ノンフィクション・ドキュメンタリー - 中央公論新社作品一覧
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-明治六年に、初代野村徳七が大阪の借家で開業した銭両替店は、日清・日露戦争による株式市場の活況で近代的な証券会社に変身し、さらに国内外の産業分野への進出を行ない、有数の財閥へと成長した。敗戦前後の困難も乗り越え、世界屈指の「ノムラ」へと発展していった秘密はどこにあるのか。本書は、その成功の鍵を、今や忘れ去られた感のある、江戸時代以来の商業倫理の遵守に求め、商家の暖簾を守り続けた人々の気骨を描くものである。
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-日中戦争時、軍の密命をおびて内蒙古、青海、チベットなど西域地区に潜入した外務省一調査官の記録。祖国の敗戦の報に接した著者は、孤立無援のままラサのレボン寺でラマ僧の修行に入り、ラマ僧として青海からチベットへの未踏の秘境を辿る。死線をさ迷い、苛酷な運命に耐えた、想像を絶する体験記。第1巻は内蒙古篇と寧夏篇を収録。
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-働くことと生きることが同義語の人たち──職人として働き続け五十一年。等身大の目線でものづくりの現場を見続けた”粋な旋盤工“小関智弘の現役職人時代最後のルポ。百分の一ミリの誤差も見逃さない、他人のできない仕事に挑み、厳しい状況を生き抜く町工場の知恵と哲学の凄味とは。解説・森まゆみ。
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-大正八年、西園寺講和特使に随行し、第一次世界大戦の硝煙消えやらぬ荒廃のヨーロッパを訪れて無限の感慨を抱き、平和への歓喜、「力の支配」の存在、外交と宣伝、労働問題、米国問題など、卓越した識見と率直な心情を吐露した、近衛文麿若き日の記録。
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-「空中火山」の大噴煙。殺人光線。轟音と爆風。閃光と熱波。そして奇跡──昭和二十年八月六日の広島原子爆弾投下に遭遇し、生き残った人文学者が「亡き妻への手紙」として綴った、戦後最初に公刊された体験記。
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-神田に生まれた職人の子が、日露戦争から大震災をへて太平洋戦争の敗北までたどった長い生涯と、失われた下町の人情を描く。〈解説〉福田宏年
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-メスを握らない専門医、欺瞞に満ちた医療裁判、弊害だらけの医局制度……天才といわれる心臓外科医が、腐敗した現代の医療にたたきつけた挑戦状! 医者の復権と医療再生への祈りを込めた職人心臓外科医のメッセージ。
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-日本人は一般に法嫌いといわれている。しかしもはや、それではすまされない。欲望社会の緊張した人間関係の中で、人を傷つけず、自分も不当な目にあわずに、果たして生きてゆけるものだろうか。女弁護士が事件と裁判を通して、平凡な市民の上にくり広げられるさまざまな運命を見る。
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-南米・アンデス山中のアタカマは、「世界最悪の場所」と恐れられる未踏の高地である。強風、砂の猛威、異常乾燥、塩湖や死火山の強烈な原色……。本書はこの凄絶な高地を、砂に埋もれたインカの道を頼りに、地質・気象・植物・民俗の調査を行いながら徒歩とジープで縦断した著者を隊長とする男たちの記録である。人間の力の極限に挑む走行一千キロの旅は、現代生活で失われたものは何かという問いの中に向かって走り続ける。