はせがわLino作品一覧
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1.0「この世はレベル絶対主義なんだ。弱い者はとことん奪われる。かつて俺がそうだった――」 危険なモンスターが跋扈し、その討伐を生業とする冒険者が存在する世界。 レベルが絶対的な力の象徴であり、高いレベルの者は富と名声を手に入れ、そうでない者はより下の者から搾取するのが当然のように行われていた。 主人公アルカは「経験値取得不可」スキルを持つせいでレベルが上がらず、社会の最底辺として《死体漁り》と呼ばれていた。 そんな中、アルカは災厄の鎧《アビス・アーマー》を手に入れる。 その鎧は殺した相手のレベルを吸収することができる《レベルドレイン》を使用可能とするものだった! 「この力さえあれば、俺を邪魔する奴は全て……」 《レベルドレイン》を手に入れたアルカは、人間・モンスターを問わずレベルを吸い上げ冒険者としての名声と能力を高めていく。アルカの前には最強種であるドラゴンや世界で数人しか認定されていない天災級冒険者が立ちはだかる。しかし、彼らすらアルカにとってはレベルを奪う対象であり、踏み台でしかなかった。 この物語は、かつてレベル1の最底辺と蔑まれた男が、持つ者から奪い、そして世界最強の存在へと成長する漆黒騎士の英雄譚である。
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-御厨恵璃、25歳。スコーン店店長。コミュ障系女子。ボディガードは平安系もののけ。額から角が生えている。 恵璃(めぐり)の前に珍しく姿を見せた義兄。結婚報告かと思いきや、これを機に縁を切ろうと言い出した。 さらには、恵璃が営む住宅兼店舗のスコーン店を更地にして売るという。事業に失敗した義兄には、まとまった金が必要だったのだ。 コミュ障気味の恵璃は、誰にも相談できぬまま、新しい住まいと新店の準備もひとりで対応し、『スコーン専門店 クロテッドクリーム』移転の目途も立ってきた。 そして引っ越し前日、恵璃は15年間住んだこの家を目に焼き付けようと、全ての部屋を見て回った。 幼いころから手を合わせた、敷地の片隅にある祠にも別れを告げようと足を向ける。すると、祠の後ろに鍵穴があることに気づく。 もしや、と義父から預かった鍵を差し込んでみたものの、恵璃は過って祠を壊してしまった。 台座の中央に残った小箱だけが無事で、家に持ち帰って開いてみる。そして中の勾玉を手に取ってみると、30歳前後の体の透けた男性が現れたのだった。 いや、でも、まるで平安貴族か陰陽師のようないでたち、しかも額から角が生えている……!?