふかいことをおもしろく

    1.思索の深さが大事
      感じる 五感があれば出来る 脳みそを使わなくても良い
      考える 感じるだけではダメ いろいろ考えるはず 考えれば自分なりの結論
      思う  一つのイメージが出来上がっている 考えた末の結論
    2.ノブレス・オブリージュ
      開高健「位高ければ役多し」→「役重し」の方が正しい訳だった!面白い

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    2018年11月22日
  • 学はあってもバカはバカ

    Posted by ブクログ

    180403 朝日新聞 川村二郎☆☆☆ 率直
    朝日新聞の底力を見た なによりも文章の練度が違う
    軸があるから、現場の基本、オリジナリティだろうか
    先輩から学んだ多くの財産 当時の社風に拓銀を重ねる
    1.学あるバカ 宮沢喜一 評論家 実行しない 責任感もない
      逃げる 前例主義 減点主義 スピーチが下手
     これは目から鱗 すっきりした 妙に「児戯」幼い
    2.お客様を見下すな
    3.マニュアル依存は思考停止
    4.武士もののふ エリート ノブレス・オブリージュ
    5.日本の政治 政策より人事・政局 こんな国はない

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    2018年11月10日
  • 孤高 国語学者大野晋の生涯

    Posted by ブクログ

    とても面白かったです。
    私は国語教育に関わる仕事をしています。
    そのため大野さんのことくらい知っておこうと軽い気持ちで読み始めたのですが、大野さんの人柄や人生そのものが面白い。それに日本語がこれまでなかなかに危ない橋を渡ってきていたとは。知識で知っているのとは全く印象が違っていて驚きました。
    国語教育の重要性についてもお話があり、大野さんが日本語には論理性があると断言しているのがとても嬉しかった。
    過去に自分もほんの少し言語学を研究していましたが、大野さんの徹底した用例採取と古典知識から照らし合わせて現在の日本語を研究する姿勢には程遠い。
    改めて文法や日本語学を学びなおしたいと、学問を極めるこ

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    2017年01月28日
  • 孤高 国語学者大野晋の生涯

    Posted by ブクログ

    孤高 と言うタイトルで買った本ですが紹介されている大野晋さんは忘れられない人になりました。これから何冊か読んでみようと思っています。

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    2011年04月01日

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