黒翡翠さんのレビュー一覧

不完全燃焼

読み終えた感想が「うーん…」でした。

絵は申し分なく丁寧で綺麗、星５を付けても良い
くらいだと思います。
単純に、瑞英と雅文の恋愛ものとして捉えるなら、
こちらもやはり星５で良いと思います。

ただ、話の終結のさせ方が唐突で、折角の世界観の
設定が生かされていない残念さを感じてしまいました。
登場人物の描写に偏りを感じるのも残念です(例:狗姫)。
もっと掘り下げても良かったのではないかな。

全体的には、世界観の風呂敷を広げるだけ広げておいて
回収程々で強制終了させた印象です。

不完全燃焼ですね。

有りそうで無い「卵」

読み始めたキッカケは「無料だったから」なわけですが、
読んでいて思ったのが

「今までに有りそうで、無い感じの話だなぁ」

でした。

その物語の世界に伝わる「お伽噺」を軸にして話を展開させるのはよくある手法だと思うのですが、世界観にもある「卵」と、主人公である「元国王陛下」がそれに絡んでいるという設定はやっぱり珍しく思います。

主人公は「罠に嵌められた過去を持つ人」なわけですが、明るくて庶民ぽい思考の持ち主なので疲れなくて好感が持てます。
…今のところ。

ただ、読む人を選びそうな内容ではありますね。

溺愛ものとしては良いと思う

文章は全体的に読みやすく、話も複雑ではないため、気分転換として気軽に読むには良い話だと思う。

基本的に主人公と竜王のやり取り(溺愛)メインで話が進むので、それ以外の登場人物や世界観の設定があまり生かされる事なく話が終ってしまい、正直肩透かしを食う感じが否めないかな。

もう少し、主人公を蔑ろにした人物達や国の話を掘り下げても良かったんじゃないかな、と思ったり。
ちょっと物足りない。

日本語がね～

各キャラの設定は面白く、話のテンポも良かったので一気に読み進めることができました。

個人的に特筆しておきたい点が２つ。
「王子の腹黒さ」
主人公や腹心の部下、下男下女に至るまで全ての方向に向かって徹底されていて、天晴れなレベル。
個人的には想像を上回ってました。

「日本語的にどうよ？」
一部文章に「？」となる箇所がありました。
主人公のお嬢様言葉に「ありがとうございますわ」というのが出てきますが…これは言わないな、と。
他にもおかしい箇所があります。

物語としては面白かったので☆５にしたかったのですが、水を差す間違った言葉の使い方で☆－１にしました。