緒川久美子作品一覧

  • 愛の炎を瞳にたたえて
    4.0
    貴婦人のコンパニオンを勤めるフレイヤは、没落した公爵家の娘で、実はイングランドの女性の自由を守る秘密結社〈ワイズ・ウーマン〉のメンバー。ある任務を果たす最中、ハーロウ公爵クリストファーに15年ぶりに再会する。幼い頃フレイアは家族が離散する憂き目に遭ったが、その原因となる事件に関わったのが彼だった。一方クリストファーは、突然馬車に乗り込んできた女性が、なぜ憎しみの目を向けてくるのか不審に思う。その夜以来、気づけば彼女のことばかり考えていた。 二週間後、パーティで顔を合わせた二人。クリストファーの手には、フレイヤの兄がかつて身につけていた指輪が光っている。彼は兄の親友だったのだ。それなのに……真相を知ろうとするうち、いつしか二人は情熱のうずに巻き込まれていく。《ミッドナイト・シークレット》第一弾。
  • 愛の妖精にくちづけて
    -
    伯爵家の令嬢ながら亡き夫の海運会社を引き継いで切り盛りするメリットは、積み荷のトラブルの報告を受けた。スコットランドから運ばれた貴重なウイスキー樽が、ロンドンに着いた船から降ろされる際に落下したというのだ。蒸留所の経営者のキアは、いきり立って彼女の事務所に乗り込んできた。 補償について話し合ううち、ふたりは惹かれあっていく。一見無骨な大男だが誠実で、延ばし放題のひげの下に繊細な美しさを隠しているキアは、上流階級のレディであるメリットに自分はつりあわないと身を引こうとする。彼をひきとめたいメリットは自宅での夕食に招待するが、そのとき事件が起こり…… 《壁の花》シリーズの後日譚にして待望のレイヴネル一族の愛の物語。
  • 家なきレディの社交の季節
    -
    エリザはずっと兄の親友のトーマスを想っていたが、父はおろか兄ですら放蕩者の彼と近付くことを許さない。ほどなく父が縁談をみつけてきて、彼女は別の人との婚約が決まってしまった。 婚約発表のパーティの日、エリザはトーマスと偶然二人きりになってしまい、彼にキスされる。人目につくことをおそれて逃げ出したが、そのあともトーマスを忘れることはなかった。 結婚したあとの生活は穏やかで平和だったが、事故で夫と義父が亡くなり、21歳の若さで未亡人となったエリザ。遠縁の跡継ぎが見つかったため、小さな娘がいるにもかかわらず、住み慣れた家からも追い出されてしまう。娘のためにも再婚相手を見つけようと決意して、社交界に出ることにしたが、トーマスに再会し……
  • 英国一結婚から遠い令嬢
    3.0
    キャサリンはかつて婚約したが、一度めは許嫁が亡くなり、二度目は婚約破棄にあった。王太子の友人ボウ・ブランメルがそれを揶揄して「イングランド一結婚から見放された女」と言ったため、社交界でひどい噂を立てられ、以来彼女は引き籠もっている。弟のマーカム卿は姉を心配して、むりやり縁結びをしようとしては拒否されていた。 自分は亡くなった父の息子ではないと母から告げられたブロムトン侯爵は自暴自棄になり、家系的に正当な相続人であるマーカム卿に財産を譲ろうと考える。そこでトランプゲームに全財産を賭けてわざと負けるが、マーカム卿は当然拒否。代わりに「姉キャサリンと結婚してほしい」と言い出す。しかも、姉には理由を知らせず、自然な形で求婚せよと。はたしてキャサリンはプロポーズを受け入れるのか!?
  • カサンドラを探して
    -
    双子の姉妹の結婚式の翌日、カサンドラはひとり残されることと自分の結婚についての不安を親戚のウェストに打ち明けていた。式の参列客のトム・セヴェリンは、偶然話を立ち聞きしてしまう。 トムは成功した実業家だが、毎日が味気なく思え鬱屈していた。そこで、ともに放蕩生活を送った友人たちに会うためにここへやってきたのだが、美しいカサンドラにひと目惚れして、いきなり求婚する。戸惑った彼女は逃げ出し、ウェストは外見だけしか見ていない彼をたしなめる。 実はトムは、事業を強引に進めるなかで、レイヴネル家の領地の鉱業権を奪おうとしたことがあり、それ以来ウェストには警戒されていた。切れ者で裕福だが傲慢なトムは、カサンドラへの恋心によって変わるのか? 待望のレイヴネル一族の愛の物語。
  • 恋の手ほどきはひとつ屋根の下
    -
    帽子店で働くテッサは、店頭でカーリン公爵が娘の家庭教師を探しているといううわさ話を聞く。家庭教師になれたなら、自分のお店の開店資金を貯金して、父親探しもできるかもしれないと空想をするテッサ。彼女の母はメイドで、かつて貴族と恋におちてテッサが生まれたのだ。母が上流階級の話し方を教えてくれたので、テッサはそれらしくふるまうことができたが、教育は最低限しかうけていない。 ある日、店主の横暴に耐えかねて店を飛び出した彼女は、やぶれかぶれでカーリン家の家庭教師の面接を受けに行く。娘が暴れんぼうであるため家庭教師が居つかないことに困りはてていた公爵ガイは、テッサが資格について嘘をついているのではないかと不信に思いつつも彼女を採用する。こうして館での同居生活が始まったが……
  • 堕天使の娘は冬の庭で
    -
    弟の結婚式だというのにフィービーは気が重い。弟の結婚相手の一族、レイヴネル家には亡くなった夫の学生時代の宿敵だったと聞くウェスト・レイヴネルがいて、彼と会ってしまうのが分かっているからだ。父と弟は、最新式の農業経営をとりいれて成功している彼に領地の管理を教われとけしかけてくるが、フィービーはできることならウェストと近づきたくないと思っていた。 しかし、婚礼の晩餐会、農場の案内とレイヴネル邸で過ごすなかで、ふたりは信じられないほど惹かれあい、すばらしい時間を過ごす。やがて、それぞれの領地に戻る日がくるが…… リサ・クレイパスの作品の中でも伝説的な人気を誇る『冬空に舞う堕天使と』とレイヴネル一族がめぐりあう、ロマンスファン必読の話題作。
  • 初恋の思い出作りは放蕩者と
    -
    新興実業家の娘セレステは、兄の友人で伯爵家の三男キーランに結婚相手探しを手伝えと頼まれる。放蕩が過ぎたうえに友人の結婚式をぶち壊しにした彼は、遊びをやめて身を固めないと勘当すると両親から言い渡されたのだが、素行の悪さゆえ社交界に出入りできなくなっていたのだ。 品行方正で知られるセレステは、意に染まない縁談を進められているが、父の望みどおりに貴族階級ではない家柄の地位を高めるため必要なこととあきらめていた。しかし独身のうちにときめく思い出がほしいと願う彼女は、キーランの手助けをするかわりに夜遊びに連れ出してほしいと交換条件を出す。堅物の良い子の彼女は変わるのか? USAトゥデイベストセラーリスト作家の話題作!
  • 復縁は甘くひそやかに
    4.0
    仕事のため郊外の村に来ていたイーサンが滞在する宿屋に、馬車で怪我をしたという女性が飛び込んできた。彼女は七年前に親しくなりかけたもののひどい決裂のしかたをしたロッティだった。 当時のイーサンは急に子爵の地位と貧しい領地を継がされ、苦労していた。社交界にデビューしたばかりのロッティと出会い、接近したが、彼女の父親に財産狙いだと罵倒されて傷ついた彼は、知人に「あんな紙人形のお姫様は願い下げだ」と強がってみせた。その言葉が広まってゴシップとなり、彼女はいまだ独身。イーサンは昔の失言を心から詫びる。そして、どうしても意に染まない縁談を進められ悩んでいたロッティに、いったん自分と婚約したふりをして、頃合いを見て解消すればいいと言い出した。こうして偽の婚約を発表した二人だが……
  • アテナに愛の誓いを
    4.0
    いとこの急死により、デヴォン・レイヴネルは突然トレニア伯爵の爵位と田舎のおんぼろ屋敷を継ぐことになった。土地ごと売り払うつもりが、屋敷にはいとこと結婚して3日目で未亡人になってしまったケイトリンと、身寄りのなくなったいとこの妹たちがいる。妹たちや小作人や使用人の生活を心配し、土地を売り払うことに断固反対のケイトリンとデヴォンは反発しあうが……。

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