中村高康の作品一覧
「中村高康」の「東大生、教育格差を学ぶ」「これでいいのか? 日本の大学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「中村高康」の「東大生、教育格差を学ぶ」「これでいいのか? 日本の大学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
自分自身が首都圏の公立進学校出身で現在も都内の大学に在学中で、実際にこの講義を受けていた学生と環境が近く、語られる経験が似通っており、学生の意見に共感したりしなかったりしながら読んだ。
教育社会学をテーマとした本書だが、登場する学生の中には教育に関心があった訳ではなく、これからも教育関係の仕事に就くことはないであろうと語る人もいる。私も教育現場が孕む様々な問題については社会の構成員として関心があるが、将来的に教育を職とすることは無いであろうと思う。けれど、先述した学生が講義を終えて参加した座談会で語るように、直接は教育に関係ない立場だったとしても、企業の人事を考えたり、子育てをしたりするにあた
Posted by ブクログ
本書は、能力主義について、その「再帰性」という観点から、社会全体を分析対象にして論じている。国内外における近年の大学や就職に係る能力観の議論は、やや食傷気味の感があったが、本書はアプローチの方法も結論も大きく異なる。能力主義は再帰的な性格を帯びるものであることを、明瞭に示したこの仕事はとても重要である。
第1章では、「『新しい能力』であるかのように議論しているものは、実はどんなコンテクストでも大なり小なり求められる陳腐な、ある意味最初から分かり切った能力にすぎない」(p.46)と早々に断じた。能力観が変わってきた、という固定観念に対処するために、これまでの議論から「最大公約数的な陳腐な能力」