作品一覧
-
4.1今村翔吾氏 推薦! 「たおやかな筆致で描かれる、苛烈な愛のゆくえ。この作品を書く感性をまぶしく思う」 最初に父親から教えられたのは自害の作法……細川忠興は愛を知らなかった。 玉(ガラシャ)は、妻として忠興に寄り添いたいと思う。 しかし父・明智光秀の謀反により、夫婦の運命は暗転。 謀反人の娘となって幽閉された玉は、やがてキリスト教の愛に惹かれていく。 一方、忠興は玉の心を失う孤独と恐怖から、刃を振り上げ――。 本当に大切にすべきものは何だったのか。 物語は歴史上もっとも美しいラストシーンへ。 細川ガラシャと忠興、日本史上もっとも歪んだ純愛を描いた歴史小説。
-
4.4美しい海沿いの景色と裏腹に陰謀、嫉妬、憎しみが渦巻く鎌倉幕府。その若き三代将軍・源実朝のもとに、都から摂関家の姫・信子が嫁いできた。突然の縁談と異国の地に不安を覚える信子は、実朝の優しさと生まれて初めての海の匂いに包まれ、次第に心をゆるしていく。一方、自分のために鎌倉へ来てくれた妻を生涯大切にしようと誓った実朝は、信子の導きで和歌の魅力を知り、武の力ではなく言の葉の力で世を治めたいと願うようになる。しかし、殺戮さえいとわない醜い権力争いが、否応なく二人を悲しみの渦に巻き込んでいくのだった……。悲劇の将軍の葛藤と信念、そして運命に翻弄された夫婦の切実な愛を描く歴史恋愛小説。第32回小説すばる新人賞受賞作。
ユーザーレビュー
-
Posted by ブクログ
細川忠興とガラシャの幼少期から結婚、そして細川邸の炎上に至るまでの愛の物語。
最初から、もう…文体が美しくエロい。いや、違うな…艶があって蠱惑的。
めちゃめちゃうっとりしました…。
私は細川忠興様=日本一のモラハラ武将だと記憶しておりましたがね。
佐藤雫さんが描くと、なんとこんなに美しい愛の物語(一部ご乱心表現あり)になるんだ…とクライマックスは泣きました。
しかも忠興様、ほぼ全女子が大好物の「不器用&一途」からのグッドルッキング!!口から砂が止まりませんでした。
そして、織田信長から豊臣秀吉、徳川家康へと政権が変動してい時代の中での細川家とガラシャさんの苦難の運命をここまで細かく -
Posted by ブクログ
明智光秀の娘・玉とその夫・細川忠興の物語です。
言葉少ない忠興と心が少しずつ通いあっていくところは心が温まりました。そんな、幸せな夫婦生活が一瞬だったからこそ、もうなんでこんなことに〜!と思いながら読んでたらほんと涙が止まらなくて、後半は涙と鼻水でグズグズでした。
明智光秀が信長に謀反を起こしてからは、謀反人の娘ということで幽閉されていた玉ですが、再び戻ってきて生活を共にするようになってからの忠興の愛が重たすぎて重たすぎて。
重すぎるが故に、最愛の妻とどんどんすれ違い心が離れていってしまう忠興も本当に憐れというか不憫というか…。めちゃくちゃ玉を愛していて、そして愛されたいと思ってるのにそれを -
Posted by ブクログ
緒方洪庵が素晴らしすぎる!!
なんて凄い人なんだ!!
聞いた事ある名前だなと思ったら大好きなドラマ
「仁」の武田鉄矢じゃないですか(꒪⌓︎꒪)
仁での武田洪庵はそれは素晴らしい人で死ぬ前の2人の語る場面は号泣でした(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
と言う事で武田洪庵もとい緒方洪庵です。
医師で蘭学者の緒方洪庵は当時まん延した「天然痘」《発症すると高熱が出て化膿性発疹が起こり、致死率も高い》を英国のジェンナーが開発した牛痘苗をワクチンに使う予防法をいち早く取り入れ、正確な情報を発信しつつスピード感をもって普及に努めた。
今では当たり前になった予防接種
「予め防ぐ」という考えさえない時代に命懸けで種痘を