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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
「当事者は嘘をつく」というのは著者が、体験した性被害の経験について語るとき、自分は嘘をついているのではないか、という考えが拭えないということを意味したタイトルである。
性被害にあった人間が修復的司法というケアの方法を通してどのようにサバイブしていけるのか、ということを主軸に、そこから無限に枝分かれするさまざまな重要な事項へ触れていく。それらのことは読者自身が何らかの被害体験を持っていなかったとしても、特別に響いてくるものがある。なぜなら、それは誰もが経験する「傷つけること/傷つけられること」に結びついていて、それらをどう扱うかということをこの本は語っている。
また、自助グループでの体験やケ -
Posted by ブクログ
ショッキングなタイトルだ。性暴力被害をうったえる者は、必ずと言っていいほど「嘘を言っているのではないか」という疑いにさらされる。だからこそフェミニズムの運動は、まず被害者の言葉をそのまま受け止めることを何より重視してきた。だのに当事者が、自らの語りを疑っているというのだから。
著者にとって性暴力被害とは、「わたしは真実を述べる者である」と言いうるような語る主体の枠組みを崩壊させるような経験としてあった。それを著者は「思考の海で溺れていた」とも表現している。言葉をまとめあげて自らの語りにするような枠組みが崩壊してしまった状態、といえるのだろうか。そして、そのような激しい苦痛のただ中においてのみ可