カッコーの歌

カッコーの歌

「あと七日」意識を取りもどしたとき、耳もとで笑い声と共にそんな言葉が聞こえた。 頭が痛い……。わたしは……わたしはトリス。昨日池に落ちて記憶を失ったらしい。少しずつ思い出す。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、憎んでいる、そしてわたしが偽者だと言う。なにかがおかしい。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」。わたしに何が起きているの? 大評判となった『嘘の木』の著者が放つサスペンスフルな傑作。英国幻想文学大賞受賞、カーネギー賞最終候補作。/解説=深緑野分

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カッコーの歌 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    序盤は妹に虐げられてばかりでなんだこの妹は!となり、トリスの視点からなる描写もところどころ何言ってるんだこいつ?となり読んでいてずっとこれが続くのか…とちょっとげんなりしたがなんてことはない。中盤から怒涛の展開で序盤の妹の態度と謎の描写の理由もわかり、後半はもうスピード全開。ジブリ映画を一本観たよう

    0
    2024年04月27日

    Posted by ブクログ

    英国ファンタジーってどうしてこんなに魅力的なのでしょうか。ダレンシャンのようなダークファンタジー好きにおすすめ。人間ではない生き物や魔法、少々捻れている人々、ちょっと前に言ってたあれ!という伏線回収、きっと大好きなはず。

    子どもが読んでも楽しい。でもトリスの健気さやモズの職人っぷりに心打たれたり、

    0
    2024年04月25日

    Posted by ブクログ

    子供の頃の児童文学を思い出しながらも、大人になったからこそワクワクだけで終わらないファンタジー。

    事故から目覚めると記憶が曖昧で、何故か妹にひどく嫌われている。事故前のこと、家族のこと、自分のこと、少しずつ思い出すものの、妹は自分を「少しずつ違う」という。

    初めはどこかのミステリー小説で読んだこ

    0
    2023年09月30日

    Posted by ブクログ

    彼女のワードセンスによる独特な映像表現は面白い。

    例えば
    あまり大きな音をたてないようにドアを閉めると、部屋の外の音がつぶされて細いリボンになっていった。
    アニメで描くような風の線をこう表現していた。

    歪んだ家族関係がファンタジーの中で絡み合う物語。
    けして善良でない、健全でない親子関係。
    善と

    0
    2023年05月31日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    フランシス・ハーディング、一気読み。一番面白かった!次点で「嘘の木」かな。
    本物でない偽トリスが主人公。自分が本物と思っていたのに、いきなりアイデンティティが壊された偽トリス(トリスタ)。記憶も自身の身体も借り物だと知ってもなお、それでも私は生きている!と、命ある限り本物のトリスを助けようとする。借

    0
    2023年09月09日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ファンタジー小説は自由でいてほしいと思う。

    現実を忘れ、物語に没頭すれば、そこに広がるのは、私たちが知らない世界だ。

    この物語はある一家の物語であり、そこへ紛れ込まされたカッコーの少女の物語だ。

    読み終えるまで、私は彼女と共に冒険をした。
    とても楽しい旅だったと記しておきたい。

    0
    2022年12月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・あらすじ
    嘘の木が面白かったので同作者の最新邦訳作を読んでみた。
    ファンタジー、サスペンスちょいホラー風味の冒険小説。

    1920年代の英国が舞台。主人公トリスが事故から目覚めると記憶の欠如、異常なまでの空腹、喋りだす人形…違和感と謎だらけ状況のなか自分の正体を探っていく。

    ・感想
    カッコー、妖

    0
    2024年03月03日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大人のためのファンタジー、冷静でちょっと落ち着いたダイアナ・ウィン・ジョーンズみたいな感じ(笑)。
    本来取り替えっ子ネタは、取り替えっ子から自分を取り戻すというのがわりと鉄板だと思うんだけど、その取り替えっ子が主人公。「あと七日」…謎の囁きに怯えながら、自分を探し、見つけ、そして受け入れる。そんな王

    0
    2023年12月27日

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