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  • 従兄ポンス(上)
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    1~2巻770円 (税込)
    バルザックの小説集『人間喜劇』中の長編小説。主人公のポンスは名声を失った老音楽家で、同じ音楽家で親友のドイツ人シュムケとともに貧乏暮らしを送っていた。だが彼は骨董の目利きで、パリで一、二の収集品を隠し持っていた。もう一つの彼の道楽は美食だったが、こちらのほうは毎晩金持ちの親戚の食卓に顔を出すことで満たしていた。ある日、ひょっとしたことが原因でポンスはひどく侮辱され、死病の床に伏してしまう。それと同時に、ポンスの収集した骨董が莫大な財宝であることが明らかになる。それを機に、この遺産を手にしようと策謀うずまく人々の暗躍が始まる……パリを舞台に富裕な一族と貧しい従妹との間におこるドラマを描いた『従妹ベット』とならぶバルザック最晩年の傑作。
  • 美しい夏
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    一人の少女が大人へと成長していく青春のひとこまを、鮮やかに描く。ジーニアは兄と二人暮らし、洋裁店で働いている。もうすぐ17歳になる夏、三つほど年上のアメーリアと出会う。アメーリアは画家のモデルをしているという。成熟した雰囲気を漂わせるアメーリアに、ジーニアは反発しつつも憧れを抱く。昼間は働き、夜はカフェやダンスホールで遊び、日曜は散歩に出かけたり湖でボートに乗ったり映画をみたり、あるときアメーリアは、モデルの仕事をしている画家のもとへジーニアを連れていく。ジーニアはその画家に恋するが……燦めくような夏はあっという間に過ぎ去る。パヴェーゼに惚れ込んだ訳者による名訳。
  • 九鬼周造随筆集
    3.0
    『「いき」の構造』で知られる哲学者九鬼周造(一八八八‐一九四一)は、また情趣に満ちた味わい深い随筆の書き手でもあった。敬愛していた岡倉天心の思い出と母への慕情とが、幼い日の回想のうちに美しく綴られた「根岸」「岡倉覚三氏の思い出」、偶然論を語りながら人生の無常に思いをはせる「青海波」など、二四篇を精選した。

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  • 詩学創造
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 白秋、朔太郎、達治、静雄、順三郎の詩と詩学を、著者一流の方法と視点から読み解く。
  • 小説と映画の世紀
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    文芸誌『すばる』に好評連載された同名タイトルの待望の単行本化。20世紀の主要な小説作品の映画化の代表的なカップリングを12組えらび、それぞれの小説と映画のシーンをつぶさに比較対照して分析する。フランス文学研究者であり文芸評論家としても知られる著者ならではの卓抜な視点と明快な論理で小説と映画それぞれの世界に照明をあてる。映画のシーンを髣髴とさせる懇切丁寧な説明で名作、名画を記憶から復元させる大著。
  • 谷間のゆり(上)
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    青年貴族フェリックスはモルソーフ夫人と知りあい、激しい恋のとりことなる。だが、年も倍の男に慈悲心から嫁ぎ、結婚後は性格破綻者の夫と病気がちの子供たちを育てあげることに精一杯の夫人は、プラトニックな愛しかフェリックスに許そうとしなかった…バルザックの「人間喜劇」の田園生活情景に属する代表作。

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  • パヴェーゼ文学集成 6 詩文集 詩と神話
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    パヴェーゼ文学の源泉,詩人としての労働の初穂である自選詩集『働き疲れて』.レジスタンス運動から遠く,存在の奇怪な深奥に立てこもって紡ぎだした神話論『異神との対話』.20世紀最高の文学的達成が,今はじめて,日本の読者の前に全貌を現わす.21世紀の文学はすでにここから始まっていたことを,私たちは確認するだろう.

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  • パヴェーゼ文学集成 5 短篇集 八月の休暇
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    パヴェーゼの死後,遺稿の中からカルヴィーノによって編まれた『祭の夜』と,パヴェーゼ自身によって編まれ解放後に刊行された『八月の休暇』の二つの短篇小説集を収める.前者は,流刑からもどって猛烈な勢いで書き溜められた短篇小説群から編まれたもの.後者は,1941年から1944年のあいだに執筆された短篇群からなる.

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  • パヴェーゼ文学集成 4 長篇集 青春の絆
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    ファッショ政権下に発表された『浜辺』は,象徴的な心理構成によって自然主義を乗り越えようとした実験作.解放後に出会ったビアンカ・ガルーフィとの共作,南イタリアの原始的風土を舞台にした『炎』は,二人の愛とともに未完に終わったが,直後に書き始められた『青春の絆』こそ,戦後ネオレアリズモ文学の傑作となった.

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  • パヴェーゼ文学集成 3 長篇集 月と篝火
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    故郷の丘の麓で,山羊の一族さながらに生きるタリーノ一家の悲劇を描いた『故郷』,海の向こうで財を成して故郷に戻った孤児が,生き残った旧友とたどるレジスタンスの血塗られた記憶の物語『月と篝火』──本巻には,パヴェーゼの評価を決定付けた処女出版と,自殺前の最後の小説とを収める.

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  • パヴェーゼ文学集成 2 長篇集 美しい夏
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    1949年,すでに自死の予感の中にあったパヴェーゼが自ら編んだ,最後の作品集の完訳.イタリア解放以来の創造の嵐の中で書きあげた『丘の上の悪魔』『孤独な女たちと』に,ファシズム下で完成させ未発表のまま留め置いてあった『美しい夏』を加えて刊行された.変質する戦後イタリア社会の中にパヴェーゼはなにを見ていたのか?

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  • パヴェーゼ文学集成 1 長篇集 鶏が鳴くまえに
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    パヴェーゼが自死の前年にみずから編んだ作品集「鶏が鳴くまえに」(1949)の本邦初の全訳.反ファシズムの廉でイタリア南端に流刑された経験をもとに書かれ,この時まで秘め置かれていた最初の長篇小説『流刑』.ナチ・ファッショと抵抗組織の間をさまよう主人公を描いた戦後の象徴主義的な作品『丘の中の家』を収める.

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  • 村上春樹の読みかた
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界の文学の最前線に立つ村上春樹。その魅惑的な謎に満ちた小説世界の核心とは何か?『風の歌を聴け』から『1Q84』まで、注目の講師陣が村上ワールドの秘密を解き明かす。
  • 憂鬱の文学史
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    1巻1,936円 (税込)
    「憂き我をさびしがらせよ秋の寺」から320年、『三四郎』から100年、『田園の憂鬱』から90年、人間にまとわりつく憂鬱という感情を文学はどのように表現したのだろう。

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