南條竹則の作品一覧
「南條竹則」の「裏切りの塔 G・K・チェスタトン作品集」「ポンド氏の逆説」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「南條竹則」の「裏切りの塔 G・K・チェスタトン作品集」「ポンド氏の逆説」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「白魔」「生活のかけら」「薔薇園」「妖術」「儀式」を収録。最初の二篇は平井呈一訳『恐怖』で読んでいる。
この人は物事を匂わせるような暗示的な書き方が特徴でそれが気味の悪さを醸している。「白魔」「妖術」「儀式」はどれも魔女の話だが具体的な動機や結果は書かれない。モヤモヤするがだからこそ記憶に残る。
「生活のかけら」、前に読んだときは謎めいた雰囲気はユニークだが退屈な話と思った。これまで現実だと思われていたものが実際には夢幻であり、これまで夢幻と思っていたものこそが現実だった、と神秘主義に開眼する銀行員の話。が今回読んで、マッケンが43歳のときに書かれたこの小説は「中年の危機」を描いた小説なの
Posted by ブクログ
「ダゴン」のラスト
私の初読は、文庫の全集(あの黒い有名な表紙)だったので、ダゴンのラストは「窓に」「あの手」があるものだとばかり思っていた。
しかし、久しぶりに令和の時代に発行されたこちらの訳をなんとなしに、再読の記憶をたどりながら、本当に何となく、読んでいたら、ラストに、「窓へ!」と来たもんだから、「(これ投身エンドか!?)」と、気付いてしまったときの鳥肌と言ったら、計り知れない恐怖、二度と味わえない面食らい、こっちが放り投げられたような気分。
調べてみたら海外でも読み取り方はそれぞれのようで、ラヴクラフトにやられたと嬉しくなる。ダゴン沼である。
ちなみに「ダゴン」は海外で短いゲームとして
Posted by ブクログ
昔ちょっと音楽の勉強をしていたから、和声?人間?とタイトルに目を引かれたのが出会いだった。紹介文によるといわゆる幻想怪奇小説という類の物語らしい。あまり馴染みがない。きっとどうせ完読できないだろうという弱気から手に取るまで時間がかかったが、色々と偶然の後押しもあって読んでみたらとても面白かった。まずはその達成感が嬉しい。
主人公はロバート・スピンロビン、二十八歳。彼は何か大いなる物に憧れ、魂の真の冒険を求めている夢想家だが、臆病さゆえに自ら行動を起こすことはできず、そんな自分の卑小さ平凡さを恥じる謙虚さはきちんと持ち合わせているというところがまた可愛らしくもある、そんな人間である。彼は