作品一覧

  • お嬢さまと犬 契約婚のはじめかた
    4.0
    1巻726円 (税込)
    「おねがい久瀬くん。お金あげるから、わたしと結婚して」 気鋭の新進画家である19歳の鹿名田つぐみと、彼女の絵のヌードデッサンのモデルを務めていた23歳の久瀬葉は、半年前に結婚したばかりの新婚夫婦だ。 幼い頃のある事件で心に傷を抱えたつぐみと、彼女をそのまま受け入れ、美味しい料理に始まり、家事全般を引き受ける、明るくおおらかな葉。 一見仲睦まじい若夫婦だが、実は葉は、つぐみが不本意な見合いから逃れるために3000万円で「買った」偽りの夫であった。 つぐみは百年以上続く旧華族の名家に生まれ、長女として幼いながら懸命に折り目正しく振る舞い、婚約者までいた。 だがある事件をきっかけに心を閉ざし、唯一優しくしてくれた祖父が遺した古い木造平屋の家に逃げ込んだのだ。 以来、画家として生計を立てていたが、新たに舞い込んだひどい見合いを断るために、葉に契約結婚を申し込んだのだった。 ひとつ屋根の下で一緒に暮らすうちに、少しずつお互いに踏み込んでいく、つぐみと葉。 けれど2人の間には、あまりにも重大なある「秘密」があって……。 これは、お金で愛を買った(つもりの)孤独な少女と、買われた(ことにした)魔性的な魅力を持つ青年の、もどかしくて切実な恋のはじまり。 第8回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞受賞作!
  • 聖女と悪魔の終身契約
    4.0
     当代随一の退魔師《聖女》エマには秘密がある。それは、魔を祓う身でありながら、強力な魔物・クロエと「契約」していること。  幼い頃魔物に襲われたエマは、クロエを召喚し生き延びた。以来、自分を「姫さま」と呼んで嬉々として世話を焼くクロエと、いびつな主従関係を築いてきた。孤独なエマにとって、クロエの重く深い愛は、時に魅惑的な毒のようだ。  人々を襲う黒い魔獣、死を呼ぶ葬送のワルツ、母の腹に宿ったまま生まれない赤子。エマは今日もクロエを従えて退魔に向かう――消えた妹を捜し求めて。 ==登場人物== エマ 《聖女》と名高い、当代随一の退魔師。 クロエと「契約」し、その力を使って魔を祓っている。 「いつも言っているけど、余計なことは何もするな」 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲ クロエ 千年を生きる高位の魔物。 エマを溺愛し、身の回りの世話を焼いている。 「憎らしくてとってもかわいい僕の姫さま」
  • 神去り国秘抄 贄の花嫁と流浪の咎人
    4.5
     十年前に日輪が消えた国、照日原。その辺境の郷の姫・かさねは狐神の花嫁に選ばれる。だが花嫁とは、日照不足で不作続きの郷を救うための贄を意味していた。知らずに狐に喰われかけたかさねは、金目の青年・イチに助けられる。見返りとして彼が要求してきたのは、日輪を司る日神に会うためにかさねの「力」を貸すことだった。  戻る場所のないかさねはしぶしぶ同行を決める。しかしイチこそが日輪が消える原因を作り、都から追放された皇子だと気づき――。  運命に抗うための旅が、今始まる。心揺さぶるファンタジー開幕。
  • 乙女椿と横濱オペラ
    4.3
    1巻660円 (税込)
    まだ古き世の名残が尾を引く開明の時代、明治45年。横濱。女学生の紅の父親が持つ長屋には、いつの頃からか、ひょろりと痩せた京訛りの青年絵師が住みついていた。紅が幼い頃から長屋に暮らす時川草介というその青年は、幼い頃に神隠しにあったことがあり、そのせいか怪異を見ることができるという。あるとき、紅の許嫁だった好青年・一谷誠一郎が行方不明となり、草介に助力を求めたが……?
  • モノノケ踊りて、絵師が狩る。 ―月下鴨川奇譚―
    3.5
    1巻704円 (税込)
    江戸末期の絵師・月舟が描いた妖怪画には、本物が封じ込められているという。そして現代。月舟の子孫・詩子は、美大に通う学生だが、もうひとつの顔があった。散逸した月舟の妖怪画を探し、憑きものを落とす家業を継いでいたのだ。幼馴染みの青年・七森が持ち込んだ情報によると、月舟の絵を所有する画廊のオーナーが足を火で炙られるような痛みを訴えているらしく?【目次】一 猫又/二 ろくろ首/三 面霊気/四 鬼女/結 無題
  • ナイトメアはもう見ない 夢視捜査官と顔のない男
    4.0
    1巻616円 (税込)
    夢で他人の記憶を見る異能を持つ「夢視者」の笹川硝子は、特殊捜査官として京都府警に勤めていた。遺体に触れるとその者の死の瞬間を追体験できる能力を活かし、事件を解決に導いている。そんな中、同じ特殊捜査官で先輩でもあった川上未和が、硝子に「ナイトメアはもう見ない」という謎のメッセージを残して行方不明になってしまう。さらに未和の汚職疑惑が発覚し…?
  • お嬢さまと犬 契約婚のはじめかた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これは依存関係と年上温和甘やかし男性が好きなタイプの読者には、たまらない逸品です。

    名家のお嬢さまと金で買われた主夫(ヒモ)男、そんな契約結婚夫婦のお話なのですが、事情が明かされるにつれ深い依存と想いが見えてくるのがたまらないですね。ほの暗さもある関係が素晴らしい。
    お互いに、というか登場人物たちがほぼほぼ全員すれ違いまくっているのにそこが解消されずに終わるので、読後はなんともいえないもどかしさを味わうことにはなりましたが、でもそのすれ違いが愛による葛藤からという点を思えばこの先も悪い関係にはならないと確信できますしあとラストを迎えてようやく初々しい関係に至る様も微笑ましいですし……でも欲を

    0
    2024年02月01日
  • 神去り国秘抄 贄の花嫁と流浪の咎人

    Posted by ブクログ

    神とひとが交わる世。日輪が消えた国・照日原。
    世界観が凄い!キャラクターも魅力的!
    読み進めると止まらないストーリー。

    これは映像化してほしい!
    心が揺さぶられました。
    好きな和風ファンタジー作品の一つになりました!!

    0
    2022年03月01日
  • 乙女椿と横濱オペラ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     女学生の紅の許嫁が突如と姿を消した。紅の家の所有する長屋に住む変わり者の草介と共に許嫁を探し始めるが…

     恋に恋する女の子の紅にとって、許嫁の結末はあまりに残酷でした。そして、そんな草介の怪異を見る能力の本当の理由も又切ない。けど、紅の真っ直ぐな心根が影を持つ草介とはお似合いだと思います。

     是非シリーズ化希望です!

    0
    2021年09月07日
  • 乙女椿と横濱オペラ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    非常に好みの話だった。
    真っ直ぐでお人好しな(そしてまことの恋を夢見る)女学生と、一回り上の京都弁を喋るぐうたら絵描き青年のコンビ。
    この二人の組み合わせがとにかく尊い。
    京都弁がこれまた非常に耳に心地よい。
    文字で読んでおいて「耳に心地よい」というのも何なんだが、まさしくそんな感じだった。

    また毎回話の最後に彼がほんの少し本音を覗かせるところもよかった。
    相手には全然伝わっていないけれど。
    まことの恋や愛を見つける前に、彼女は彼を「まことの家族」に引き入れちゃっているからなあ。
    そこからまことの恋や愛に転化するところも見てみたいが。
    蕾が花開くような、そんな瞬間を。

    主役二人はそんな微笑

    0
    2020年12月05日
  • 聖女と悪魔の終身契約

    Posted by ブクログ

    少女小説好きの方は必読の一冊。とにかくクロエがスパダリ過ぎてカッコいい!
    物悲しい世界観でありながらも、ダーク過ぎるような凄惨さは描写を控えめにしている影響でそれほどダメージがない。文章から香ってくるのは切なく儚いキャラクターたちの人生観です。
    ヒロインのエマとクロエの二人はお似合いカップル。この先、エマが肉体的にも精神的にもタフになってくれるとなお良し。
    気に入ったので、シリーズとして続いてほしいと思います。

    0
    2023年05月20日

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