増田四郎の作品一覧
「増田四郎」の「ヨーロッパ世界の誕生 マホメットとシャルルマーニュ」「大学でいかに学ぶか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「増田四郎」の「ヨーロッパ世界の誕生 マホメットとシャルルマーニュ」「大学でいかに学ぶか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
海という自然の国境に囲まれた島国に生き、日本語という絶対的な標準語があり、民族も単一(本当は違うが)である我々日本人には理解できない大陸国家の人たちのもつ国家観念について、示唆に富む話がわかりやすく書かれている。
-----以下要約-----
地中海というギリシア文化の影響をもろに受ける土地で着実に文明化したローマ人。そのローマ人の打ち立てたローマ帝国の実情は契約関係で結ばれた複数国家の集合体であった。それが東洋の領土国家観に影響を受け次第に皇帝が全てを統治する制度国家へと変貌するが、ローマ帝国の衰微に伴ってゲルマン民族が擡頭しはじめるとローマ帝国は東に移ってビザンツ帝国となり西にはゲルマ
Posted by ブクログ
ヨーロッパ社会史 増田四郎
一橋大学の歴史学4傑と呼ばれる増田四郎氏の市民講座を本にしたもの。最近、広井氏の『コミュニティを問い直す』や木下武男氏の『労働組合とは何か』を読んでいた際に、中世都市の記述で増田氏が頻繁に引用されているのを発見し、改めて増田氏の本を読みたくなった。増田四郎氏は、祖父のゼミの先生であり、私のゼミ教官が増田四郎氏が指導した阿部謹也先生の愛弟子であるため、私とは深い縁がある。大学入学時に耽読した『ヨーロッパとは何か』『大学でいかに学ぶか』の2冊には大いに興奮した。特に、『ヨーロッパとは何か』で取り上げられる辺境史観という発想は、その後、言語学や人類学などを学ぶにつれて、
Posted by ブクログ
はるか以前から創文社版を積ん読のままだったのが、創文社の事業中止に伴い、今般、学術文庫として刊行されたことに感慨を覚えながら、改めて購入することとしたもの。
ピレンヌ・テーゼという言葉は知っていたが、本書を通読して、その内容が一応理解はできた。全体を通して、ローマ帝国及びその内海であった地中海の圧倒的な歴史的重みと、イスラム勢力の拡大がヨーロッパに与えた歴史的影響の大きさを、そのシャープな叙述で明らかにしているところが非常に印象的であった。
訳者あとがきにもあるとおり、本書は、綿密周到な「研究」を裏に潜めながらも、研究とは一応区別される「叙述」になっているところに、一般読者としては魅