作品一覧

  • 知性の正しい導き方
    3.5
    1巻1,265円 (税込)
    名誉革命後の混乱と喧噪のなかで、人間の自由と自主独立について徹底的に思考し、新たな論理学に基づいた知性のあり方を探究したロック。彼は、知性は誰にでも平等に備わっており、訓練や努力を重ねることで改善できるはずだ、と言う。近代の代表的思想家が伝授する、自分の頭で考えるための実践的メソッド。
  • 完訳 統治二論
    3.8
    1巻1,540円 (税込)
    イギリス社会が新興の中産階層の力で近代社会へと脱皮した時、その政治思想を代表したのがロック(1632-1704)であった。王権神授説を否定し、政治権力の起源を人びとの合意=社会契約によるとした本書『統治二論』は、アメリカ独立宣言の原理的核心となり、フランス革命にも影響を与えた。近年のテキスト考証に基づく、全篇の画期的新訳。

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  • 完訳 統治二論

    Posted by ブクログ

    課題読書なのでノートしながら読む。すごく体力をつかう。終わった時に感じる研究者って生き物のおぞましさ。ロックだぜ!
    読んでて頭に浮かぶのはヒトラーとか大東亜共栄圏とか日米安保とか憲法九条とか2次大戦が起源の出来事。これら市民政府論以後の統治問題に対して、市民政府論はどう解釈されるのか、されるべきなのか。(おそらくこれらはゼミ合宿での議論になる。)
    また、統治と言えば今我が国は人民信託が移行し、与党民主党の誕生を迎えた。世界混迷の今、慎重さと大胆さを兼ね備えた行政が求められることだろう。そんな時だからこそ、一度国造りの原点に立ち返ることには意味がある。慎重さと大胆さの両立を可能にするのは「ブレな

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    2009年10月04日
  • 完訳 統治二論

    Posted by ブクログ

    自然状態は平和であるが、たまに徳のない人間がいるため、人々がお互いの安全のために結び付き、国家を作る。その後、統治する者と統治される者の関係を決める。統治する者は人民の福祉を促進することを約束し、統治される者は服従を約束する。統治する者(主権者)は絶対ではなく、法によって拘束される。ザムエル・プーフェンドルフPufendorf『自然法と万民法』1672

    神はアダムに一切の事物を支配する権限を与えた。アダムの権限はその子孫である各国の君主に代々受け継がれてきた。だから人間は生まれつき自由ではなく、人間はアダムの子孫である国王に服従すべきである。王はアダムに与えられた現世の支配権を継承しているた

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    2023年04月06日
  • 完訳 統治二論

    Posted by ブクログ

    前半がまるまるフィルマーの王権神授説を批判することにあてられています。明らかに論理的に破綻しているフィルマーの説を論破するわけですが、彼の根本の前提を否定してはい終わり、というわけにはいかないらしく、仮にそれが正しかったとしたら、と仮定を置いてその後の議論も全て論駁していくというスタイルです。とても長くて読みにくかったです。そうでもして徹底的に批判しておかないといけないほど、一般的にフィルマーの説が信じられていたということなのかもしれません。

    後半はいよいよロックの社会契約説が展開され、面白くなります。論の展開は明確でわかりやすく、現代の視点で読んでもおおむね納得できる気がします。

    ホッブ

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    2022年11月19日
  • 知性の正しい導き方

    Posted by ブクログ

    心の揺れ(思考の、誤った方向せい)を正しい知性で整えようとする試み。

    正しい知性、命題の「前提」の確かさを確かめるため数学的推論を使う。

    観念同士の相互関係の検討、捨象と整列順序。

    心の訓練では少しずつ進めていくこと。

    知性と言っても勉強の話だけではなかった。
    その手の話が苦手な人が読んでも役に立つ本だと思った。専門用語が少なく、うんざりするギリシア人の名前も殆どといっていいほど出ない。

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    2021年11月29日
  • 完訳 統治二論

    Posted by ブクログ

    アメリカ独立宣言の理論的基礎となったとされる本書(1690)については、同じ岩波文庫で『市民政府論』としてかなり若い頃に読んだのだが、これは原著の後編に当たる。
    ということで、前編を読んだのは初めてだが、ロバート・フィルマーとかいう人の、王権神授説の流れを汲む著作に対する執拗な批判がもっぱら展開される。フィルマーの『パトリアーカ』はもちろん読んだことないが、本書を読む限り、かなり恣意的に聖書を曲解し、父権と王権を同一線上に置くなどと言うヤワなことが書いてあるらしい。ロックの批判はじゅうぶんに論理的である上に、ところどころユーモアさえ交えて、面白い。
    さて後編はロック自身による統治論が展開される

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    2015年09月21日

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