徳間文庫 - 新刊(1ヶ月以内)作品一覧

  • すたこらさっさっさ
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    1巻1,100円 (税込)
    梅田という地には、祈りと願いが込められている。 祈りは座敷わらしとして、広場の片隅に棲む。 菅原道真からはじまる梅田の歴史は、阪急を創設した小林一三、紀伊國屋書店をつくった田辺茂一へ受け継がれた。 令和のいま、茂一の座敷わらしが、大阪らしい予想外の展開を繰り広げているのを見ている。 祖祖母、父、娘の三代と、運命の縁でつながった人たちが、大阪梅田、西成、京都祇園を舞台に、虚実入り交じって描かれる、ちょっとあったかくて、良い物語。
  • 海上保安庁情報調査室 FOX
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    現役記者 緊急暴露 海上保安庁情報調査室は、麻薬取り引きやテロの阻止を主な任務とするが、一般にはその存在を知られていない。室長は山下正明。情報で国家間のやり取りに介入し、海外からスパイと呼ばれる男だった。着任した谷りさ子は、北朝鮮が関連すると思われる違法取引調査を開始する。そこには日本と北朝鮮との攻防と公にできない真実があった。某大手テレビ局の記者による暴露型情報小説。 (解説より) 日本の現状に対する著者の憤りが作品から伝わってくる。 対外インテリジェンス機関の萌芽を見出したにちがいない。 手嶋龍一
  • 底惚れ
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    2022年、柴田錬三郎賞と、中央公論文芸賞をW受賞! 伊集院静氏は「この作品の価値は冒頭の数行にある。五両と小作農という仕事は江戸期の経済に通じる作家の視点がある。…事件、物語があり、さらに色気がある。これほどの作品を柴田錬三郎賞に迎えられたのは、選考委員として喜びである」とまで評価。 大沢在昌氏は「一読、参りましたといいたくなった」、村山由佳氏「文章は、その人の歌う旋律でありリズムであり呼吸である」、林真理子氏「もはや完成形といおうか名人芸といおうか、『うまい』ととうなるしかない」と高評価。 浅田次郎、桐野夏生、篠田節子、逢坂剛ほか、各選考委員も大絶賛した時代小説の傑作! 村に染まれず、江戸に欠け落ちた男たち。当時の江戸は一季奉公の彼らに支えられていた。主人公は四十過ぎのそんな男のひとり。根岸にある小藩の屋敷で奉公中、訳ありのお手つき女中の道連れを命ぜられ…男の運命が変わる。純愛とビジネス成功譚! 一作ごとに進化し続ける青山文平の語り口に酔いしれる! 女への思いをつのらせながら、はぐれ者だった男が、一途に自分を刺した女の行方を求める。女を捜す方便として、四六見世という最底辺の女郎屋を営みながら、女が現れるのを待つ。その仕儀を薦めてくれたのは、路地番の頭・銀次だった。ビジネス成功譚の側面と、女への思いを貫く純愛を縦線として、物語はうねり、意外な展開をみせ、感動の結末へ。魅力的な時代長篇。 蜂谷涼 (北海道新聞2021年1月30日付) 「『底惚れ』なんとすごみのある言葉だろう。恋い焦がれて、惚れぬいて、首っ丈になっても、まだ及ばない。魂をひりひりさせる言の葉だ。」 細谷正充 (東京新聞2021 12月11日) 「ラスト一行にたどり着いたとき、いい話を読んだという満足感を得られるのだ。タイトルそのまま“底惚れ”してしまう作品である」 大矢博子 (小説すばる 2022年2月号) 「痺れた。  何に痺れたって、主人公だ。自分を刺した女を探す男だ。その思いに、生き方に、そして何よりその語りに、痺れた」 縄田一男 (日本経済新聞 1月27日) 「ラストで「俺」を襲う虚脱感がジワジワと比類無き感動へ変貌していくさまに接し、主人公の幸せを願わずにはいられないだろう」 「この場末のどこがいい?」 「ここはどこでもねえからね。なにしろ岡場所だ。あるはずのねえ場処さ…」
  • おもみいたします
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    「我慢しなくていいんですよ」 天才的揉み師のお梅が、 あなたの身体と心の闇まで ほぐします。 申し込めば半年待ち。 評判のお梅の揉み治療だが、 一刻の猶予もない患者が現れた! 揉んだ人々の身体は、 全てこの指が覚えている。 身体に触れさえすれば、 いつどこで揉んだあの人だと 言い当てられる。 人に揉み治療を施すのが、お梅の生業。 ■あらすじ■ 頭風に苦しむお清を訪ねたお梅は ギリギリのところまできていると 感じ取る。 揉みはじめると、 お清の身体に潜む「淀み」を感じ――。 彼女を悩ませるその原因とは? ■主な登場人物■ ・お梅 五歳の時に光を失い、  人に揉みを施すことを  生業としている十七歳。 ・お筆 豆大福が評判の  紅葉屋を出している。  依頼を受け、お梅に取り次ぐ。 ・お昌 祖母のお筆と暮らし、  お梅の仕事の段取りを担う。 ・十丸 お梅の用心棒。  人には白い大きな犬にみえる。
  • 異星の人
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    謎の大型爬虫類捜査のため中央アフリカの奥地へ向ったアメリカの生物学調査隊が突然、消息を絶った。当地で、内乱が起ったのだ。救出隊が組織され、私も現地へ飛ぶが、そこで自称フリー・ジャーナリストのジョン・エナリーに出会う。中肉中背で人種はあいまい。黒い髪と瞳、彫りの深い顔立ち。人間のすべての属性を見抜く鋭い観察眼を持つエナリーに、私は興味を持ち始めるが……。叙情あふれるSF連作。
  • ザ・サイキック 1
    続巻入荷
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    西鎌倉の高台に建つ篠田家。二階にある十二歳の少女・真由の部屋では、家鳴りや不気味な唸り声が続いていた。天井に近い空間からは、輝く水しぶきが滝のように降りかかる。巨大な心霊(サイキック)エネルギーが惹き起こすポルターガイスト現象が、少女を襲っているのだ。やがて少女の口から母親の忌まわしい情事の光景が語られた。除霊師(エクソシスト)・千夏響と竜造寺悟は平手打ちで少女を覚醒させたが……。長篇異次元アドベンチャー。
  • 魔の氷山
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    師・竜造寺悟とともにネパールで超常能力の啓発に励む千夏響は、凶兆を得て竜造寺ら五人の超越者(スーパー・エリート)と南へ向かった。そのころ、遥か南の海上では、石油王国ダハールの依頼で南氷洋の大氷山をペルシャ湾まで曳航し、砂漠での淡水供給源にする巨大プロジェクトが進められていたが、調査の結果、その氷山の氷核(コア)に異常があることが判明した。氷山から解き放たれた災厄の翼をひろげる邪悪の正体は? 傑作長篇。
  • 魔犬
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    肩高八十センチ、体重五十キロ、今や犢ほどの巨犬に成長したアローは、みほと呼ばれる人間の少女との絆を断ち切った。信州の別荘地へ連れて来られた夜、野犬の遠吠えに、体の中を流れる”狼の血”が呼び醒まされたのだ。彼は野生に戻った。野犬の首領となり、妻を得、仔を成した。しかし、それはまた生存をめぐる、人間との仮借なき闘いの始まりでもあった……。少女と犬の愛の交流を描く長篇冒険小説。
  • 風葬の街
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    若い頃、透視能力をもっていた千代木梢は、成人するとともにその能力が消失し安堵していた。が、微生物工学研究所に勤める兄弓彦が山奥のダムに車ごと転落する悪夢を一万キロ離れたニュージランドでみたとき、その能力が甦っているのを知った。急遽、帰国した梢は、弓彦が企業秘密を極秘裡に持ち出していたことを知らされた。弓彦は何を持ち出していたのか? 梢の質問に答える研究所長の話はあまりにも………。
  • 悪霊の街
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    あたしは千夏響、自分でいうのも何だが、ピュリツァー賞でも狙おうかという、新進気鋭のカメラマンだ。ある日、東洋TVがハイチから招いた魔教ブーズー教の女司祭の記者会見場で、竜造寺悟と名乗る黒衣の男から声をかけられた。数日後、竜造寺に指定された場所へ出かけると、何と蹌踉と現われたのは、航空機疑惑がらみで自殺した男の“生ける屍(ゾンビー)”だった。エクソシスト探偵いよいよ登場!
  • 十七歳
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    3.5
    「歌舞伎町に住んでいる理由? 消えた同級生を探したいので」人気エッセイストとなった林あや美には、痛い思い出がある。もう十二年も前、一緒に夜遊びしていた歌舞伎町で、女子高生の友達が突然消え失せたのだった。そんなあや美の前に、一人また一人現れる奇怪な男女。血塗れの首の女、連続殺人鬼に酷似したストーカー……それが恐怖の始まり、地獄の一丁目だった。
  • 真珠湾、遙かなり 零戦隊血風録
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    昭和十六年十二月八日。若き飛行兵たちを通して描く、長く短い真珠湾攻撃の一日。海軍鹿児島基地での猛特訓。ハワイ空襲部隊旗艦『赤城』より出撃する九七式艦上攻撃機他。目を眩むような昂ぶりとたとえようのない恐怖……。渾身の長篇大作!
  • 棘
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    1巻605円 (税込)
    昼間は男子中学生の好奇の目に晒され、夜はデート嬢として大人の男のあらゆる欲望を満たす。国語教師麻生里久、三十歳。心の裡にぽっかり空いた隙間を埋めるように、男たちの慰みものに。心の闇、癒し、愛、そして容赦ない暴力を描いた衝撃作

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