フランシス・ハーディングの作品一覧

「フランシス・ハーディング」の「カッコーの歌」「嘘の木」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ガラスの顔
    NEW
    -
    1巻1,870円 (税込)
    迷路のような地下都市カヴェルナの人々は自分の表情をもたず、《面(おも)》と呼ばれる作られた表情を教わる。そんなカヴェルナに住むチーズ造りの親方が、トンネルで痩せこけた幼子を見つけた。ネヴァフェルと名づけられた幼子は、ある理由から外の世界から隠されて育てられる。一瞬たりともじっとしていられない好奇心いっぱいの少女に成長したネヴァフェルは、ある日トンネルを抜けだし街に出てしまい、そこで奇しくも国全体を揺るがす陰謀のただ中に放り込まれるが……。『嘘の木』の著者が描く、健気な少女が大活躍する冒険譚。カーネギー賞候補作。
  • 呪いを解く者
    4.1
    1巻3,999円 (税込)
    〈原野(ワイルズ)〉と呼ばれる沼の森を抱える国ラディスでは、〈小さな仲間〉という生き物がもたらす呪いが人々に大きな影響を与えていた。15歳の少年ケレンは、呪いの糸をほどいて取り除くほどき屋だ。ケレンの相棒は同じく15歳のネトル。彼女はまま母に呪いをかけられ鳥にかえられていたが、ケレンに助けられて以来彼を手伝っている。二人は呪いに悩む人々の依頼を解決し、さまざまな謎を解き明かしながら、原野に分け入り旅をするが……。英国SF協会賞YA部門受賞。『嘘の木』の著者が唯一無二の世界を描く傑作ファンタジイ。
  • 影を呑んだ少女
    4.3
    1巻1,400円 (税込)
    メイクピースはずっと母とふたりで暮らしていた。悪夢にうなされるたび、母は怒った。メイクピースは幽霊を憑依させる体質だから、抵抗しなければいけないというのだ。そんなある日、ロンドンで暴動に巻きこまれ、母が命を落としてしまう。残されたメイクピースのもとへ会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来た。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の次男だったのだ。父の一族の屋敷で暮らし始めたメイクピースだったが、屋敷の人々の不気味さに嫌気がさし、逃げだす決心をする。『嘘の木』の著者が17世紀英国を舞台に描く歴史大作。/解説=杉江松恋
  • カッコーの歌
    4.4
    1巻1,400円 (税込)
    「あと七日」意識を取りもどしたとき、耳もとで笑い声と共にそんな言葉が聞こえた。 頭が痛い……。わたしは……わたしはトリス。昨日池に落ちて記憶を失ったらしい。少しずつ思い出す。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、憎んでいる、そしてわたしが偽者だと言う。なにかがおかしい。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」。わたしに何が起きているの? 大評判となった『嘘の木』の著者が放つサスペンスフルな傑作。英国幻想文学大賞受賞、カーネギー賞最終候補作。/解説=深緑野分
  • 嘘の木
    4.2
    1巻1,300円 (税込)
    高名な博物学者のサンダリーによる大発見、翼のある人類の化石。だがそれが捏造だとの噂が流れ、サンダリー一家は世間の目を逃れるように島へ移住する。だが噂は島にも追いかけてきた。そんななかサンダリーが謎の死を遂げ、父の死因に疑問を抱いた娘のフェイスは密かに調べ始める。父が遺した奇妙な手記、嘘を養分に育ち真実を見せる実をつけるという不思議な木、フェイスは真相に辿り着くことができるのか。19世紀イギリスを舞台に、時代の枷に反発し真実を追い求める少女を生き生きと描いた、コスタ賞大賞・児童書部門賞ダブル受賞の傑作。
  • 嘘の木

    Posted by ブクログ

    フランシス・ハーディングの作品はカッコーの歌、影を呑んだ少女 ときて3番目に読んだのがこれ。中盤まで嫌〜な大人たちの描写が続き、それに比例するかのようにジワジワと主人公も陰湿な内面が出てくるあたりはいつも通り。周りの陰湿さで言うと上述の2つよりこの本のほうが陰湿で読んでいてゲンナリしてくる。ただ、中盤以降で話が大きく動いていくのは流石で作品のテーマもわかりやすく、『嘘』という事柄が最初から最後まで一貫していたしエンドも投げっぱなしではないところが良かった。残りのハーディング作品も早く読みたい。

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    2024年05月13日
  • カッコーの歌

    Posted by ブクログ

    序盤は妹に虐げられてばかりでなんだこの妹は!となり、トリスの視点からなる描写もところどころ何言ってるんだこいつ?となり読んでいてずっとこれが続くのか…とちょっとげんなりしたがなんてことはない。中盤から怒涛の展開で序盤の妹の態度と謎の描写の理由もわかり、後半はもうスピード全開。ジブリ映画を一本観たような感覚になれるし、映画化も全然いけるレベル。文庫版もあるのでフランシス・ハーディングを初めて読むならこれがオススメかも。

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    2024年04月27日
  • カッコーの歌

    Posted by ブクログ

    英国ファンタジーってどうしてこんなに魅力的なのでしょうか。ダレンシャンのようなダークファンタジー好きにおすすめ。人間ではない生き物や魔法、少々捻れている人々、ちょっと前に言ってたあれ!という伏線回収、きっと大好きなはず。

    子どもが読んでも楽しい。でもトリスの健気さやモズの職人っぷりに心打たれたり、大人の気持ちがさらっと書いてあったりもするので、大人が子どものように夢中になって読む方がもっと楽しめるかも。

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    2024年04月25日
  • 嘘の木

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・あらすじ
    19世紀英国舞台のフーダニットミステリーでもありファンタジーでもあり、ジュブナイルもの。

    19世紀英国、フェイスは高名な考古学者である父親の仕事の都合でとある島に移住。
    大人しく目立たない存在であろうとするフェイスは、尊敬する父親の秘密と嘘と罪が暴かれるごとにその殻を破って、父親を殺した犯人を突き止めていく。また父親が隠し殺される原因となった嘘を食べて育つ木の正体は…?

    ・感想
    殺人事件が起こるまでは19世紀の厳格な家父長制描写とか主人公が父親を神の如く盲信してたりちょっとイライラもどかしく思いながら読んでたけど、父親が死んでから父親の呪縛と呪いから開放され殻を脱ぎ捨てたフェイ

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    2024年03月03日
  • 呪いを解く者

    Posted by ブクログ

    「誰にでも錨がある。」

    人はみなそれぞれに「闇」を抱えて生きている

    人はみなそれぞれに「怒り」を滾らせ生きている

    人はみなそれぞれに「恨み」を隠して生きている

    「恨み」が隠しきれないほどに大きくなったとき〈小さな仲間たち〉は善意から「呪いの卵」という贈り物をくれる


    「闇」に包まれ

    「怒り」に我を失い

    「恨み」があふれて

    「呪い」をかけてしまいそうなとき

    自分には錨があることを思い出せたら
    踏みとどまることができるはず

    「誰にでも錨がある。」

    あなたの錨は誰ですか?

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    2024年02月25日

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