作品一覧
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
口の中でほろりと溶け、柔らかい甘さを広げ、それでいて、嫌なくどさを全く残していない、良質のざらめ糖から作る綿飴を連想させる画、物静かで淡々としているけど、決して停滞してはいなくて、人も時間も着実に僅かでも前に進んでいると伝わってくるストーリーが、読み手を自然に作品に引き込む
廃れようとも、決して書き手がいなくならないであろう“手紙”がテーマってのが好いよな、と一巻を読んだ時よりも強く感じた
五番街の存在理由、黒やぎ・黒崎の登場により、白やぎ・白山さんの過去が明らかになり、同時に托の他人も自分も今だに直せないズレが語られたり、と先に述べたように、ほんの少しだが、隠れていた謎も見えだした
ドジ属性 -
Posted by ブクログ
口に含むと、じんわりと優しく淡く溶けてゆくマシュマロのような、ほのかな温かい余韻のある甘みの強い漫画
主役の洋子さんの、手紙を“食べる”、書き手に悩みがあると“小骨”が引っかかる、手紙の中に“潜れる”って設定が実に斬新で面白く、“幻想的”と“リアリティ”の中間に腰掛けるストーリーに更に引き込まれる
しかし、この『五番街の白やぎさん』を魅力的にしているのは、そんな謎多き女性である洋子さんを、さりげなくフォローする託さんがいてこそ
名コンビである
洋子さんは小骨を除去する事でスッキリできる訳だが、結果的に人助けもしている。しかし、同時に、欠けている部分が多い自分も救っているのではないだろうか?
未